【夏目友人帳】第十二話『五日印』――心配したと怒ってくれる人が、帰る場所【アニメ1期-ネタバレ感想】

前回はニャンコ先生と貴志との喧嘩の話でしたね。それでいて互いが互いを気にしてあっている様子が見えましたし、「これだから人の子は」と文句を言いつつも気になり、手助けしてしまう姿がいい感じのツンで良かったですねぇ。
と、無事に仲直りした二人でしたが……今回は貴志が大ピンチ! なんと……呪われてしまった!?
それも可愛らしい呪じゃなくて、まじで食われるという危ない呪。
今回のタイトルの『五日印』がその呪いですね。
ニャンコ先生が大活躍!? かと思いきや、今回は先生も力が出せず大ピンチに!?
果たして二人はどうやってそのピンチを切り抜けるのか!? いち早く知りたくなった方は↓本編↓をごらんください。
前回のあらすじ
ケンカはいつもちょっとしたことから始まる。
ニャンコ先生が冷蔵庫からエビを盗み食いした。そんなことから夏目とニャンコ先生の言い合いは口喧嘩に発展し、ニャンコ先生は家出してしまう。
妖たちのもとに向かうニャンコ先生だが、そんなにゃんこ先生への不満を愚痴っている妖たちを見てしまう。
やけ酒をするニャンコ先生は……翌日、二日酔いで苦しんでいる中、誤って崖から落ちてしまう。その崖下で幼い女の子と出会う。
人間の子に対してそっけなくしようとするニャンコ先生。雨に濡れただけで体調を崩してしまう女の子に「人の子はこれだから」と内心で文句を言う。
しかしその子どもに夏目を思い出し……ニャンコ先生は内心で文句を言いつつも斑の姿となって子どもを連れて崖下から脱出した。
そしてニャンコ先生を探しに来た夏目のもとに駆け寄っていくのだった。
前話より
↓アニメ・エンタメを心置きなく楽しみたい方は↓
今回のポイント
ホラー。
- レイコに似ていてレイコではない
- 甘くて弱い
- それでも興味深い存在
思う存分に原作漫画を読みたい方は↓コチラ↓もオススメです!

腕についた印
夏目たちがいる時間軸ではすっかり秋になり、紅葉が美しく描かれています。
北本と西村と紅葉を見に行こうという話をしています。

貴志がいるところは山に囲まれているのでさぞかし綺麗でしょうね。

素直にいけばいいんだが、貴志は休日にお弁当を塔子に用意させることに気兼ねしてるな。

塔子さんなら喜んでくれそうですが、貴志くんからすると……面倒かけたくないという気持ちはわかりますね。
西村も言ってますね。塔子さんに頼んだら喜んでくれるだろうって。

オレっちが何気にこの会話で好きなのは、貴志が西村や北本たちに冗談というか軽口を叩けていることだな。
気兼ねない友達、みたいになってきていていいですよね!
塔子さんが喜んでくれるぞ、と言われて貴志は『そうだろうか』と悩むわけですが、こういう悩みもいいですねぇ。貴志は大人びていますが、こういうところが子供っぽくて良い。
そして貴志が二人と別れて歩いていたとき、邪気といういかにも危なそうな妖が妖を食べているところに遭遇します。

このとき、蜘蛛の巣に引っかかっていたカエルを助けるんですが……これが後々かかってくるので頭の片隅においておいてください。

ってか、カエルといえば……今まで登場した妖で関わりあるやつがいたような……?
普通に怖かったですね。過去一で怖い妖来ました。
貴志に気づいたその邪気が「食ってやる!」と貴志に襲いかかり、触手が彼の手に巻き付きます。必死に振り払って逃げるんですが……高笑いがまた不気味。
恐ろしい老婆の声ですね。まぁ……性別とかなさそうな見た目ではありますが。
手に不思議な字ができた貴志。顔色も少し悪く……塔子に心配されますが、笑って誤魔化します。心配かけたくないんでしょう……本当にいい子です。
しかしこのアザ、痛むらしくて貴志は顔をしかめてます。
当然ながらニャンコ先生はすぐに貴志のアザに気づきます。触れるのですが、なにか電撃のようなものが走ってまっ黒焦げになります。そして手のひらに乗るくらいに縮んでしまいました。

手乗りニャンコ先生が可愛い。

たしかに可愛いが……どうするんだ?
この姿では用心棒として頼りなさすぎるぜ!
たしかにそうですね。
ということで、ニャンコ先生は友人帳を使うことを提案します。以前も登場した強そうな妖、三篠(みすず)を呼び出すことになりました。

