【推したいしております】第6話――これは違う。そうであっては……ならない。【ネタバレ感想】
はたから見ていたら当然のことも、当人が気付けないというのはよくあること。
前回の第5話はまさしくそんな話で……太陽くんがとうとう、理子ちゃんへの気持ちを自覚……? という話でした。また偽装キスもしてたし「あああああ」と筆者は叫びました。
だというのに続きは単行本作業のため1ヶ月お休みで……ぐおおおおっとなりつつ、ようやく! 待ち遠しかった第6話が来ましたよ、皆さん!
しかもっ! 第一巻も発売決定(24年11月5日予定)! めでたい。表紙もいいですねぇ。
そんな絶好調な『推したいしております。』の第6話の感想を今日も元気良くやっていきます!
前回のあらすじ
ぎゃあああああっ、尊いいいいいいいい!
悔しいと叫ぶ理子を抱きしめた太陽だったが、女性恐怖症からもう限界だった。
それでも理子を励まそうと、殿の話を振り、理子はそんな太陽に殿について語り、二人は楽しく過ごすが……そんな中で太陽の母親が帰ってきた。
今の太陽に演技は難しいだろうと、見合いの時の頬にキスをする振りを行おうと提案した理子。太陽はぼーっとした頭の中で、理子を正面から見つめ、彼女が自身の顔を覆っている手に自身の手を重ねながら、キスのフリをした。
母親がそれを目撃し、本当にキスをしていると思われたが理子は早々に帰ってしまう。
その後、理子は車の中で太陽の事を考え、太陽は自室で理子のことを考えながら彼女のぬいぐるみを作り、それぞれ違う意味で叫ぶのだった。
前話より
太陽くん。その人形、売ってください。
今回のポイント
ライバル登場はよしなシャレ。
- この抱いた気持ちの真相は?
- 彼女の『殿』になれない
- これは恋ではない……あってはならない
その和風美人スタッフさんを持ち帰りたい。
突然何言ってんだ! 言動に気をつけろ。
そんな訳はないと否定する
気づくと理子の人形を作っていた太陽くん。まさか理子ちゃんに恋をしてしまったのかと動揺していましたが……そんなわけはないと自分で否定します。誰かが惚れることはあっても、自分が惚れることはないと。なぜなら女性恐怖症だから。
真っ青な顔でドヤりながらやけくそ気味に笑って否定する忙しい太陽くんですが、彼の中で理子ちゃんが他の女性とは違う存在なのは確かです。
違う、ということ自体には自覚はあるみたいですねぇ。
って、今どき珍しい固定電話で会話してるな?
もう持っていない方も多いですが……こうすることでご家族にアピールしてるわけですね。
人形を持ち帰ってしまったから届けに行きたいという理子ちゃんでしたが、また自宅で理子ちゃんと会うと色々思い出してしまうと思った太陽くんは、自分が取りに行くと言います。
ちなみにこの電話中、姉が太陽くんの様子を伺っているのですが……なんなのでしょうね? 実は太陽くんを心配していた、とか?
しかし理子ちゃんはどうやら自社のイベント(コスプレ)の指示役としてのお仕事中だったようです。まじ偉い。そしてスタッフ姿の理子ちゃんがまた新鮮な感じがしてかわいい。無意味に質問したくなります。
ただの迷惑な客!
やめろよ!
太陽くんは本当にこういうことにうといらしく、コスプレの説明を受けてこんな「好き」もあるんだなと感心してます(そして素晴らしい衣装の出来には興奮。さすが太陽くん)。
理子ちゃんは今回とてもシンプルな服装なのですが、だからこそスタイルの良さがよく分かります。キャップも似合っていていい。
そして今回も当然のように殿のイベントがあって、気合を入れる理子ちゃんにもやっとする太陽くん。
理子ちゃんの「好き」を応援している太陽くん。彼女にとっての殿がどれだけ大きい存在かは理解してます。いつもその脳裏には殿がいることを……そう。殿はいつも理子ちゃんと一緒に。
って、本当に殿がいるー!
