【アニメHelck】第十七話『反逆者』――届かない手と声【ネタバレ感想】
前回はヘルクが怪我をして苦痛に叫ぶところで終わりました。
あのヘルクがここまで苦しむことなど今までなかったのに……。それほどにあの『勇者殺し』という剣はすごい力を持っているみたいですね。
しかし心配です。ここからどうやってヘルクは助かり、たった一人きりになってしまったのでしょうか。
過去の回想ですからヘルクが無事なのは分かる。だけど何がどうなったのか。非常に気になるところです。
どう考えてもヘルクの仲間たちはいい奴らでヘルクと敵対するようには見えません。そしてどんなことがあっても、ヘルクが実の弟であるクレスを殺すことなどありえません。
ああ、そういえばヘルクには勇者クレス殺害したとかで賞金がかけられてたんだっけ?
そこが開始時に繋がってくるはずなんですが……今回はそこらへんが分かってきますよ! あとアリシアがすっごく可愛くてすっごく天使!
ということで気になるアニメHelck17話の感想をやっていきましょう!
ヘルクにかけられた勇者クレス殺しの罪と賞金。あそこからどうやってヘルクは助かったのか。そしてめちゃくちゃヒロインなアリシアが見れるアニメHelckはぜひ↓コチラ↓からどうぞ!
前回のあらすじ
声が大きいゼルジオン。
ヘルクのもとにやってきたゼルジオン。深刻な顔をしている。
彼が言うには力の覚醒は国を滅ぼす、と。
覚醒戦士は力を得る代わりに術者に絶対服従となる。奴隷以下の存在。
国の上層部がその術を貴族を覗く国民全員に施そうとしているのだという。
その計画の術者は王。
しかし王をなんとかするのは困難なため、術のキーになる人物『勇者クレス』の救出作戦を行うから助けてほしいと、ゼルジオンはヘルクに言った。どうやらクレスは意識不明のまま、無理やり計画に利用されているらしい。
ヘルクは当然だと頷き、ゼルジオン、エディル、アリシアたちとともに行うことになった。
計画は途中まで順調であったが、王の力で操られたクレスによってヘルクが追い詰められていく。
そんなクレスにアリシアが勇者殺しで軽症を負わせて術の呪縛を解くも、逆にそれを大賢者ミカロスに奪われる。
ミカロスはその勇者殺しをヘルクに突き刺し、ヘルクは苦痛で叫ぶのだった。
前話より
へ、ヘルクーーーーー!
今回のポイント
超絶かわいいアリシア
- 復活のクレス!
- ヘルクの絶望と怒り、叫び
- アリシアが超絶メインヒロイン
- そこからのまさかのCパート……ただ次回予告が……。
フンッ! で砕ける棍棒。そしてCパートへ。温度差ひどいので風邪ひき注意。
苦しむヘルクを救ったのは……同じく勇者!
ヘルクが今まで見たことのないくらいに苦しんでいます。
うおおっめっちゃ苦しそう。
声優さんの演技も、表情もやべぇ。
ギリギリ急所は避けたそうですが、それでも致命傷と言えるくらいの怪我を負ったようです。
ミカロスが素晴らしいと言いながらヘルクを勧誘しますが、ヘルクはふざけるなと振り返って拳を突きつけます。相当な怪我のようでそれで動けることにミカロスが驚いてました。
魔剣勇者殺し、とミカロスが言ってますが、そりゃあ人間が分からしたら魔剣でしょうね。勇者特攻なわけですし。
実はここに地味な伏線ポイントがあります。
「共に変えようではないか!
この世界を! 本来あるべき姿に!」
「た、民を奴隷のようにする事が本来あるべき姿だというのか?」
ヘルクとミカロスのやり取り……おかしいと思わないかもしれませんが、実はミカロスの言葉には他の意味があるのです。
な、なんだよそれ。こえーなぁ
また後々でてくるので、覚えておくと「あっ」と思えますよ
が、ミカロスも本気でヘルクを仲間に誘ったわけでありません。ヘルクのようなタイプが自分と馬が合うわけがないと分かっていて、放っておいても死ぬだろうけれどもしっかりととどめを刺そうと再び剣をヘルクに向けます。
ゼルジオンもエディルも覚醒戦士を相手にしていますし、アリシアはミカロスの術で痺れて動けません。ヘルク自身も、先程ミカロスに反撃はしたもののそれだけで精一杯で。呼気荒くうずくまっています。
と、ミカロスがなにかの気配に目を見張ります。その正体は――クレス!
お、クレス!
正気に戻ったのか!やっちまえ!
ここのねぇ、ミカロスへ距離を詰めていくクレスの動きがすごく格好いいのでお見逃しなく!
今まで戦闘シーンは若干もさっとした感じもありましたが、このクレスの動きは最高に格好いい!
あと、すごく優しい顔をしているクレスが見せる鋭い目つきがこれまたいい! さすがヘルクの中でも屈指のイケメン枠!