レイコから呼び出す方法を聞いたとのことですが、レイコはどうやってそんな方法を知ったんでしょう……教えてくれた師匠的な人がいたんですかね?
友人帳の力
そうしてニャンコ先生の言う通りに陣を描き、白い布をまとい、呼び出します。あのええ声の格好いい妖がすぐにやってきました。

血を流しているのがちょっと痛そうだぜ。

漫画やアニメでよくある一滴二滴の血……私はいつも痛そうだなと顔をしかめてしまうタイプです。
漫画の話とわかっていても自分の体も痛くなります。
出てくる大きな馬? みたいな妖。
貴志は真摯に力を貸してほしいとお願いします。……こういうところがレイコとは違う感じっぽいですよね。
包帯で隠していた呪のアザを見せる貴志。ですがアザが広がっています。
三篠はそれをみて大変だと言いました。かなり強い呪みたいですね。ニャンコ先生を弱めさせるくらいですからねぇ。
とはいえ、詳しいことは知らないようで……呪に詳しい存在を連れてきてくれるそうです。
代わりに助言してくれます。妖に弱い心を見せてはつけこまれてしまうぞ、とね。

寂しさを妖で埋めてないか、か……そういうところはあるかもなぁ。
ハッとする貴志ですが、まさしくそういうところを見せてはだめなんでしょうね。
その後はニャンコ先生と三篠が少し言い合いますが、やはり対等っぽい雰囲気がありますね。
やってきたのはヒノエという女性の妖で、レイコのことが大好きな男性嫌い。ニャンコ先生がヒノエの名前に嫌な予感を覚えてましたが……中々のレイコ推しな妖でしたね。
ヒノエはレイコが死亡したことを知らなかったようです。妖の時の感覚と人間の感覚はとても大きな差異があるのでしょうね。
短いと涙するヒノエ……本当にレイコのことが好きだったみたいですね。
泣くヒノエに貴志がハンカチを差し出します。本当に良い子。
五日印と陰
と、落ち着いたところでヒノエがアザについて説明してくれます。
五日印といって、動けない妖ものが近くを通った相手につけて、その印は5日間かけて生命力を吸い取ったり、主のところへ引き寄せて食べたりさせるためのもののようです。

印をつけた妖はそうして力をつけて自由になっていく、という恐ろしいものみたいですね。

うおおっ恐ろしいな
印をつけられた場所にヒノエをつれていくのですがたどり着けません。どうやら特殊な結界があるようで、普通はいけないみたいですね。
ヒノエが調べておいてくれるようで、ひとまず家に帰る貴志ですが……印が痛み、帰り道の途中に不気味な人影がありました。
本当に陰で、人ではないです。
にゃんこ先生が言うには妖でもないみたいですが、普通に見えるものでもない。顔もないので不気味です。
翌日。学校に行くために貴志が外に出ると……あの影が玄関先にいました。近づいていますね。

怖え! メリーさんみたいだな。

貴志もそう思ったみたいで、メリーさんを知らないにゃんこ先生に説明してます。
そして本当にメリーさんのように近づいてくる影。その日の夕方家に帰ると、玄関前に影が来ていて貴志のアザも痛みます。明らかにアザと関係ありそうですね。
玄関にいるのでどうしようかと貴志が悩んでいるとヒノエがやってきて貴志に印をつけた相手のことを教えてくれます。長年封印されている邪鬼なんだとか。
強力な存在のようで、封印されていても印を使って獲物を引き寄せては食べて少しずつ力を蓄えているようですね。しかも後一人くらい食えば封印が解けそうだということ。
あともうすぐで封印解除ということで気が焦った邪鬼は影を送り込んできたようで……それがこの前からついてあるいているこの不気味な影ということ。
この影はいるだけで貴志の生気を吸い取り、育っていくようです。今は動きが鈍いですが、それでも貴志の家を見つけてやってきました。そして影に触れられたら貴志は死ぬ、とヒノエは言いました。
ニャンコ先生がここで巨大になりますが、妖力が安定せず……斑の姿ではなくてニャンコの姿のまま大きくなってしまい、苛立ってました。
厄介なことに、印がないものには影にふれることすら出来ないみたいです。

ふむ。とにかく5日、影から逃げ切れれば良いのか。

もう1日経っているので後4日ですね。
貴志は家の人達に心配をかけたくないと心に決め、巻き込みたくないため、夜は家の外で寝ることにして朝、家に戻るようにします。
大きくなったニャンコ先生が添い寝している姿は、この前の喧嘩を思うとなんとも微笑ましいんですが……状況が状況なだけに喜べないですねぇ。
しかもついに影が家の中に入ってきてしまったため、貴志は休日を利用して友人宅に止まるという言い訳をして外で過ごすことにします。
とは言え本当に友達の家に行くわけではないので誰の家とは誤魔化して。
アザはだいぶ痛い上に生気を吸われているのかフラフラしてます。そんな貴志を見下ろしたヒノエはレイコとは違って人が好きなんだなと貴志に言います。

