【アニメHelck】第二十三話『選んだ道』――彼は進む。たとえ自分の未来に何があろうとも【ネタバレ感想】
アズドラ様がああああああ!
どうなったんだ、で終わった前回ではアン様たちの出番がありませんでしたが、今回はがっつりアン様&ヘルクのお話でしたね。
アズドラ様たちの状況を知らないアン様たちは予定通り、人間の国へと向かっていきます。しかしそこに待ち受けていたのは――?
ヘルクもそうですが、アン様が今回もまた格好いいし、ピウイは歌っているから癒やされるしと最高です。
次回が最終回となりますが……一体どういう結末へ向かっていくのか。気になるアニメHelck23話の感想を元気よくやっていきましょう!
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DMM × DAZNホーダイ前回のあらすじ
エディルとヒュラのラブコメ新作が開始するよ!
城の中で戦うヒュラとエディル。しかしどうもエディルの言動がおかしく、ヒュラはエディルにかけられた王の術が解けかかっているのではと推測する。
一方、アスタはシャルアミから王の情報を探り出そうとしていた。
シャルアミは教えるかわりに自分も連れ出して欲しい、と押さえていた不安な心をあらわにしつつ懇願した。
アスタは迷いつつもシャルアミを連れて行くことにし、途中でシャルアミの特殊能力。様々な力を散布するという雪のような力を知る。
毒を振りまかれたら大変なことになるとシャルアミの重要性を理解するが、王とラファエドの手により阻止され、捕まってしまう。
アズドラとの戦いで劣勢に立たされていたミカロスは、最後の手段として翼の兵士たちにかけられた王の術を『解呪』した。
新世界の力に抗えず化け物へと変貌するその数2,000。アズドラはすべてを自分で引き受け、全軍へは撤退指示を出す。
エディルとヒュラは異常事態に一時休戦し、共に城の外へと脱出していた。エディルだけ解呪されていなかった。
それを見つけたミカロスはアズドラを倒す最後の一手としてエディルの精神を壊し、新世界の力に飲み込まれたエディルはアズドラの元へと向かい、彼を打ち倒すのだった。
前話より
ラブコメが終了したよ!
今回のポイント
アン様! ヘルク! ピウイ!
- 決戦前の穏やかな時間
- ミカロスたちの狙いは――ヘルク
- ヘルクを信じるヴァミリオ……しかし不安がつきまとう
- 覚悟を決めているヘルクの前に姿を表したのは
3人(?)が揃ったら勝つる!
決戦前夜――良い旅だった
偵察隊のサンダバとルーフ。サンダバはアズドラ様の元へ。ルーフはヴァミリオ様のことを向かう先の拠点に伝えて出迎えの準備を整える。
アン様の元に残った新米のハルピィは、アン様がピウイに癒やされているのを見て自分もなにかお役に立たないとと張り切るものの、アン様もヘルクも優しいので早く寝るようにと言われてしまいます。
まあたしかにヴァミリオの地位を考えると、見張りだとかは普通はハルピィの役目なんだろうが
アン様やヘルクが言う通り、彼女はその翼によって偵察や伝達をするのが本来の役目。
そのためにも休むべきではあるんですよね。
偉ぶらないのもそうですが、ハルピィが休むための理由も付け加えてくれているところがアン様とヘルクの優しさですよね。
実はこのハルピィのやりとりの一部は漫画についているボーナストラックにあるお話です。
ハルピィお供奮闘記。
本当にヴァミリオ様がすごい人で、そんな人のお供をするなんてとプレッシャーに感じているハルピィでしたが、それでも必死に頑張ろうとする可愛いお話です。
ハルピィは野外料理には少し自信があったそうなんですが……まあ、料理といえば我らがヘルクがいます。自惚れていたと凹みます。
そして戦闘は下っ端が行かなければと思う彼女ですが、我らがアン様がいますしアン様がわざわざ部下を危険に晒すわけもなく。
宿を探したり、情報収集をと頑張ろうとしても、なぜかその町は飛行禁止で飛んだら撃ち落とすと弓矢を装備した町人Aさんに言われます。
こええな!なんだこの町!
だから、モブの影がコすぎるんだよこの漫画!
そして有翼人であるハルピィは悪路を歩くことに慣れていません。疲れている彼女を気遣って安めというヴァミリオ様やヘルク。
というのがあって、ヘルクとアン様が互いに寝ろと言い合いココアを……という流れに繋がっていくんですね。
漫画についているこのおまけ部分は基本和むお話ですが、このお話も癒やされるのでハルピィちゃん好きになった方はぜひアニメを見た後で第七巻をお読みください。
ココアを入れてくれるヘルク。渡し方が優しいですし、受け取ってお礼を言うアン様の声が優しいですね! そして久しぶりに聞けた「うまいっ」というアン様の声。イイ!