そのまま勇者殺しを叩き折り、ミカロスも切り倒します。自我を取り戻した、ように見えますが……。
仮面を付けたあの不気味な王がクレスに命じます。反逆者ヘルクを殺、と。
王とは何者なのか
クレスが瞬時に武器を王へと投げ、武器は王の顔面に突き刺さります。慌てる元老院。
しかし……王は途切れた命令の続きを口にするのでした。
クレスが折れた勇者殺しを拾い、ヘルクに近づいていきます。助けに行きたい仲間たちですが、邪魔をされたりまだ体が思うように動かなかったりでいけません。まあ動けたとして、勇者クレスに勝てるわけ無いでしょうが。
ただ叫びます。やめろと。ヘルクを殺さないでくれと。
そしてクレスは、ヘルクの目の前まで来てこう言いました。
「兄さん、ごめん。
いつも迷惑をかけて」
気づいて止めようとするヘルクの前でクレスは……自らの首に勇者殺しを突き刺し、倒れるのでした。
……は?
え? うそ、だろ?
ここのね。よけいな音が一切消えた……この間がなんとも絶妙でした。
その後のヘルクの吐息のような「おかしいだろこんなの」という心の声もまた、胸に突き刺さります。
「ここには敵はいないだろ」か……ホントだぜ。
皆のために魔物と戦ってきて、今ここに魔物はいないのに……なんで。
クレスに触れて投げるヘルク。
だというのに、空気を読まない元老院が叫びます。この「クソ」がと。
ヘルクが怒りに身を任せる時、彼の周囲には黒いオーラが……。
次々にクレスを責め立てる元老院。計画がどうなるかだけを心配し、クレスのことを案じる声は誰ひとりとしてあげない。
ゴミクズ、とまで言ったそれを聞き、ヘルクが怒りをあらわにします。
いつだってにこにこと笑っている彼が、別人のように目つきを鋭くさせ、元老院たちを睨みつけます。
声もまったく違う感じで……「ヘルク、なの?」と思ってしまう……
お、おい!
それにあの黒いオーラが凄まじい量のオーラが出てるぞ?
まるで黒い嵐のように吹き荒れている禍々しいオーラは、元老院は愚か覚醒戦士、エディルやゼルジオンまで恐怖に震えてしまうほどの何かを持っていました。
普段のヘルクならそれに気づくでしょうに、怒りで我を忘れているのでしょう。ただその目は元老院を睨みつけ、叫びます。
「言え。誰が愚かだと……?
誰がゴミクズだとぉ?」
うおおおおっヘルクがこええよおおおお!
ここは原作でもすごい迫力だったんですが、アニメでもめちゃくちゃ迫力あって最高でした。
今回はまじで細かいところの作画がよく、原作の良さを最大限表現してくれていた気がして、アニメスタッフに拍手喝采です!
ヘルクは怒りのままに、言葉を口にしようとします。全員を殺す、と。
誰もが震えて動けない中、ヘルクを抱きしめてくれたのは、
そんな彼の言葉を止めさせたのは、アリシアでした。
誰もが震えていたのに、ただ一人ヘルクに駆け寄り、その体を抱きしめて謝りました。自分の剣がヘルクを苦しめ、ヘルクの大切な人の命を奪ってしまったと。
涙を流しながら何度も謝るアリシアに、ヘルクは違うと否定します。アリシアが悪いんじゃなくて自分が、と。
そして、悲痛な叫び声を上げるのでした。
うああああああっクレスぅぅうううううぁああっ!
PVであったあの叫び声はここだったらしいです……やばい、泣きそう。
ここでタイトルドーンはずるい。
黒いオーラが消え失せます。
ようやく他の人達も動けるようになりました。ですが、ヘルクはやはり傷が深いのでしょう。力なく倒れています。
アリシアがそんなヘルクに優しく声をかけます。守るから今は休んで、と。
ここらへん見ていただいてわかったと思いますが、Helckの物語のメインヒロインはこのアリシアです。
そうだな。
これはメインヒロインだわ。
アン様は女主人公、という意味でのヒロインらしいですね。
元老院たちが覚醒戦士に命じて、ヘルクは何が何でも殺せと言いますが、当然アリシアたちがそうはさせじと立ち向かいます。
ヘルクは仲間が戦っているのを呆然と見つめながら……目を閉じるのでした。
すべてが夢であるならばよかったのに。
ヘルクは夢を見ます。
子供の頃、貴族にいじめられていたクレス。そんな弟を守るために貴族を殴り飛ばすヘルク。
それは単純な過去の記憶、というよりもきっと彼の願望が混じったものだと思います。
回想シーンの始めで似たようなシーンがあった時、ヘルクは貴族に逆らうとどうなるかわからないので反撃はしてませんでした。
クレスを守りたかった、という願望、理想か……。
そのままずっと、その夢の中に浸れたら良かったのでしょうが。
弟とともに家へ向かうヘルクでしたが、途中でクレスがいなくなります。弟を探すヘルク。……歩いている町並みの中には他に人影も一切ありません。
探し回った後でヘルクが家に戻ると中から物音が。何だ先に帰っていたのかとヘルクがドアを開けると、そこには自らの首に剣を突き刺して血溜まりの中に倒れているクレス(大人)の姿がありました。
