【末永くよろしくお願いします】第58話――それでも、狂いそうなほどあなたが好き【ネタバレ感想】
前回は切なくも、どこかさっぱりとしたお話……かと思いきや最後にねっとり(?)が待っていました。
ねっとり清水と爽やか柊……ごめん、柊が好きです(個人的感想)。
じゃあ今回もねっとりなのかというと、ねっとりと言うよりはべったり? いや、べったりというよりきっぱり?
そしてちゃんと柊と輝も仲良いところが見れて、切ないけどちょっと安心……と、思ったら清水? え、どういうこと? で終わりました。
養母と向き合って頭を下げている清水という表紙に書かれた文言は「瞳には静かな決意を浮かべ――」です。すごく気になりますよねぇ。どういう心境の変化か。
清水は何を考えているのか。彼に、輝に何が起きたのか。今回も元気よく感想書いていきますよ!
一体清水は今回も何をしでかしたのか。気になった方は先に↓本編↓をどうぞ!
前回のあらすじ
そうなるよねー……わかってたけどさぁ。
バレンタインの前日。家でチョコを作る輝に、清水は柊とのデートのことを聞けずにいた。
そんな中やってきたバレインタイン当日。
輝は柊と真剣に向き合い、恋人にはなれない。しかし親友としてとても大切で、これからも仲良くしてほしいと親友チョコを手渡し、柊はそれを受け取ってくれ、二人は親友として「末永くよろしく」と言い合うのだった。
一方、もやもやしていた清水だが、輝から特別仕様の指輪型チョコを受け取り、自分が特別だと確認をし、彼女の左手の薬指にチョコの指輪をつけた状態で「わかった」と言いながらそのチョコを口にした。
輝は何が分かったのか分からない、と突然変わった清水の態度にひどく動揺するのだった。
前話より
柊。お前、いい男だよ。
今回のポイント
本家でこそこそ動いている清水。
- こそこそ清水
- 最高の親友
- 気持ちは、口にしないとわからない
- する必要がない、の意味は
『無駄とカオスの同居生活』終了のお知らせ……?
ポイント1
鷹司本家に出向いている清水。目の前には養母であり、当主が座っています。
な、なんか真剣な雰囲気だな。
用件は、と聞かれて真剣な顔で頭を下げている清水。そして記事の冒頭でも述べた「瞳には静かな決意を浮かべ――」という文言が意味深に輝きます。
静かな雰囲気が何やら重々しいですね。
いつものコメディー要素はどこに消えたのか、という感じでどこか美しい光景に見えなくもない。……うーん、何の話でしょうか。やはり……?
思うところはあれど、場面は学校で過ごしている輝に変わります。
期末テストがあるということでみんなで勉強していたみたいですが、外が真っ暗です。そろそろ帰ろう、とするみんなですが、スーパーに寄るという輝をスーパーまで送る……いえ、お腹も空いているから皆でスーパーに寄ろう、と柊が提案します。
ああ、なるほど。輝だけ方角逆なのか。危ないわな。
気兼ねなく提案してくれて「な?」と爽やかに声をかけてくれる柊……やっぱり君、いい男だよ。
と、楽しく帰れた輝ですが、清水が帰ってきたのは11時半。待っていたようで帰った清水を出迎える輝は寂しそうです。
まだ試験勉強してたのかという清水に「褒めてくれる人がいなくてやる気が」と膨れる輝。こういうところは本当に子供っぽくていいですね。
その存在は「自分か」と笑って輝を褒めてくれる清水。このときは帰ってきて速攻だったため、手洗いしてないと直接なでてはくれませんでしたが……。
あからさまに、輝との接し方が変わってきてるな。
輝も予想と違いすぎて「今の何」と顔を赤くしてますねぇ。
これは期待できるのか、とおずおずと「週末に勉強見てもらえるか」とたずねます。
このちょっと照れたような輝が可愛い。こういう顔しているときは、素直に可愛いというだけですむ美人。
が、残念ながら清水は普通に仕事だそうです。しかも週明けはそのまま泊まりの出張だそうです。
なんなんだと、思いながら見送る輝の頬に手を当てて「頑張れ」という清水。頭を撫でるという子供扱いではなく、です。
なんだか甘い雰囲気に、輝は思うわけです。
浮気では?
いきなり浮気て!
思考が飛び過ぎじゃ……というか、別に二人はまだ付き合ってないしなぁ。
テスト本番だというのに気になってしまう輝。柊がフォローの声をかけてくれますが、この間から明らかに様子がおかしい清水に輝は試験を受けつつも、考えてしまうのです。
避けられているようで、けどとても優しい。
そして優しいからこそ、気持ちがわからなくて、彼女は不安でなりません。
まるで少女漫画のヒロインみたいです。
まるでじゃなくてヒロインだし、これは少女漫画だぞ?
