【不徳のギルド】第二巻――キクル、エロすは胸だけじゃないと知る【ネタバレ感想】
どうして世界は悲しみで溢れているのか。悲しいニュース。怒りが湧くニュースで溢れる世界。
あまりにも不条理なこの世界を生き抜いていくために必要なのはなにか……そう! エロとコメディである!
世の中にはまだまだエロが足りていないらしい! ということで、今回も不徳のギルド第2巻をやっていきましょう。
え……毎回このノリでいくのか?
実はこの『不徳のギルド』。エロとコメディをうたいながらも、真面目で壮大っぽそうな雰囲気も持ち合わせている漫画なのですよ。
まだまったく知らない方は【不徳のギルド】第一巻――狩猟エロコメディが世界を救う!【ネタバレ感想】からどうぞ!
へぇ?
そういう壮大な話俺っち好きだぜ!
まあ今回そういう話は出てきませんけどね。
エロとコメディ部分だけです。
出てこないんかい!
程よいエロは地球を救う! をキーワードに今回の第2巻も頑張っていきましょう。
超巨乳からむちむちドジな獣っ子、ツンデレロリっ子、ものぐさ黒魔術師、のんびり人妻のあんな姿、こんな姿が見たくなったら↓こちら↓からどうぞ!
前回のあらすじ
青春を送りたい優秀なガードのお話。
- 第1話「ひたむきに頑張ります!」
- 第2話「少女の知らない世界」
- 第3話「青天の霹靂」
- 第4話「瀕死の狩人」
- 第5話「みんなで遊ぼう」
- 第6話「あなたが初めてです」
(各話補足)
ヒロインたちとの出会いと、そんなヒロインたちを育成しようと頑張るも足を引っ張られすぎて満身創痍なキクル(1~4話)
ヒロインたちの休日+キクルの休日(5話)。
受付嬢と行く魔物の異常行動の調査(6話)。
世界に起きている不穏な響きを少し感じさせつつ、ひたすらにエロとツッコミにあふれていました。
前巻より
彼は青春を送ることができるのか。
各話感想
魔物と戦っているシーンほとんどないのにエロい!
- 第7話「ドクター・マーダー」
- 第8話「白と黒」
- 第9話「キョウカのヒミツ」
- 第10話「肉の宴」
- 第11話「新しい家族」
- 第12話「メーデー」
なにかに目覚めそうなキッくん。
第7話「ドクター・マーダー」――キクル、目覚める
この不徳のギルドはファンタジー世界でありながら、どこか現代っぽい雰囲気を持っています。
この第7話ではなんと『健康診断』が行われるのです。
そりゃまた……たしかに現代っぽいな。
キクルが最後だったらしく、先生は次の巡回検診へ。
ちなみにこの検診はギルドの医務室で行われており、キクルは仮眠をとっておこうとそのままベッドに横になります。
彼は腐ってもエース。不測の事態に備えておこう、というやつですね(たぶん)。
そうして寝始めて5分ほど立った頃、看護師が慌ててキクルを起こしに来て、先生の代わりに検診をしてほしいと頼んできたのでした。
……?
いやいやいや! わけわからねーよ!
どうもギルドの名簿が最新ではなかったらしく、4人ほど残っていたそうです。先生を呼び戻そうにも先生は携帯を持っていません。
あ、そうです。この世界、携帯電話が存在します。珍しいものではないみたいですが、全員が持っているものというわけではないようです。
知識のある看護師の方が代わりをやったほうが良いのではと言うキクル。医療の素人より知識があるわけですしね。
ですがこの看護師、レスミス・ケアーさんは小鬼族(かなり小柄)で合う白衣がないし、正体がバレたら不味いし。更に言うと次に大きなミスがあったらクビだと言われていたんだとか。
初犯じゃねぇのかよ!
ってか、れすみすけあー? けあれすみ……ああ(察し)
キクルだってバレても大変なことになるんですが、押されに押されて……しかし顔や髪色でバレるから、と包帯だらけのおかしな医者ができあがりました。
そして流れでおわかりだと思いますが、まだ検診が終わっていない新人のギルドメンバーというと。
あ……まさか、ひたむき達?