ハルピィから聞いたという軍事拠点までは2・3日。そこまで行けばもう人間の町は目の前――この長い旅が終わる。
アニメではあっさりと過ぎ去っていますが、実際の期間としては本当に結構長い間一緒に旅をしていたのでしょう。
ヘルクがしみじみとした様子で「楽しかったなぁ」と旅を振り返っています。アン様も同意します。アン様が帝国を離れることなんてそうそうないでしょうからねぇ。
でもこれからが大変なんだよな。
人間の王を倒し、そのあと暴走を始める人間を倒さなければなりません。
ヘルクにとっては一番つらい作業だなぁ。
大丈夫だと意気込むヘルクにアン様は「一人で背負うな」と言います。それにアン様も多勢に無勢で能力を発揮するタイプ。数の殲滅力ならヘルクにも負けない(かもしれない)と言ってます。
ヘルクにはにくい相手だけ相手にすることを考えて、人間を倒すのは自分たちに任せろと。つらい戦いだけど、負けるなと。お前なら大丈夫だと、力強く励ましてくれます。
ヘルクにとって、アン様は心の支えですね。
奇襲――そして勇者はかつての仲間と再会する
夜が明け、場面も別へと変わります。
アン様達を出迎える準備を進めている帝国の軍事拠点。
みかんを忘れているみたいです。ダメですよ。アン様の大好物。
そんなにみかん大事か……って、空! 空に翼の兵士が!
一気に緊迫の空気――というところで、ハルピィの「~っち」とピウイの「そうなんだ!」という元気な声に癒される。
帝国の民のほとんどは四天王の顔を知りません。アズドラ様が変わってるんです。前にも言っただろ、というのはアニメ版ではカットされてますが漫画の方では列車の中でそういう会話をしているんですね。
しかし、今回はやたらとヘルクの顔がゴツい……こんな顔だったかと思ってしまいます……最後のために力抜いてるのかなぁ。
今回、ちょっと作画が残念な感じがしてしまいましたが、でも抑えるところは相変わらず抑えてくれていたので良かったです。
もうすぐたどり着く、という話をしていたら冒頭で空を飛んでいたあのルーフという女性がふらふらしながらやってきます。腕を押さえているので怪我もしているみたいです。
どうやら拠点が壊滅したらしく、ヴァミリオ様に逃げるようにと伝えに来たようです。自分も怪我をしているのに……帝国民の忠誠心はすごいですね。
翼の兵士を引き連れていたのはラファエド。奇襲を仕掛けるつもりだったか、と語っているので偶然見つけたという感じみたいですね。
人間側にとっても、帝国にとっても重要な存在となったヘルク
ラファエドはどうやらヘルクを追いかけてやって来たようです。が、当然魔族たちも逃す訳はなく、翼の兵士たちに一人も逃すなと命令を出しました。
一方、アン様はルーフから「拠点の存在を知って来たのではない」「一国を攻め落とさんばかりの数」という話を聞き、彼らの狙いがヘルクだと察しました。
ハルピィはヴァミリオを狙って、と言ってるが。
可能性はありますが、アズドラ様はともかく、ヴァミリオ様の存在や姿まで人間が把握しているとは思い難いですしね。
人間側にとってもヘルクは脅威、か。そりゃそうか。レベル99。
ヘルクを暴走させて戦線を離脱させようと……なにか策を練っている可能性が高い、とヴァミリオ様は考えて不安を覚えます。
拳をギュッと握りしめるヴァミリオ様に、ヘルクが声をかけます。いつものように笑って、ただヴァミリオ様を「アン」と呼んでただ「行こうか」と。
この二人の関係が良いのは、ヴァミリオ様の助けをヘルクもしている、という点です。今のように不安がるヴァミリオ様の背中を押したり、気遣ったり、ね。
そして二人は、怪我をしているルーフやハルピィ、ピウイを置いて戦場へ向かいます。連れて行っても足手まといですからね。
地味な漫画との違いは、ヘルクが荷物背負っていることでしょうか。漫画だと荷物この時点でどこかに置いてるみたいなんですよね。
個人的には「ヘルク、その荷物いつまで背負っぱなしで行くんだろ」とハラハラしました。
どこにハラハラしてんだよ!