本当にそっくり! と思ったら、キャラクターのモデルになった方みたいですね。
湊 藍朱(みなと あいす)。というそうですがどことなく雰囲気が誰かと似ていますね。
殿のゲーム立ち上げの際から顔のモデレーターとかイベントへの参加をお願いしてるんだとか。
湊は理子ちゃんとたいようくんか付き合っている事を知っていました。そして理子ちゃんのことを幼い頃からよく知っている、と彼女のことを呼び捨ててます。さらには太陽くんに「調子に乗るなよ」と警告じみたことを言ってきました。
いいですねぇ。いい煽りです。
もやる太陽くん、尊し。
どうやらコスプレイヤーの間では知られた存在らしい湊。イベント参加者たちに写真をお願いされ、快く引き受けてました。
とても愛想がいい感じで、太陽くんは一瞬聞き間違いかと思いますが、もう一度手厳しく言われて聞き間違いではないとハッキリします。
本当に理子ちゃんの彼氏かとか、可愛い顔だけとか、理子ちゃんの殿にはなれないとか、好き放題言われてますね。
やたらとつっかかってくるがこいつってもしや……?
さすがに苛立った太陽くん。反論しますが、湊はまったく相手にはしません。殿の威厳がないが大丈夫なのかと理子ちゃんに聞いてます。
しかしながらこの湊。コスプレイヤーとしては本当に一流で、声優さんの声に合わせての動きや演技は完璧で観客を盛り上げています。
太陽くんも感心してます……セリフの意味はよく理解できませんが(笑)。
こんな形の『好き』もあるのかと感心する太陽くんでしたが、脳裏に先程の言葉が蘇ります。
『お前じゃ理子の殿にはなれねぇよな』
口元を抑え、自分の気持ちを確認しないといけないと思い直した太陽くん。理子ちゃんの方を見ると、彼女は何やら忙しそうに表情をコロコロ変えています。
どうやら理子ちゃんは同担拒否なタイプだったようです。
どうた……?
なんだそれ。
自分の推しを他の人と一緒に応援できない、というタイプです。
まぁ、理子ちゃんは恋をしているわけですからねぇ。
殿の人気があるのは嬉しいものの、恋をしている相手が他の人にも目を向けているのは辛い、という理子ちゃん。
ここのつらそうに、切なそうに若干目を伏せる理子ちゃんが……ふつくしい。
つらそうな顔は見たくないのですが、でもこんなにも美しい表情をもっと見たいと思ってしまう、このジレンマ。
今回はここから! ここからですよ、太陽くんが!
太陽くんは理解しています。理子ちゃんは殿が好きで、湊は殿を演じているだけだと。理解していて、理解しているのに。
理子ちゃんが、恋をしているところを見たくない。
なぜかそう思ってしまって、理子ちゃんに「ここにいてほしい」と頼む太陽くんの表情が……イイ! 尊い!
うおおおおっ苦しそうなイケメン、最高か!
これはぜひ見て欲しい。二人の切ない顔が素晴らしい話です。
また体調が悪くなったかと理子ちゃんが心配してくれますが、太陽くんは大丈夫と答えます。そして自分が抱えている気持ちは恋ではないと思うのです。
『これが恋なら理子さんの”好き”を大切に出来ない』、か。
んなことねぇよぉ。
『なんて醜い最低な気持ちだ』と、太陽くんはむしろ恋であってはならないと、自分の気持ちを否定するのです。
頭を冷やしてくる、と笑った太陽くんの顔が切ない……。
理子ちゃんは理由がわからず見送るわけですが、ステージ袖で一息ついている湊の元に向かい、そのタオルを奪って聞きます。太陽くんになにかしたのか、と。
「太陽さんに何かした?
藍朱さん…いえ
兄さん」
え、えええええ兄妹!?
なんか雰囲気似ているとは思ったんですよねぇ。
兄として妹が心配で太陽くんに厳しかったんでしょうか?
どういう意図があったのか。そして太陽くんの気持ちは……? まだまだ気になるところで次回です!
っくぁ~~~~~、気になるぉ。
まとめ
ということで、少女漫画っぽい切ないお話でしたねぇ。
だけど……いいですねぇ。盛り上がってきましたねぇ!
お前さん、ハッピーエンド思考とかいいながら、登場人物が苦しそうにしているシーン好きだよな?
苦しみがあってこそのハッピーエンド、ですからねぇ。
最終的にはやはり幸せになってほしいですよ?
苦しんでほしくないという気持ちも本当ではあるので、さっさとくっついてほしいという気はしますけれども、くっつくということは理子ちゃんが殿への恋心を諦めるということでもあって、それはそれで苦しいので……なんともいい難い。
しかし最初の予測通り、やはり最初に恋に落ちるのは太陽くんの方でしたね。理子ちゃんはガチ恋してますから……この二人の恋模様は果たしてどうなるのか。
引っ掻き回し要員として二人の姉や兄がどう動くのかも気になるところです。
ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました!
まったなー!
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