ということで、絶対にバレてはいけないキクル先生の検診がはじまりました。
とはいえ、検診で先生がしなければならないことはほとんどなく、看護師のレアミスさんがサイズを測ったりとしていきます。
今回はセリフではなく、キクルの内心の言葉が書かれているんですが、美少女たちへのキクルの言葉選びが秀逸なのでぜひとも実際に読んでもらいたいです。
漫画ですのでイラストでも美少女たちが描かれてますが、文章でもその美しさや愛らしさが伝わってきます。作家になれるかもよ、キッくん。
ジャンルの違う美少女たちを前に、キクル震える
が、さすがに聴診はしないといけません。
キクルとしてはリスクしかないこんな頼みをなぜ受けているのかと疑問に思いますが……最初はハナバタです……彼女の服の前があけられた時、リスクを負ってもいいんじゃなかろうか、と思ってしまいます。
そう。彼はこのダイナマイトを越えた何かを越えなければならないのです。
ダイナマイトを越えた何かってなんだよ。
ってか、やっぱりキクルも男なんだなぁ。
枯れた青春時代を送ったとはいえ、20歳ですからね。まあ……興味あるでしょう。
個人的にはデカすぎるのは萌えないんですが、ハナバタはいい子です。
軽蔑の目を向けられながらもなんとか終了。
次はトキシッコです。
キクルは高をくくっていました。なにせひたむきやエノメ、ハナバタを見てきたわけです。
彼女たちを見てきたキクルにとってトキシッコなど……と思っていたのですが、彼は思い知るのです。
「大きさではない」のだと。
トキシッコってその性格が目につくけど、美少女の枠には入るんだよな。
個人的にはこういう均整の取れた体つきのほうが好きですね。大きくてもひたむきくらいのがいいです。
さっきからお前さん、自分の性癖ぶちまけてるけど大丈夫なのか?
いやだって、漫画の種類がそういうジャンルですしね。
トキシッコは肌も髪もつやつやで綺麗だそうです。
そして今まで一度も病気にかかったことがないとのこと。これは第1巻でも述べたとある理由が関係していますが……また今度お話しますね。
次はメイデナです。
トキシッコで胸は大きさではないと痛感したキクルは、メイデナについては背中から聴診しました。日和ったなと看護師に言われてましたが、さすがにきつかったみたいです。
当然メイデナは不審がります。
と、ここでメイデナの腰になにか痣があるのが見えました。これは聖紋と言って、白魔道士がフェニザスクより授かる印だそうです。
白魔道士なら誰でも持っているものとなります。
ですがちょっとメイデナのは特殊だそうで「確認してください」と言われてしまいます。
とはいっても、大丈夫だろ。
今までのキクルの反応見てるとメイデナはそういう対象じゃなさそうだし。
と、本人も思っていました。
胸に比べれば腰はたいしたことないだろう、と。それに小さな女子への関心もないから。
……なにかに目覚めそうだそうです。
……キクル。お前さん……。
めちゃくちゃ手が震えてました。携帯のバイブみたいに(笑)
最後はひたむきです。
まあ慣れているからそれこそ大丈夫だろう、と思うキクル。なにせ今まで散々彼女の痴態を見てきましたからね。
ですがひたむきが一番恥ずかしそうに服をはだけます。その様子がなんとも色っぽい。
しかも心臓も早い上に聴診器が触れるだけで少しあえいでます。
が、なんとか無事に終了。キクルは息も絶え絶えです。
そんな彼のもとに、もじもじしたひたむきがやってきてこう言います。
「り…理由は分からないですけど…こういうのは…よくないと思いますよ…?
キッくん」
バ、バレてたーーー!
キクルが! キクルが社会的に死んでしまう!
ご安心ください。
ひたむきが黙ってくれていたことによってなんとか助かりました。
ひたむきは嗅覚も鋭いですからね。見た目や声だけでなく、匂いも気をつけないと。
次回以降、ドクター・マーダー登場するなら気をつけてくださいね。
いや、さすがにもうねぇだろ!
ここだけしか見れないかもしれない、ドクター・マーダーは不徳のギルド第2巻で!
第8話「白と黒」――そう。胸は大きさではない
白と黒というタイトルですが、下着の色の話ではありませんよ?