ウルム城でヘルクに起きていたこと
ラファエドが魔族の拠点を潰しながら、ミカロスとの会話を思い出します。
ウルム城でゲートが暴走した時、ヘルクは姿を消していましたがその時に何をしていたのかがここで明かされます。
床が崩れて落ちていった皆を助けようとしたヘルクですが、そこにミカロスが現れたのです。当然ヘルクが彼を見つけて何もしない訳は有りません。
ミカロス……来ていたのか。
アズドラ様との戦いの後、ミカロスはボロボロになりながらも人間の城へと戻ったようで、そこでラファエドと会話していました。
アズドラ様ももちろん強いんですが、戦闘においてヘルクは別格。ウルム城で出会ったその時に何回もヘルクに殺されたとミカロスは言います。
しかしミカロスもわざわざ殺されるために危険を犯してヘルクの前に姿を表したわけでは有りません。ヘルクを危険視しているため、とある術を使うべく、ヘルクの血を入手したかったんです。
血じゃなくても髪の毛とか、体の一部ならいいらしいですけどね。
アズドラ様がアン様を探す時に使った人探しの術と同じで、ミカロスはヘルクの動きを確認しておきたかったわけです。
ここで思い出してほしいのが、第4話でアン様を救おうと手を伸ばしたヘルクの頬に怪我があったことを。
って言われても流石に覚えてないな。
気になった方は見返してみてください。
エディルと会話していたときにはなかった傷が、ゲートに飲み込まれる直前にはあるはずです。
一応、あの傷も伏線だったわけです。
ミカロスの回想は続き……ちょっとゴリラっぽいヘルクの作画がやはり少々気になりますが、恐れているのは分かるので良しとします。
ヘルクを常に警戒していたミカロス。ヘルクが近づいてきている、とラファエドに告げます。そして……あの兵士を連れて行くように言うのです。
ここで「エディルが失敗した」というのは、前回会話が省略されていたから分かりにくいですが、ミカロスはヘルクを暴走させる役目を最初はエディルでするつもりだったようです。だからこそ他の兵士を解呪する中、エディルだけ解呪しなかったのです。
なので別の兵士の心を壊し、ラファエドに連れていくようにと言ったのでした。
アニメHelckにおけるラファエドさん=響く足音がすごく効果的に使われているなと思います。
シーンというほどのことではないのですが、ミカロスが「解呪しない限り大丈夫です」と言った後で、ラファエドがなにかいいたそうにしていたようで、ミカロスは「何か?」とラファエドに問いかける一コマがあります。
結局ラファエドは「いや」と何も言わずに足音を立てて去っていく、というさらっと流されるけれど、なんだか意味深な一コマ。
ミカロスの思惑はわかったが、ラファエドは本当に謎だよなぁ。何が目的なんだ?
残念ながら今期で明かされることはないと思われます。
2期があれば明かされることでしょう。2期が来るのを楽しみにしておきます!
心の支え
そして現在へ。ラファエドが「これがヘルクの選んだ道」と言います。タイトル回収です。
降り注ぐ弓矢の中を駆け抜けていくのはクシキという魔族。彼のことを覚えていますか? 魔王決定戦でアン様たちにウルム城への抜け道を教えてくれた彼です。
彼に矢が届こうとした時、すべての矢を炎が燃やし尽くしてしまいました。ラファエドが術の威力を見て只者ではないと警戒し、クシキは術者を察します。
しかし、ホント予想越えて良い声してます、このクシキ君。ええ身体してるしね。
アン様、部下である彼らの安否を心配し、安全なところへ逃げろと伝えます。身を挺して民を守る姿はアズドラ様と被りますね。
ラファエドとヘルクと……彼女と
ヘルクがラファエドと対峙します。その背中に荷物は流石に有りませんので、近くにおいてきたんでしょうね。
背景の薄闇がかかっている感じがめちゃくちゃ綺麗。
ラファエドが「元気そうだな」と声をかけます。まるでヘルクのことを心配していたかのように。
ヘルクは流石に以前のようにラファエドへ敬語で話しかけるようなことはしません。口調が固いですが、でもミカロスのように姿を見ただけで殴りかかるようなことも有りません。
ラファエドは「また良き仲間に出会えたか」と、自身がここに来た役目をすんなりと話します。彼はヘルクを暴走させ、戦線を離脱させるために来た、と。しかし自ら戦線を退くなら追いかけはしない、と。
こういう状況になってなお、ラファエドには人格者の雰囲気を感じる……ほんとなんでミカロス側にいるんだこの人。
遠いところで静かに暮らすのが、ヘルクにとって幸せな道だ、だなんて本当に案じているかのようですね。
逃げても誰もヘルクを責めない。これ以上苦しむ必要はない、とかね。
そしてヘルクは、敬語こそ使わないものの「ラファエドさん」とさん付けで呼ぶんですよね。ここがミカロスとヘルクとの違いで、ラファエドとは良き関係を築いていたからこそのこの二人の対峙で、単純に憎悪の対象というのとは違う複雑な関係というところですね。
多分、この場でヘルクがラファエドと直接戦うことになって、ラファエドを倒したとしても……ヘルクは内面ではとても悲しむのでしょうね。
ミカロスに関しては本当に憎悪しかないでしょうが。
ヘルクは、たとえ自分にどんな未来が待ち受けていても、ラファエドたちが帝国へ攻め入るならばそれを止めると。人間を滅ぼすと宣言するのでした。
そしてラファエドは彼の覚悟を聞いて、もう止めはしないと大剣を握るのでした。
しかしほんと、ラファエドさんの声がイメージぴったりすぎて、良い声すぎて好き。
アンの声もいいぜ!
