【アニメHelck】第九話『蛮族トースマン』――気高き姫と強欲な王【ネタバレ感想】
前回は謎の人物、魔女様が登場して『他の大陸』についてや『ヘルク』について意味深な話をしていましたね。
他にも遺跡がまた出てきたり、そもそも魔女様がヴァミリオ様に似ていたりと謎な人物で気になる存在でしたが。
船での出発。ピウイが乗っていたり、海の怪物が現れたり……さあ、どうなるっ? という第9話を今回も元気よくやっていきましょう!
今回もアン様の可愛いツッコミ「ばかぁ」がたくさん聞けますので、アン様にツッコミされたい方は↓DMM TV↓がおすすめ! DMMなら漫画の取り扱いもありますよ!
前回のあらすじ
魔女様ー! BBA!
トリたちと遊んでいるヘルクを見るヴァミリオ。
共に刃を向ける状況など、考えたくないなと思う。
と、その時に報せが入る。魔女が山から降りてきた。
すぐには会えなかったが結界が解かれたため、こちらから会いに行くことに。
魔女はヴァミリオとどこか似た雰囲気を持つ女性だった。彼女はヴァミリオたちが戻るべき大陸の方角やそのための方法を教えてくれた。
筏ではないしっかりとした船、食料や水もしっかりと準備して島に分かれを告げるも、トリ――ピウイがついてきていた。
旅は基本順調だったが、嵐の中、巨大な怪物に襲われるのだった。
前話より
よーし!
今回のポイント
タコが今のところ最強かもしれない
- ヘルクはヘルクだった
- アン様が優しい
- ピウイが可愛い
何かが世界に起きている。
あと少しだったじゃないか――byアン様
海の旅は順調でしたが、嵐……さらには大渦。さらにさらに巨大な海の怪物に襲われてしまうアン様達。
ピウイが震えてるんですが、地味にアニオリで可愛い。
つってもよぉ。
どうせヘルクの一撃で倒せるんじゃねえの?
それがこの怪物、ヘルクの攻撃を受けても平然としているんです。
どうやら物理攻撃の耐性が高いようですね。
アン様の制止を遮って飛びかかったヘルク。しかし中々苦戦しています。慣れない海の上。しかも嵐と大渦な上に、相手は物理に強いとなるとさすがのヘルクもなかなかうまく行かないようです。
アン様の術なら倒せるかもしれませんが、渦に飲まれかけている中で魔力供給を止めてしまえば船が吸い込まれるかもしれません。
とはいえ放置もできないと思うアン様でしたが、ヘルクは大丈夫と言います。
船にはピウイもいますしね。あまり危険なことは出来ません。
無言でヘルクと目を交わしたアン様は彼を信じて船への魔力供給へと意識を集中させます。そして渦からはうまく逃げ切りますが。
おいおい、あのヘルクが触手に捕らえられたぞ!
しかもそのまま怪物は海に潜って行ってしまいます。
ここのタコとの戦闘、漫画の再現をしつつより丁寧に描かれていましたね。アン様には追加の台詞がありました。
怪物の姿とともに消えていったヘルク。アン様は何度も名前を呼びますが返事はなく……そして、嵐が晴れていきます。
そしてやはり空と海の描写が綺麗!
晴れていく境目も麗しい……イイ!
後少しだったじゃないか、と言うアン様の足元にはいつものピウイがいるんですが……このときのピウイの表情覚えておきましょう。
すぐに回収されるとある伏線の時により笑えます。
晴れた視界の先に大陸が見えていました。ですが……ヘルクはいません。
アン様はピウイと二人、大陸へと向かいます。
美しく表現された海水の中をアン様が歩いていき、海岸で悔しそうに四つん這いになります。このときの背後のピウイとシカンゴがツボです。
「なぜだ。なぜだ、ヘルク!
なぜお前はここにいる!」
って、もうすでに島にヘルクがいるー!?
本当に何でだよ!なんで『ゴール』って書かれた木札もってるんだよ!
ものすごい笑顔で「さあゴールを」と言っていますね。
いつものヘルクです。
たしかにヘルクだからな。おかしくはないんだが……だが、アンの嘆きもよく分かるぜ。
ヘルクがあれくらいでどうにかなるわけないですからね。アン様は自分の心配性について悔しそうに拳を砂浜にぶつけてましたね。
そんなアン様の横を呑気にハネて通り過ぎ、ゴールするピウイ。
ちなみにどうでもいい話ですが、木札に書かれている文字、漫画だと『ゴール』ですがアニメだと『GOAL』と英語になってました。
本当にどうでもいい話だ!
でもちゃんと無茶を怒ってくれる相手というのはとても大切ですよね。アン様はしっかりとヘルクを叱ります。
『同行者のことも……』『ピウイの心配そうな顔……』
という話に関しては、ヘルク行方不明後に映っていたピウイの表情を覚えているとなおのこと「おい」となります。
全然心配してねぇだろう、この顔は!