あ、違うんだ?
エロコメだからそういう系かと思ったぜ……安心安心。
白魔術と黒魔術のことですね……残念。
残念っ?
今回は修行編です。魔物は一応出てきますが、戦いでは出てきません。
魔術師組、トキシッコとメイデナの修行……とはいっても、キっくんは術師ではないので体力づくりとなります。
トキシッコは移動だけでバテるくらい体力ないですし、術師でも最低限の体力は必要ですからね。
場所は拠点であるメブキの街とメブキの森の間にあるアオバ平原。
準備運動しているトキシッコとメイデナ。トキシッコが運動がひどすぎて目立ちませんが、メイデナもあまり運動得意ではないようです。
ですが、メイデナはキクルとトキシッコと組んでいるという状況が嫌だそうです。
善と悪で分けると、悪っぽい二人か……まあ、キクルの戦法とか考えるとそっちよりなのは分かるな。常識人だが。
個人的にはハナバタのことを褒めつつ、欠点の方からは目をそらしているメデっちゃんが気になりました(笑)
ひたむきのこともトラブルメーカーだと思ってはいるものの、心の清らかさは認めている、と。
いやほんと、いい子ですからねぇ、ひたむき。ガードに向いているとは思いませんが。
いやほんと。
ガード以外にも仕事あるだろうになぁ……料理得意なんだから飲食店とかもよさそうだ。
ガードは命の危険もあるわけですしね……なぜガードになったのか、後々わかるんでしょうか? ガードは素晴らしい仕事だと思っているみたいなので、単純にそれが理由なんでしょうかね。
それはさておき、特訓です。特訓……の準備体操をしているんですけれど、どうにもこの二人、相性がいいんだか悪いんだかで口喧嘩がヒートアップ。
トレーニング前から疲労困憊です。
互いの醜態をさらしてやるぞー、なんてことに意識を向けてましたが二人共中々のエロい格好になってました。
安心してください! 魔物出てこないけど、やっぱりこの漫画はエロいです!
安心してください!じゃねえよ!
トレーニング開始前からキクルのツッコミが冴えわたっていますね。
平原を歩いている?(おそらくジョギング的な)3人。トキシッコはよたよたしてます。
平原には牛のような魔物がいますが、森にいるのとは違い、おとなしいそうです。
と、ここで魔物について少し説明があります。
封鎖しているとは言え抜け道はあるのに魔物たちは人間の街へ襲いかかることは基本ありません。
人間も魔物を警戒していますが、魔物もまた人間を警戒しているんだそうです。
ああ、現実世界でもそうだよな。
最近はそれが壊れてきてるでニュースになるが。
森で困っていないならばわざわざ危険を冒してまで人間の町に来ることはない。ガードがちゃんと森の魔物を減らし続けている限り。
うぅ、含みのある言い方だな。
一見ふざけた話に見えて、この不徳のギルドは随所にこういう言い回しがあって、あとから見直すと「そういうことか」と分かったり、説明が自然だったりするんですよねぇ。油断できません。
重要そうなことを話していると思った今回も、次のコマではトキシッコが喋る気力もなくなっていて(ぶっ倒れている)、メイデナが彼女をここにおいて言っても安心だ、などと言っているくらいですからね。
うぅん、たしかに体力がなさすぎますね。
その後は筋トレに入りますが、トキシッコは文句たらたら。そしてわざとらしく紛らわしい表現を口にしてます。
なんとか訓練を終え、休憩中。
メイデナが水分補給しているんですが……汗をかいていることもあり、これがまたエロく描写されてて、キッくんも顔を手で押さえて目を背けてます。
この作者、脱がさなくてもひんぬーでも本当にエロく描きますね。さすがです。
ちなみに特訓メニューはトキシッコは予定より減らし、メイデナは真面目にちゃんとこなしたようです……が、頑張ったせいでしょう。ふらついてしまいます。
