【不徳のギルド】第78話『異なる同じ黒』――何が正解かは、自分の意志で決める【ネタバレ感想】
前回はキクルたちが情報を交換し合ってツチガミの行動について予測してましたね。そして町内会が以前からツチガミの存在を知っていて、討伐しようと画策していたということも判明します。
実際、ツチガミの討伐に向かったガードたちは全滅し、さらにはもうすぐ白魔法か使えなくなるという事態に……さあどうなる!? ですね。
この漫画にしては珍しくハッキリと人の死に際も描かれていて、どういう解決に向かうのかが本当に気になるところです。
不徳のギルド第78話のネタバレ感想ヤッていきましょう!
今回は……トリュウがめちゃくちゃ少年漫画の主人公っぽかった? そしてまたまた飛び出る名言『同じ黒に見える』……うぅっツチガミぃっとなるツチガミ編の開始は↓コチラ↓から!
前回のあらすじ
久々に来たぜ、EROシーン!
セイテンがサンのことを心配している中、サンは傷こそつけられていなかったが服を剥がされ、魔物へのマナ供給役とされていた。
かなりエロいバックポーズで! マモノリ君が大活躍!
キクル達は一箇所に集まって情報を共有しあっていた。村人には死者も出たが、おそらく40代以上の人ばかり。
集まってきた情報から導き出される結論「カボクが怪しい」を、トリュウがエースらしく叫んだ。
カボクのガードたちはツチガミを討伐しようと向かっていたが、あっさりとツチガミに殺される。新人ガードたちはフォーネの死に関わっていると見てツチガミは捕縛。巻き込まれた白魔術師には大人しくしていれば何もしないと告げる。
そんな白魔術師の携帯に教会からとある連絡が行く。
メイデナの元にもその連絡が来た。それは本日の午前7時以降数日間、聖紋を剥奪する……つまり、誰も白魔法を使えなくなることを意味していた。
前話より
ツチガミたちの方がよっぽど良い人だけれど、キクルたちはどう判断するのか。
今回のポイント
カボク、ツチガミ、キクルたちの3者視点で進みます。
- 依頼されたからではなく、自分の意志で!
- あれ……少年漫画の主人公っぽいぞこいつ。
- 名前だけ出ていたワンダ登場! 彼はどういう立ち場なのか。
- ツチガミの目に映る世界は黒。
漫画順ではなく、それぞれ視点をまとめてお届け!
ワンダ登場! 年齢若そうだが彼の立ち位置は?
前回の話でも名前だけ出てきましたね。私も少し忘れてしまってますが、カボクのガードの実力者として名前だけ登場していたと思います。
カボツの村の避難所に、ワンダがやってきました。男性なのか女性なのかは、パッと見まだわかりませんね……。
ゆるく2つアミにされた髪の間から片目が覗いているという、とても変わった特徴ある髪型してます。
お年寄りが犠牲になったことを聞いて悲しげにしてるワンダに、お年寄りが「弱いものを甚振って」とツチガミへの文句を言っていますが、ワンダはそのお年寄りたちに同調している様子は……少なくとも今は見えません。
そんなワンダを取り囲む子どもたち。魔物に襲撃されて震えている子どもたちにスキルを見せて、優しく眠らせるワンダ。
悪いやつじゃなさそう、か?
このシーンだけだとそう見えますねぇ……どうなんでしょ。
長老たちに騙されて実行犯に加わったのか。実行犯とは関わっていないのか。関わった上でなにか怪しんで責任を感じているのか。
ワンダがどういう人間なのかも楽しみですねぇ。
ツチガミは言う。同じ黒に見えると。
ツチガミたちのシーンですが、まずはいつものチカエルの日記から。
一言で述べるなら……微笑ましい。
彼らの平穏な日常がその日記から伝わってきて、微笑ましくて笑える……故に……とても悲しくなる日記でした。
ハデス……フォーネ……。
どんな日記かはぜひとも見てほしいですねぇ。
素直じゃないキムジナーと素直すぎるホライゴン
ずっとマナを吸われ続けていたホアンカでしたが、キムジナーより開放されました。
ホライゴンが水分補給をと尻からお茶を入れようとしてましたね。
何やってんだよ、ホライゴン!
彼はおちゃめですね!