?
……ハッ、そういえば?
コメディーじゃなかったですね。
清水+本家=見合い
夜、疲れ切った様子の清水が帰宅します。いますぐ寝たいと思うものの、輝はまだテスト中だから勉強見てあげないと、とやはり優しい清水。
玄関をくぐるとそこには座り込んでぶつぶつつぶやいている輝の姿が。ちょっと怖い。英単語帳で勉強してますね。
試験が駄目な感じだったのかと恐る恐る聞く清水ですが、そうではなく。輝は「清水のことが頭から離れなかった」と告げてその胸に飛び込みます。そして出張は見合いなのか、と浮気調査よろしく問いかけていきます。
はは。
しかし輝はこういうところストレートに問いかけるから良いよな。
少女漫画のお決まりの展開として、悩んで聞かずにすれ違う、というのはよくある展開ですからねぇ。
しかしながら「留守が増えて避けられてるのかと」と言う輝のセリフにはピクリと反応してしまう清水。避けてたのは事実っ?
って、違いますよね。避けてたら勉強見ようとはしません。
清水は「大事な時期に不安にさせて悪い」と素直に謝ります。そしてね。ここですよ! とっても意味深なことを言います。
「俺の中で勝手に物事の順序決めて
輝との関わりを後回しにしたのは事実だから」
物事の順序を決めて鷹司本家に言ったわけですよ!
読者としては「へー?」「ほー?」とにまにましながら清水の周囲をうろつきたくなるわけです。
止めてやってくれよ!
ただでさえヘタレ引きこもりなんだから!
輝も謝ります。そして改めて「狂いそうなほどに清水が好き」と口にして、「自分以外の人を好きにならないで」と清水の唇を奪います。
で、まぁこのキスシーンはいつものことなので「輝が元気でなにより」という感じなのですが、やはり問題なのはこの後の清水で。
「…だから見合いではねえって
する意味がない」
そう真剣な顔で輝を見つめるのです。
首を傾げる輝に、今は試験に集中しろと話題を変える清水。ですが内心は全然余裕ではないようで――?
これってそういう意味?
そういう意味だよね?ヘタレスペースメガネ清水くん?
……(スペースメガネって呼び方気に入ったんだなぁ)
変化は終わりの予兆?
テストが終わります。となると、今度は卒業式の予行演習もあるんだとか。……懐かしいですねぇ、ありましたね。そういうの。
卒業する先輩がひとり暮らしする、という話題を聞いた輝。
彼女は近所の大学志望なもののみんなはどうなのだろうか、と思います。あまりそれぞれの進路の話はしないため、離れ離れになる可能性も大いにあるわけで。
家に帰ってきた輝。清水は仕事でやはりいないようですが、玄関には封筒が。仕事に持っていかなくて大丈夫だったのかと中を確認したところ、中には何と賃貸情報が。しかもペット可ばかり。
まぁモモがいるからな……って、んん?
そうです。
そんな物件の情報を集めているということは……?
出張以外の外出は物件探しで。本家に行ったのは頼りたいことがあったわけではなく、むしろ本家から離れたかったのではないか。
輝は清水がこの家を出ていこうとしているんじゃないかと思って――。
というところで、今回は終わりです。
まとめ
いよいよこのカオスな同居生活も終わりに近づいてるんでしょうかね。
メタい話をすればもうこの二人がくっつくだけで。そして「どういう流れ」でそうなるのかというところに差し掛かっているのも、まぁ事実。
始まりや表紙は清水の覚悟が決まったような顔で始まり、描かれる彼の言動も、当事者の目線ではわかりにくいでしょうが、読者という目線で見ると「まぁそういうことだよね」という感じ。
引き伸ばすのも微妙。ライバルを出そうにも、柊以上の良きライバルなんて難しすぎますし、清水を狙う誰かにしても今更感が。
でももっと続いて欲しい……というか、柊に会いたい。柊ぃ、柊ぃ。
めちゃくちゃ個人の願望過ぎる!
でも編集の方が「同居生活終了のお知らせ」とわざわざ書いているのでまだ続くとは思いますけどね。同居が終わるだけ、とか。
んー、どうでしょう?
そんな気になる続きはまた来月!
ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました!
まったなー!
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そんな『末永くよろしくお願いします』をもう一度見たくなった方は、単行本も!