キクルが支えてくれたとは言え、足を捻っちまったみたいだな
メイデナは安直に回復魔法で回復せず、上半身のみで行える訓練をすると言います。
魔法を便利な道具にしてはダメ、という考え方があるようで、これにはキっくんも驚いてました。すぐに魔法で治すのかと思っていたのでしょう。
安直に魔法に頼ると自分の力で何もしなくなる、というのは真理でしょうね。人間、一度便利なものを知ってしまうと、それに頼りきりになってしまいますからね。
メイデナは現代で言う高校1年生。立派な考え方ですね。
おぶっていこうというキクルに対して、「変なこと考えるからダメ」とキクルを口で拒否するメイデナに対して「どこが当たるんだ」「メイデナの体は立派ではないよ」と思ったり言ったりするキクルとトキシッコ。
口にしたのがどちらかは言われずとも分かるな。
ですが、しょうがないなとトキシッコがしゃがんでメイデナをおんぶします。こういうところはお姉さんっぽくて、心根のおくそこ~~~~~には優しさがあるのが分かりますね。
表側を覆うその他様々な要因がそれを覆い隠してますけど。
そんな二人を見て、キクルは「仲間との信頼関係も課題だと思っていたけれど、心配するほど相性悪くないのかも」と思います。
が、そこで終わらないのがトキシッコ。
1分後にはバテてメイデナごと後ろに倒れ込みます。わざとではないのでトキシッコも謝りますが、メイデナとしてはたまりませんよね。怖いし痛いし。
10分休めば今ほどまた進めるけどどうするか、という問いかけにメイデナは体の痛みを実感し……「キュアル」と魔法で癒やしました。
魔法って便利ですごいですね!
いや、それでいいのかよ!
ちなみに漫画ではメイデナの装備についての説明がおまけとしてありますよ。スリットがある服は女性生徒からは不評らしいですが。
第9話「キョウカのヒミツ」――ひたむきはジュースみたいで美味しい
前回が魔法組の特訓だったので、今回は物理組の特訓になります。そして真面目組ですね。
文句一つ言わないため、訓練も捗ったみたいで話も早速休憩中から始まります。
ってか、ハナバタの馬鹿力やべーな。
これはキクルも必死に避けるわ……地面に穴開いてるじゃねえか。
最初のクエストでも400kgの魔物を軽々と吹き飛ばしてましたからね。
実力はあるんですよね。……その被害が味方(キクル)に行かなければ。
本来は伝えたほうが良いわけですが、家の人たちの圧力のせいで本人に伝えることも出来ませんからねぇ。そして本人は猛々しく戦っていると思っているのでなんとも。
ハナバタの性格からしてあの姿はショック大きそうですしね。
そして被害の先であるキクルは狂化を使わせないようにすれば良い、とそういう風にアドバイスしていきます。
と、水分補給していたハナバタですが、水がなくなったようです。ひたむきが自分のを渡そうとしたのをキクルが遮り、自分のを渡そうとしますがマナボトルしかなかったようです。
昨日の魔法組の特訓に使おうと用意してて、結局使わなかったからですね。
体力づくりだけでいっぱいいっぱいだったもんな。
これでも水分補給はできるから、とハナバタに渡したキッくんはひたむきにもアドバイスします。ひたむきは無駄な動きが多い、と。どうも体力だけで言うとキッくんよりひたむきの方があるみたいですね。
などと話していると、ハナバタの様子が……?
ふらふらわぁ――狂化× 狂花◯
なんと、狂化状態になってしまい、キクルは慌てて隠れます。
周囲や目に花が浮かんだあの状態になっているじゃないですか。なぜだと思ったキクルは執事たちからハナバタのことはトキシッコに聞くよう言われていたのを思い出し、携帯でトキシッコに連絡します。
と、ここでハナバタの狂化の仕組みが判明します。
マナ……酔い?