負担を軽くしてやれる!って力強いぜ!
それ故に、ラファエドはアン様がヘルクの心の柱と思い、彼女に襲いかかります。しかしアン様はそれを避けます。
ここ、作画すごく頑張ってました!
というと偉そうなんですが、原作でもアン様が同じように攻撃を避けて「フ」と息を吹きかけるような駒があるんですが、めちゃくちゃ美しさを感じるところなんです。戦ってるのに。いろいろな未来をかけての本気の戦いなのに、美しいんですよ。
アニメのアン様が漫画よりも可愛らしいデザインになっているため、漫画とはちょっとイメージ異なりますが、それでもかなり良い作画でしたね。今回の話、ここに力入れてくれるとは、本当に監督さんは分かってる! と画面前でガッツポーズした私です。
漫画もアニメも、どっちも好きです。このシーン。ヘルクの暴走をこらえるような描写はアニメの方が分かりやすいかもしれません。
アン様の声優さんはとても可愛らしい声をしているのに、こんなにも力強い声を出せるのってすごいですね。頼りがいがあるというか。活力が湧いてくる声は本当にアン様にぴったりで、マジでHelckの声優さんは全員が役柄にピッタリ……最初、ホンが石田さんと知った時はびっくりしましたが。
ラファエドは自分の攻撃を避けたことも驚きだったようですが、何よりもその力強い声に注目してました。一瞬でヘルクを平静に戻した、と。
アン様は本当にヘルクのことを信じていました。どんな絶望だってヘルクなら大丈夫だ、と。
おおっ!ラファエドがアンの召喚術と戦ってるな!
やっぱりこいつ、剣術がすごいんだな。
過去編では「もうクレスの方が私より上かも」「はは、まさか」みたいな会話してましたしね。
アスタも漫画の方ではラファエドから逃げられる気がしない、と言っている程です。
しかしここ、親方がおっしゃるとおり良く動いてて格好良かったです。ラファエドの見せ場! アン様に支えられてようやく立っているのでは、という彼にアン様は言い返します。
心の中でも絶対に大丈夫だ、と強い口調で言い切るのですが……なぜか、アン様は嫌な気持ちを抱いているのです。ハッキリと言葉にできない、何かを抱えていました。
そして一本の矢が放たれます。その矢が狙っているのはアン様、ではなくヘルク!
ヘルクはアン様の声に振り返ってその矢を受け止めますが、矢を放った相手を見て目を見開きました。
そこにいたのは、フルフェイスをつけた女性の翼の兵士でした。
うおおおお、彼女は……彼女はあああああ。
誰なのかはまあ分かってらっしゃるでしょうが、あえて言わずにおきますね。
まとめ
ということで、次回がついに最終回です。2期があればいいんですが……とりあえず今回のことをまとめてみましょう。
- ピウイの歌声は癒やし
- 人間側もヘルクを重視している
- ウルム城での決勝戦の時、ヘルクが一時姿を消していたのはミカロスがその場にいたから
- そしてこの時、ミカロスはヘルクの血をとって人探しの術を用いてヘルクの居場所を常に探っていた
- ミカロスはエディルを使ってヘルクを暴走させようとしていたが失敗し、別の仲間の精神を破壊した
- ヴァミリオはヘルクは何があっても暴走しないと信じているが、何か嫌な感覚を覚えている
- フルフェイスの女性の正体は……
最後のは……やっぱり?
まあ、彼女ですね。
さて、どういう結末へと向かおうとしているのか……次週はHelck屈指の名場面が来ます。
マンガワンアプリにて、たった一話で読者のコメントが16,000数以上あるという化け物回がきます。
今までのアニメスタッフの作り方からして、このシーンにはかなり力を入れてくれているはず。……楽しみです。
ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました!
まったなー!
約束された神回へ続くアニメHelckの第23話を直接見たくなったらここから!