言葉を失うヘルクですが、彼は理解してもいました。――守ると言っておきながら、自分は守れなかったのだと。
夢の中、血溜まりを歩くヘルク。
漫画でもあったシーンですが、靴に血がへばりついているような描写がアニメだとなおリアルで、なお悲しい。
しかも誰かのせいにするんじゃなくて、自分が悪いって思うところがヘルクらしいな……貴族のアイツラのせいにしてもいいのに。
夢の中でも自分を攻め続け、クレスに謝り続けていたヘルクでしたが、ふと目が覚めてしまいました。
ぼけっとしたまま起き上がったヘルクでしたが、肩には覚えのある傷。――そして脳裏をよぎるのはクレスの最後の姿。
静かに涙をこぼすヘルク。夢ではないのだと呟く……この彼の横顔があまりにも、悲しい。めちゃくちゃ丁寧にヘルクの姿を描いてくれていました。本当に良かったです。
静かなこのヘルクの声もまた……グッと来るなぁ。
ヘルクの声優さんが小西さんで本当に良かったなぁと思いました。
仲間の姿を探す
ヘルクが寝かされていた場所の近くには彼のマントと食料であるリンゴ。それからあの勇者殺しの折れた刃に柄が付けられた状態の物が置いてあります。
リンゴ、か。
エディルと一緒に収穫していたときがもはや懐かしいな。
しかしながらそのエディルたちの姿が見えません。
自分のことで精一杯だろうに、仲間たちのことを思い出してどこにいるのかと探そうとするヘルク。
ヘルクが良いやつ過ぎてつれええよ。
もういいから、人間滅ぼそうぜ!
親方がついに過激派に!
しかしまだ甘いです。
ヘルクが洞窟? の外に出るとそこにはいかにもモブキャラな感じのチンピラ二人組。手にした紙とヘルクを見て「勇者殺しのヘルクだ」と言いました。
勇者殺し……つまりクレスを殺した大犯罪者、として指名手配されていたのでした。
んだとおらぁ!
ヘルクがクレス殺すわけねえだろうが、こんにゃろう!
人間滅ぼそうぜ!
周囲は森。ヘルクは見覚えがありません。……そして背景が相変わらず美しい。
モブのチンピラたちが説明して行ってくれます。ヘルクの仲間たちはそれはもう必死に彼を守るために戦い抜いたのだ、と。
それを聞いてヘルクは思い出し、頭を抱えて叫びました。そう。彼は見ていたんです。意識が朦朧としつつも、見ていた。聞いていた。けれどもどうしても彼は体が動かせず。
クレスだけじゃなくて皆までぇえええ!
人間滅ぼそうぜえええええ!
気持ちはわかりますが、さっきからそればかり言ってますよ、親方。
悔やむヘルク……そんなヘルクを殺そうとするチンピラですが、彼の一言にヘルクがハッとしました。
チンピラは「ヘルクの仲間たちもすぐに後を追う」と。
後を追う……つまり今はまだ死んでいない、ということです。
ヘルクが身体に力を入れ、彼の頭に当たった棍棒が砕けます。
チンピラはちゃんと棍棒が固いことを確認しながら「公開処刑だからな」と言いました。
元気を取り戻したヘルク。まだ、まだ諦めないぞとマントを羽織り、走り出します。
勇者殺しの傷は、超回復状態とかで回復するものではないらしく、未だにヘルクを苦しめていましたが、それでも彼は諦めずに走り出すのでした。
仲間の元へ。仲間たちを助けるために――。
頑張れヘルク!
お前なら……お前ならきっと!
……親方。この話、過去の回想なの忘れてませんか?
うあああ、そうだったああああ。
ということは……ということはあああああ!
どうなるのか、次回をお楽しみに!
次回はハンカチ……いえ、タオルをご準備ください!
一見ギャグ、のCパート
なんだか尺が短いなと思ったらやっぱりあったCパート。
さっきまでと温度差が激しすぎるアリシアとヘルクとの話ですが、うまく次回のタイトルと繋げているのが原作勢からするとうますぎるし、泣かせてくるなぁと思ってしまいました。
Cパートはアリシアが可愛いですし、虹とかの背景がやっぱりきれいなので、原作知らない方は思う存分にシリアスですり減ったHPを回復してください。
まとめ
クレスが残念な結果に終わりましたが、まだ本当の最悪にはなっていない? というところでしたね。
- 勇者殺しで傷つけられると普通の傷ならすぐに治るヘルクでも治せない
- 人間の王は顔に剣が突き刺さっても死なない……人間ではない?
- 黒いオーラは勇者なら引き出せる?
- ヘルクはクレス殺しの罪を被せられた
- まだ仲間たちは死んでいない?
という状況です。
絶望的だけどまだ希望はある、という感じですねぇ。ここからどうなるのか。
次回はHelck好きたちがみんな好きな名シーンがやってきます。
涙を拭うものをご用意ください。あと、外で見るのはやばいと思うのでお家でね。
そ、そんなにか。
はい。是非楽しみにお待ち下さい。
ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました!
まったなー!
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