たしかに言動は酔っ払いみたいになってたが。
通常の狂化では、体内のマナを脳に送って自己暗示&体のリミッター解除という流れになるそうですが、ハナバタの場合は魔防が低すぎて自分のマナにも耐えきれず、脳へマナを送った段階で酔うそうです。
自己暗示すら解けていない状態であの威力……凄まじい。
ハナバタは物理攻撃力と物理防御力は振り切れてますが、魔防は自分のマナにも耐えきれないほど低いという尖りきったステータスみたいです。
その分体への負担は軽いんですが、マナを消費するため発動時間は短い、と。
ハナバタ家の執事たちは「狂花」と呼んでいるようです。名前はハナバタっぽいですね。
二人が会話をしている間、ひたむきがなんとかキクルをかばいつつハナバタの相手をしていますが、ひたむきからはマナボトルの匂いや味がするらしく……どうやら今回の魔物枠は酔ったハナバタみたいです。
魔物枠て……まあ、たしかにひたむきがされていることは魔物と変わらないけどよ。
触られたり揉まれたり舐められたり吸……いやほんと、ひたむきは何かそういうのを惹きつけるものを持っているんでしょうねぇ。人が良すぎるのもあるのかな。
キクルを探しているハナバタに対して、決してキクルの居場所を言いませんからね……けなげです。
トキシッコだったら間違いなくキクルの居場所告げてるよな。
と、ここで電話を切ろうとするキクルですが、トキシッコから提案がありました。満身創痍な感じで出ていったらいいのでは、と。
ハナバタはキクルに攻撃を加えてきますが悪意があるわけではなく、好意が故に力を込めすぎている感じがありますからね。傷ついていれば無茶はしないのでは、と。
今後のためにも試しておくかとキクルは指を噛んで血を出し、それを頬にすりつけてハナバタの前に出ていくことに。
そうするとたしかにハナバタは優しく接してくれるのですが、優しく傷口を舐めてくるわけで……まあこういうのならば悪くないかと思っていたところでハナバタの酔いが覚めて。
キ、キクルーーーーーーー!
狂花は封印したほうがやはり良さそうですね。
第10話「肉の宴」――不味い料理は服を消し飛ばす
久しぶりのクエストの描写。
キクルなしで新人4人での魔物討伐。いつものごとく服がボロボロになった4人が、喘ぎながら倒れ込んでいます。
が、魔物も一応倒れてはいるようですが……?
キクルが回想してくれますが、まずトキシッコのフレンドリーファイアで唯一まともなダメージソースであるハナバタがダウンし、ハナバタを助けようと目をそらしたひたむきが捕まり、メイデナが戦意喪失して泣き叫んだことで魔物の増援が来て……魔物による肉の宴が始まり……最終的にはキレたトキシッコの大火力の魔法で倒せたは倒せたみたいですが。
これは勝利とは呼べないだろうなぁ。
まあ、トキシッコは勝利と呼んじゃうんですけどね。
魔物3体を倒した、とむしろ鼻高々で言っちゃうトキシッコは本当に良い性格してますし、素直にトキシッコを褒めるひたむきはやはり良いコすぎる。
お互いのことを言い合うトキシッコとメイデナ。メイデナも置物と化してましたからねぇ。
キクルの家で反省会もとい祝勝会? をしているわけですが食事中も静かにできない面々にキクルは呆れて……ふと、今食べている料理が美味いことに気づきます。作ったのはひたむきです。
今日狩ったトドクマ(クマの魔物)の肉を使ったみたいです。クセの強い狩猟肉なのに臭みもなく美味しい、と。ハナバタお嬢様まで言ってるので本当に美味しいんでしょうね。
嫁スキル高いな……やっぱりひたむきはガードじゃない別の仕事についたほうが良いんじゃないか?
と、ここでトキシッコが付き合うなら料理できる子の方がいいか、とキクルにたずねて彼は頷きました。そしてじゃあ誰が一番上手にできるか勝負しようとなるのでした。
キクルは「どうせ無理だろ」と言ってしまうアタリ、やはり女心が分からなさすぎてますよねぇ。
でもやはり全員料理素人……不安要素しかないぜ。
レシピを調べるのは禁止、というのもさらに不安しかないですね。
自分の調理は完璧なメイデナ
料理は初めて。刃物の取り扱いにも不安があるということで、メイデナは切らなくても良さそうな部分を手に取ります。骨付き肉っぽいのではないか、と。
あとは味付け、と甘辛く似ておけばいいだろう、と鍋に醤油のみをどぷどぷと入れていく。
待った!
醤油のみっ? お湯は? 出汁は?
メイデナ曰く、鍋が大きいのはこの量が入るのを見越してだから大丈夫、だそうです。
醤油だけが入るもんじゃねえよ!