勢いでなんとかなると思ってやがるっ。
これも本編の大筋とは関係ないのですが、アン様が「ばかぁ」という声とともに『ゴール』の看板を燃やす際、原作だと完全に燃えカスとなっているっぽくてこのあとのコマではヘルクは看板を持っていません。
アニメでは黒焦げになった看板をずっとヘルクが持っていて、説教が終わった後で「ゴールしてないよ」とピウイが声をかけて、無言のままちゃんとゴールしてくれるアン様が描かれていました。
律儀でかつ優しいアン様と、3人の和やかな様子がプラスされている良いシーンでした!
あとちゃんとシカンゴを解き放ってあげてます。
そして荷物を持って歩きはじめるわけですが、当面の目的は地図を手に入れること。
ですが、周囲を何者かに取り囲まれます。
エリーユ国とトースマン
この土地に住む種族のようですが、弱そう……というより弱っているのがわかります。膝ががくがくしてますし。
どう考えても根が良い奴らっぽいな。
ピウイのこんにちわにちゃんと挨拶し返してるし。
アン様たちを枷で拘束しようとしていますが、事情がありそうですね。
アン様たちはまったく危機感を覚えている様子なく、地図が手に入るかもしれないとついていくことに。
一応手枷がつけられますが木製でした。アン様ならすぐに燃やせますし、ヘルクなら簡単に壊せそうですね。
というか、そっこうでヘルク壊してるぞ。
ピウイには手枷がなく、自分だけ仲間はずれなことに落ち込み、連れて行かれる時にセルフでエアー手枷して歩いているピウイがとっても可愛いので必見!(歩く時に小さく声を出しているのも可愛い)
エアー手枷(+ヘルクが破壊した手枷の修理?)はアニメオリジナルですね。こういう演出がこのアニメは憎いですねぇ。
滅ぼされた国
連れて行かれた先には人工物が。建物がありましたがぼろぼろで、彼らと同種族と思われるものたちも大勢いましたが全員が全員、弱っている様子が見えます。
石造りの、日本からすると異国風な建築物だな。
相変わらず背景が丁寧に描かれてるなぁ。
原作と見比べてみたのですが、原作の雰囲気も少し残しつつ、より細かく描写されていました。
まったく別の建物にしても良いはずなのに、ちゃんと大雑把な形は同じだったりするので、偶然ではないでしょう。このアニメスタッフの原作愛を、背景からも感じられます。ほんとすごい。
歩いているときの背景の壁は違うんですけどね。でもより異国風で、違和感なかったので文句はないです(偉そうですみません)。
原作とアニメを見比べてみると「あっこの建物原作と一緒だ」というのが見つかって楽しかったです。
原作をお持ちの方はぜひ見比べていただきたいですし、お持ちじゃない方はぜひ漫画の方も読まれてみてください。
エリーユ国とトースマンの話は第3巻です!読みたくなった方はぜひ↓からどうぞ!
ちなみに街にたどり着いた時には手枷のふり飽きたのか、ピウイ普通に歩いてました(笑)。
と、ここでエリーユ国の説明が入ります。
- 小さな国ではあったが平和で豊かに暮らしていた
- 50人程度の少数民族、トースマン族に滅ぼされた
- 突如としてトースマン族が強くなった(特にトースマン王の強さは別格)※
- 呪いで逃げられないように姿を変えられ、強制労働させれている
- ノルマに達しなければ奴隷となる人物をトースマン族に差し出さなくてはいけない
※この説明をエリーユの民が行っているときのヘルクの表情に注目!
(真剣な場面なのにピョコピョコ音を立てながら呑気に画面に移ろうとするピウイが可愛い。アニメでピウイの可愛さがより表現されていて好きです)
なるほどなぁ。それでアンたちを捕らえたってわけか。
悪いこととは分かっていても、自分たちの大切な人を失いたくない、というのは気持ちとしては分かってしまいますよね。
と、そこへやってきたのはエリーユ国の姫。めちゃくちゃ声が可愛かったですが、原作を知っている私からすると声のイメージはあってました。
地味な話ではあるんですが、姫が怒っている時にヘルクの後ろにいたエリーユの兵士がそっと目線を気まずそうにそらすのが細かい描写ではあったんですが、好きです。台詞もありませんし、手間が増えてしまうから動かす必要はなかったのに……こだわりが凄い。
すごく気高い姫様で、自分たちが助かるために関係ない旅人を捕らえたエリーユの民達を叱り、アン様たちを開放します。
だけどただ怒るだけでなく、民を思う気持ちは嬉しいと、ちゃんと彼らのことも認めてあげているのが本当に優しくてステキなお姫さまですね。
ステキな王族の元で穏やかに暮らしていた彼ら……ですが、それも強力な力の前では無力だったわけです。
手枷が外されます。ヘルクのあの縄で補強された手枷には、笑ってはいけないんですが笑ってしまいそうになります。
と、そこで何やら不穏な音がします。どうやら、トースマン族がやってきたようです。
ヴァイオリンでしょうか?