レイコは本当に人間嫌いだったのか……結婚したみたいだが、それは昔のことだし家同士のとかでいやいやだったのか?
レイコのことは分かりません。ですが貴志も昔は苦手でした。ただここにきて優しい人たちと出会って……自分も優しくなりたいと思ったみたいですね。
ヒノエもニャンコ先生もそんな貴志を甘いと言いますが、それでも貴志はそうありたいんですね。
なんですがヒノエはニャンコ先生は役に立たないので、今回限りの式を呼び出して身を守るのはどうかと提案してきます。
呼び出し方を教えてくれるそうですが、今の貴志の体力では一回きりで、役立たずを呼ぶことになるか大物を引き当てるかは博打だとか。
それでも貴志は式を呼ぶことを決めます。
試練と愛情と
森の中、息も絶え絶えで横たわっている貴志。ヒノエがそっと頭を撫でてくれます。式を呼ぶ本番まで寝ておけと言ってくれて、貴志は眠りにつきます。ヒノエは魚でも取ってきてやろうとその場を離れていきます。

いやっいかないでくれぇ!

ここのポイントは、眠りにつく貴志が「家に帰りたい」と願うところですね。
眠っていた貴志が何か感じて目を開けると、あの影が口を開けてたかしに迫っていました。
慌てて避ける貴志。まだ影の動きは遅いですが最初見たときより機敏になっていますし、何よりも口がはっきりと描かれていて唸り声も聞こえます。
走って逃げる貴志。最悪なことに式を呼ぶ巻物はヒノエが持っていっています。

うおおっ、逃げろぉ、貴志ぃ!
で、こういう時のお決まり。貴志がこけてしまいます。そこに迫る影。
ニャンコ先生が飛びかかってくれますが、影には触れることすら出来ません。
そこへタイミングよくやってくるヒノエが巻物を投げてくれたので貴志は巻物を広げて式を呼び出します。
さあ、何が出る!?

緊張の一瞬! 現れたのは……可愛い小鳥?

可愛いけど、これはだめだぁ。
邪鬼もその小さな式で安心したようで襲ってきます。貴志はこんなときでも小鳥を守ろうとしますが、そんな時。小鳥から強い光が出て――。
貴志が目覚めたときにはすべてが終わっていました。アザも消えたようです。
良かったと思う貴志ですが、ヒノエに言われるのです。自分を大事にできないやつは大嫌いだと。
誰かのことばかり考える貴志の姿を見ていたのでしょうね。
そこへ現れたのは三篠です。どうやら今回の邪鬼騒動。彼が貴志を試したようです。自分の名前を預けるに足る存在なのか、とね。

しかしそう考えると……こんな強い三篠の名前すら奪ったレイコはどれだけ強かったんだか。

見極めとしてはふさわしくない。でも面白い、か。
貴志に名前を呼ばれるのも悪くないと三篠とヒノエは言って去っていきます。
ハッキリと描写はないのですが……もしかしたら、最後に邪気を払ってくれたのは三篠たちなんでしょうかね。
一件落着……かと思いきや、貴志最大のピンチが!
家に帰るとカンカンに怒った塔子さんがいました。連絡先も教えずに外泊したため、それはもう心配したみたいですね。いつも優しいのにすっごく怒ってます。

心配して怒ってくれるというのは……ありがたいですね。

そのありがたみが分かったっていうのが、今回の話で一番良かったかもな。
貴志はそこがちゃんと家だと想っているというのがわかってほっこりしましたね。
まとめ
三篠が貴志を試すというお話でしたが、貴志がただの居候じゃなくてちゃんと帰るべき家だと想っているということが分かるお話でもありました。

今回は怖い妖が出てきて緊張感があったなぁ。

優しい妖も多いのでつい忘れてしまいますが、貴志は結構妖に狙われてますもんね。
食ってやるぞ、というセリフも聞いてきたはずなのにどこか気が抜けていたり、優しい妖が多くて忘れてしまうんですよね。
ただ今回、ニャンコ先生だけでなく強そうな三篠も貴志の味方になってくれたみたいですし、より安心感があります。
なるべく危険な目にあってほしくないですが、味方は大いに越したことありませんからね。
後何よりも塔子さんとのやり取りが良かったですね。今後も、家族との様子を見守っていきたいところです。

ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました!

まったなー!
怖い妖も登場するけれども、家族の暖かさも知れる物語は↓こちら↓
前の感想>>第11話
次の感想>>第13話
感想一覧>>まとめ
↓漫画・アニメを思う存分に楽しみたいならば!↓