料理をしているメイデナは制服姿にエプロン、ポニーテールとなんとも可愛らしく、自身の魅力を引き立てているのに食材の引き立てには失敗しているようです。
鍋が苦しそう、というキクルの感想には大いに同意したいですし、本当に鍋が苦しそうに描かれていて笑いました。
ちなみにトキシッコとハナバタは外に出かけていったようで……キクルは心配して外に出ていきます。
料理というのは――推理? 効率? 真心?
料理というのは推理だと言ったメイデナに対し、トキシッコはというと庭で溶接面をつけて肉を焼いてました。
直火焼きで調理時間を短縮しているだけ。そう。料理とは効率だ、と。
……?
ソレに対してハナバタは「真心が必要だ」と言いながらハッピを着て杵でブロック肉をミンチにしてました。
見た目は女子力皆無ですが、まあハンバーグ作るとかならまだ……。
え? この中にあんこを入れて饅頭にしたい?
料理って……なんなんでしょうね……?
甲乙丙つけがたい……なぜなら甲と乙がない
まあご想像通り、見た目もひどいできあがりですし、ひたむきが鼻を押さえているので臭いも酷いんでしょうね。
まずはお前たちが味見しろというキクル。メイデナが失礼なと怒りますが、いや、味見は普通ですし……まじで毒見と言われなかっただけマシですね。
そしてそれぞれが一口食べるわけですが……服が弾け飛びました。
なんでっ?
不味すぎて体中からマナが吹き出たようです。
そしてひたむきがあわててタオル? 毛布をとりにいって皆の体にかけてます……本当にいい子。
食材を無駄にして、と怒るきっくん。特にメイデナの使った部位は貴重なところだったようです。
メイデナはひたむきにどこの部位だったのかを聞いて……気絶しました。
どこの部位だったのかは本編でご確認ください。
恥ずかしそうに告げるひたむきがエロいです!
第11話「新しい家族」――真のパパになる日も近い?
本日はキクル一人でクエストに行くらしいんですが、そんなキクルに話しかけている子どもが一人。彼女の名前はエシュネ。ギルドの受付嬢、エノメの一人娘で11歳……なんですが一部の発育がなかなかよろしい感じです。
キクルのことが好きらしく、一緒に出かけようと言ってますが、キクルとしては最近新人につきあって自分の仕事ができていなかったのでしたい……と、やはり根は真面目なんですよね。
しかし他新人たちの欠席理由が健康診断の再検査……不正がバレたのではとキクルはヒヤヒヤしています。
それも気になるが、なんかエノメしんどそうじゃねーか?
様子がおかしいですね。頬が赤いのは……もしや熱でしょうか?
しかしエノメの様子に気づかないキクルは、エシュネの好意について年上への憧れと恋愛を混同しないようにと勘違いは早めに正しておこうとするのですが……勘違いはキクルの方でした。
エシュネはキクルのことは好きだが、それはエノメの新しい旦那様。ようするに自分のパパになってほしい、という意味での好きだそうです。
エノメが「そんなのありえない」と言うのに大ダメージを受けるキクル。彼のタイプはエノメさんっぽいですからね。クエストに行くと言っていたのにもう帰ると言い始めてます。
フィジカルはお化けですが、メンタルは弱いキクル君です。
エノメさんはまだ籍に入っているらしく、それを口にしてから限界が来て……ふらっと倒れてしまいます。
そしてここまできたら皆さんお気づきだと思いますが……今回のターゲットはエノメさんです。
ターゲットってなんだ! ターゲットって!