この不穏な感じの時に流れるBGMがなんだか最近癖になって好きです。
あまり触れてこなかったけど、OP・EDだけでなくてBGMもいいよなぁ。サントラ出ないかな。
ほしいですねぇ。でも今はあまりこういうの出ないんですかねぇ。
トースマン王と勇者
トースマン王に見つかったら終わりだ、とアン様たちに逃げるように言う姫様。本当に人が出来すぎていて辛い。
期日までは猶予があったにも関わらずやってきたトースマン王を出迎える姫様。恐怖に怯えながらも向かっていく姫様は本当に気高い人ですね。――エリーユの王様はいないっぽいですねぇ。亡くなったのかもしれませんが、原作でも言及は有りません。
そんな姫様に暴力を加えて押さえつけながら(やっているのは部下)、トースマン王は「国狩り」を宣言します。
エリーユの民を従わせることに飽きた。国を滅ぼした時に感じた刺激がほしいと。
だから他の国を見つけてその国を滅ぼす。降伏は受け付けない。ただただ殺戮を繰り返す。
そのための戦力としてエリーユの民に働いてもらう、と。
わっかりやすいくらいの悪人出てきたな。
今まで変だけど良い奴が多かったから、ある意味安心だけどよ。
やはり物語に悪役は必要ですからねぇ。
元々、従うことで命は助けてくれるという話だったそうです。ただ王は「生き延びればいいだろう」と言ってのけます。
しかしエリーユの民は弱りきっています。生き延びれるとは思えませんね。元気だったとしても、全員が戦争を生き残れるなど有りえませんし。
それにしても本当にトースマン王はゲスくてですね、姫に民を馬車へ詰め込めなどと指示をし、出来なければ今すぐ皆殺しだなどと言うわけですよ。言葉なく立ち尽くす姫様の演技が光ります。
が、ヘルクがそんな姫の前に「ぬっ」と現れます。――いや本当にぬっと現れました。
ちょっとここは正直違和感ある登場でしたが、原作でも突如姿現してますし、原作再現と言えば再現ですね。
でも、「やめないか」のヘルクの声がめちゃくちゃ格好いいな!
ぺちんっと一振りでトースマン兵を弾き飛ばすのはさすがですね。
ここのヘルクの戦闘は原作では「ぺちっ」という効果音がついていて、シリアスな場面なんですが、同時にコミカルにも描かれていました。
『ぺちっ、ぺちっ、ぺちぃぃんっ!!』
ですからね。
アニメでもヘルクの動きはまさしく「ぺちっ」って感じなのですが、さすがにSEはちゃんと叩いている音でした(笑)。
民の守りを買って出るアン様に、安心して戦っていくヘルク。役割分担がちゃんと出来ている感じもいいですよねぇ。
で、満を持してトースマン王が出てくるわけですが……まあ、もう今までヘルクを見てきた方ならわかりますよねぇ。
まあ、ヘルクなら簡単に倒してしまいそうだな。
トースマン王の攻撃に対してまったく無傷。そしてたったの一撃で倒してしまいます。
これはトースマン族や王が弱いと言うより、ヘルクやアン様が強すぎるだけですね。
ヘルクが負けるという不安はないけど『人間以外にも』っていうヘルクのセリフは気になるなぁ。
ソレに関しては第2クールで明らかになるでしょうから、来月をお楽しみに、ですね。
止めは刺さないヘルク。エリーユの民にかけられた呪いを解除してもらわないといけませんしね。
ただ、負けを認められないトースマン王。自分は強いとつぶやきながら、真っ黒いオーラを全身にまといます。
あのアン様が不気味さを感じているほどです。
と、それまで攻撃を防御しようともしていなかったヘルクが両腕を体の前にかまえて、トースマン王の攻撃を受け止めます。
トースマン王の右腕は異様に巨大化していました。
いえ、右腕だけではなく、左腕……全身が変貌していきます。
アン様は何事かと驚く中、ヘルクは……。
驚いている感じ、ではないな……まさか、知っているのか? この現象のこと。
それもまた追々……と、今回はここまでです!
まとめ
今回は始まりはコメディ&ほのぼの。後半はコメディ入りつつ、不穏な気配、という感じでしたね。
ヘルクはこういう『温度差が凄まじい』作品なので、今後も皆さん、風邪引かないようにお気をつけて!
- タコにやられたと思ったら、先に大陸へついてたヘルク
- 一応怒りつつもゴールしてくれる優しいヴァミリオ
- エアー手枷や、飽きて普通に歩いたり画面に映るピウイが可愛い
- エリーユの民は良い人たちだし、姫様の人が出来すぎている
- ヘルクとヴァミリオは大陸基準で強いっぽい
- トースマン王が突然強くなる? なにかのからくりがあるのか?
今回も新たな謎が登場しています。ソレが分かるまで、ぜひともみなさま、このままアニメを見て行ってくださいねー。
原作をしっかり描きつつも、原作の補完ができる素晴らしい作品です。
では、ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました!
次回が楽しみだな!
じゃあ、まったなー!
アン様の優しさ、エリーユの民の律儀さや姫の可愛さ、ピウイのマスコット具合を直接見たくなった方は↓DMM TV↓がおすすめです!
漫画も合わせて読まれるとなお楽しいですよ!今回のお話が載っているのは↓第3巻↓です