そのまま医務室で休むことになったエノメさん。着替えを手伝って、と自然とキクルを巻き込もうとするエシュネ。この子、中々やります。
もちろんキクルは手伝いません。……が、着替え終わったと言われてカーテンをあけると、下着を外してシャツ1枚になったエノメがそこに。
エノメはさすがに恥ずかしそうです。エシュネは「下着つけてると苦しいと思って」などと知らないふりしてますが、おそらく分かってやってますね。
さらに熱を測りたいのに体温計がない、などと言ってキクルにおでこで測って、と。
おい、エシュネ! お前絶対体温計どこかに隠しただろ。
自分は受付しないといけないからー、とキクルとエノメを二人きりにしてそそくさと去っていきます。
キクルは仕方ないとおでこ触れ合わせますが……全然わからない。エノメの色気にやられてむしろ自分のほうが熱いのではと思うくらい。いや、エノメに指摘されているので実際に熱くなってるんでしょうね。
と、ここで汗でシャツが透けてしまっていることに気づくキクルとエノメ。……流れで汗を拭くことに。
背中を向けているとは言え、服を脱いだ条第を晒しているエノメ。
キクルのことを男として見てないからでしょうが、それにしたって無防備すぎですねぇ。
キクル……エノメがすごく良いこと言ってくれてるのに、まったく聞いてないぜ。
まあ、この状態では仕方ないですねぇ。
と、そこへやってきたのはエシュネとレスミス。
レスミスはやはりあの検診がバレて病院を首になったそうで、今度はここギルド職員として働くことになったとのこと。一応キクルのことは守り通してくれたそうですが……厄介な人に協力してしまったと思うキクル。
エノメさんはレスミスがきて助かるわと喜んでますがキクルは不安。彼は知ってますからね。人員の増加が必ずしも負担の軽減につながるわけではないということと、レスミスがどうして前の職場をクビになったのかを。
心配は的中で、聞こえてくるエシュネの悲鳴。エノメがふらつきながら立ち上がろうとするのをキクルは停めますが、エシュネが倒れてしまっては大変とエノメは必死にキクルに詰め寄ります。
大きなお胸がキクルに押し付けられて……倒れ込む二人。キクルに馬乗りになるエノメ。
しかも今、エノメは下着をつけておりませんので……というところでやってきたエシュネ。
二人の様子を見て、こう言います。
「ママーっ。
レスミスちゃんが新規データを既存データに上書きしちゃったよぉっ!」
(キクルの上に乗っているエノメを見て)
「ママの体(データ)もキクルに上書きされちゃったんだね?」
なんて事をほほえみながら言うんだよ、この11歳!
しかも体温計は自分の胸の間に隠している、という……将来、周囲を誘惑しまくりそうですね、この子。
第12話「メーデー」――キクル、呼ばれる
今回は魔物討伐以外のクエストです! メンバーはひたむきとメイデナとキクルの3人。
植物の採取だそうです。ダマルピナという植物で、強い刺激を与えると沈黙効果のある花粉をばらまくんだそうです。
物理職ならまだしも、魔法職がこれを吸うと詠唱ができなくなる厄介な植物。
とはいえ装備や薬品の材料としても使えるのでこれらを採集しつつ、ガードたちの邪魔にもなるから排除しておこう、というのが今回のクエストです。
こういう採集クエストってギルドでよくあるよなぁ。
地味ですけど、大切な役目でもありますよねぇ。
なので今回は魔物と積極的に戦う必要はなく、周囲の警戒だけしておけばいい、という感じになりますね。
ひたむきは頷いて、足元をおろそかにしてこけます。思い切り頭から。
メイデナが呆れつつ癒そうとしますが、ひたむきは特訓していた新しい武技「チャクラ」を使って自分を癒やします。自分だけを癒やす武道家の武技なのですが……攻撃と関係ない得意が増えていくひたむきです。
- 索敵
- 料理(家事)
- 回復(チャクラ)←NEW
武道家って……普通は前衛で攻撃職になる、よな?
と、思うんですが……この世界の武道家が今のところひたむきしかいないのでわかりません。
ひたむき基準で武道家をイメージすると、他の武道家が可哀想な気がしてくるぜ。
それはそれでひたむきに失礼ではあるんですが……まあ、反論はできません。
と、ここでまた能力についての説明がありますね。他者を回復するというのはとても特別なことで、普通は自分の力で他者を回復はできないそうです。
白魔術師たちはフェニザスク(再生を司る神鳥)より聖紋を授かってその力を借りているから可能、と。
なんだかんだと頼りにはしているメイデナ
ということで採集クエスト開始です。
メイデナは慎重に植物を採集しつつ、周囲を恐る恐る見渡します。積極的に魔物を探して狩る必要はなくても、魔物の方からやって来る可能性は十分にあります。
とくにメイデナは後衛ですし戦う術がほとんどありません。運動神経もあまりよくないみたいなので余計に緊張しますよね。
キクルもメイデナたちから離れたところまで行ってしまったらしく、不安そうにキクルの背中を見ているメイデナ。
ははは、普段は憎まれ口叩いてるが、キクルのことを頼ってはいるんだなぁ。
ツンデレ枠なので素直には言いませんけどね。
まあ索敵が得意なひたむきもいますし、大丈夫でしょう……と思っていたら、モノトリーという鳥の魔物がやってきました。
慌てたメイデナはダマルピナの入ったかごを倒してしまい、花粉を吸って喋れなくなります。
花粉を吸い込む前に、キクルの名前を呼ぼうとしてるんですよねぇ。
普段から可愛いですけど、こういうところが本当にメイデナは可愛らしいです!
うおおおおっひたむきぃぃぃ、気づいてくれよ!
どうやら植物の臭いがキツくていつもより索敵能力が落ちてしまっているみたいですね。
声が出ないので必死に手を振って助けてと訴えるメイデナですが、ひたむきには通じませんでした。笑顔で手を振り返されてしまいます。
そもそもひたむきの方に行かずにメイデナに来たのはなぜでしょう?
モノトリーには光り物を集める習性があるらしいのですが、メイデナは見事な銀髪で輝いているので彼女に興味を持ってしまったみたいですね。
モノトリーが蔦を伸ばしてメイデナを縛り上げます。クビもしめられて苦しそうです。
ただ殺すためと言うよりはオモチャにされている? 弱らせようとしている? ような感じみたいですね。
メイデナは怖くなって、でも泣き声を上げることも出来ず……ただ心のなかで助けを呼ぶのです。――キクル、と。
そして来たぜ! 主人公!
ヒューっ、こういうところは格好いいんだよな。
あっという間に蔦を切り取り、魔物にもとどめを刺してしまいましたね。さすが腐ってもエース!
と、ここでひたむきも気づいて駆け寄って謝りますが、キクルもひたむきに頼りすぎて感が鈍っていたと反省します。
しかしメイデナの手首などには内出血があり、なんとも痛々しい。ですが沈黙が解けるまで治すのは無理です。
な、はずなのですが……なんとひたむきがチャクラの応用で直接肌に触れ合うことで治してしまいました。治るわけがない、とメイデナは思ってましたが普通に喋られるようになってました。
良かった、けどよ。
他人を治すのは普通はできないんじゃ……?
うーん?
ひたむきが魔物に襲われやすいことと何か関係があるのかもしれませんね。彼女は結構謎なので。
しかし今回のことでメイデナは改めてひたむきは支援職に向いていると思い、武道家向いてないとハッキリと口にします。
ショックを受けるひたむきですが、キクルもサブヒーラーがほしいと思っていたと告げるのでした。
本人が望んでいる方向ではないけど、まあ成長はしてる?
ということにしておくのが一番平和そうですね!
モノトリーとの思わず遭遇のあと、女子寮に戻ったメイデナ。
ひどい目にあったことを思い出しながら……?
今回もメデメデしているので、気になった方はぜひ『不徳のギルド』第2巻をお読みください!
まとめ
今回は第1巻で登場したヒロインたちとキクルがどんどんと親交を深めていく? 話でしたね。
- 第7話「ドクター・マーダー」――なにかに目覚めるキっくん
- 第8話「白と黒」――下着の話ではない
- 第9話「キョウカのヒミツ」――花に酔う……花が酔う?
- 第10話「肉の宴」――料理とはなんなのだろうか
- 第11話「新しい家族」――新規データで既存データを上書き?
- 第12話「メーデー」――格好いい我らがエースをほめたたえよ
いつも思うんだが、お前さんの付け加えるその一言なんなんだ?
でも合ってると思います。
あと、前回の終わりでもノベましたが、今回もハムの話でてます。おまけページ的な感じですが。
今後もハムはことあるごとに出てくるので注目してみてください。
いや、注目しなくていいからな?
では、ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました!
まったなー!
あれ? 今回あまり魔物と戦ってない……けどまあヒロインたちは可愛いし、エロいので安心して読んで欲しい『不徳のギルド』第2巻は↓こちら↓からどうぞ!