しかしキムジナーから水分補給は受けていたらしく、喉は渇いていないというホアンカ。まあ……その都度流す羽目になったそうですが、キムジナーは「肥料になるから大してくれてもよかった」などとデリカシーのないことを言います。
そして人間の歴史を、キムジナーがよく学んでいることもわかります。
人間の歴史に興味があったのかと問いかけるホアンカに、キムジナーは何も言い返しませんでした。
キムジナーは素直ではありませんが、きっと人間と仲良くしたかったんでしょうねぇ。
ごまかすように「もうホアンカのマナはいらない」と言いました。その理由がホアンカが重くてエられるマナと釣り合いが取れない、などと言ってますが。
これ以上はホアンカが危ないのか……。
おそらくそうなのでしょうね。ホアンカもそれに気づいて「素直じゃない」と言ってました。
キムジナーとホアンカのやり取りも、互いが良い人(?)なだけにどこか悲しくもなってしまいますね。
ツチガミ――誰が黒で誰が白か。
ツチガミはフォーネの崩落現場で見た若い二人組の記憶を読み取ります。それは事件の5日前。
二人は見回りをしていて、フォーネの姿を見つけました。フォーネは村の変わり者として有名だったみたいですね。
緑魔術師は支援職なのにずっと一人で活動している、か。
ガードと言っても採集クエストだけ受けるとかもあるそうですね。討伐数は0。
見た目の年齢が変わらないほうが違和感だ、と言われてます。
暗い洞窟に一人で入っていくのを怪しんだ二人。盗賊のスキルを使ってフォーネの行方を追いかけ(盗み見し)ていきます。
そして彼女が魔物に襲われないこと。洞窟の奥で黒髪の男性と密談しているのを発見します。声までは聞いてないそうですが、途中でハデスに気づかれてスキルを終了してました。
とにかく怪しいからと町内会に報告することにしたのでした。
ハデスは思い出していました。微弱なマナを感じて振り返ったものの、元々モグラであったハデスの微弱な視力ではそれがなにかまでは分からなかった。あの時、気づいていれば対策が取れたと思っているのでしょうね。
そしてその続きを追いかけていきます。
二人のガードたちの話を聞いた町内会は、黒髪の男がハデス(元土地神)だとすぐに気づきました。
フォーネのことをよそ者だとか怪しいと思っていたとか、異端者だとか……好き放題言って、自分たちの身を守るためにツチガミの神性を削がないと、と言ってました。神性を削ぐためには、ハデスのことを神様だと信仰している存在を消す必要があるわけで。
すべては村のためだ、と言っている町内会会長の顔がこれまた……いい描かれ方してます。
うわぁ……本当にコイツラに同情の余地がないんだが。
正義は自分たちにある、そうですよ。
ここの町内会の表情はしっかりと見てほしいですねぇ。これは……とマジで思います。
現在へと場面は戻り、捕まったガードたちが「自分たちは計画を企んだ訳では無いし実行もしていない」と言います。実際嘘ではないらしく、ハデスも認めます。フォーネの殺害に関しては戦士と盗賊にはできない、と言ってますからね。
でも同時に、二人は計画を知った上で実行犯に装備を貸与した、とも告げます。
二人のガードは謝るのか……と思いきや「自分たちの罪はまだ軽いはず」「殺されるほどじゃない」と言い訳を重ねます。
ハデスは百歩譲ってと二人の主張を受け入れましたが、二人はとても大切なことを忘れていました。二人が、この洞窟に来た目的を。
そう。二人は……ハデスを殺しに洞窟へとやってきたのです。
イラストとしてはハッキリ描かれませんでしたが、おそらく殺されただろう二人。残ったのは白魔術師である女の子が一人。
彼女に関しては本当に巻き込まれただけというのと回復手段は貴重というので、身柄を保護するらしいです。安堵からでしょう。気絶する女の子でした。
キクルたちは、カボクのためではなく、自分の意志で動く。
もうすぐ白魔術が使えなくなる、ということを知ったキクルたちはその前にと動き出そうとします。白魔術が使えなくなるまで6時間です。
お子様たちは眠そうですし置いていくか、とか。でも索敵要員は欲しい。魔法で眠気は飛ばせる、という話し合いをするキクルたち。
ですがプンプクはもういい、と皆を止めようとします。こんな村のためにキクルたちが危険に身を晒す必要はない、と。
もう十分カボクの危機を救ってくれた。これ以上は、優しいキクルたちが傷つくだけだからいい、と。
元々プンプクが求めていたのはツチガミへの対抗手段であるショウキであって、土地神であるツチガミにはショウキでしか相手にはならない。ですが、ショウキは人側に問題があるならば動かない。
でも関係なくトリュウは向かうと言います。高潔さとかではなく、ジジババがどうなっていてもどうでもいい、とハッキリ言うトリュウ。一応何かは思え、とキクルがツッコミ入れている中、彼は顔を上げて告げます。
「俺は俺が強くなる為に戦う。
そこの偉そうなドラゴン超えんなら土地神は打って付けの相手じゃねえか」
うおおおっめっちゃ少年漫画の主人公みたいなこと言ってやがる!
我らがキッくんとは正反対なタイプの主人公ですね!
ハナバタも当然ついていく、と言います。サンたちが巻き込まれてますからねぇ。そして無理やり同意させられるやる気のないトキシッコとコインの二人。
キクルは自分たちの意志で動いている、とプンプクに言いますが彼女はまだ納得できてなさそうです。カボクが正しいとはやはり思えないのでしょう。
ならプンプクも自分の意志で動けば良い、とオックリが言います。彼女も今は戦闘があまりできないため、洞窟についていくのではなくフォーネの転落現場に向かうそうです。事故の真相を探る、と。ミシェリーは二人の護衛としてついていくようです。
期限が迫っているため、移動しながら細かいことは決めようというキクルたちの頭上を飛び交う不思議な生き物……? 物体? 火の鳥っぽい感じの雰囲気があるのでフェニザスクの分身とかそんな感じでしょうか?
もし本体だったらショウキがすぐに何かしら感じてそうですし、そもそも大事になるでしょうからね。
そしてキクルたちを除いてパジャマ姿のまま洞窟へと向かう面々。トキシッコなどひたむきにおんぶされた状態です。
全員勢ぞろいな感じの一コマが最後にドドンっと来ていましたがメイデナがキクルにくっついているのが可愛いですし、トリュウが「(今までで)最強の魔物」に向かっていくというのに楽しそうな顔しているのがとても印象に残りました。
そして神妙な顔をしているノマは可愛い。
お前さん、本当にノマ好きだな。
白魔術が使えなくなるまで、あと約4時間。
まとめ
ということで、いろいろとカボクのゲスっぷりがハッキリとわかった回でしたね。そしてトリュウが少年漫画の主人公でした。
個人的にはもとからビジュアルめちゃくちゃ好きだったので、さらに好きになりました。今後も出番ずっとあるといいなぁ。
しかし白魔術使えなくなるまで4時間弱しかねえのに、土地神+人語も話せる知性あるネームドを相手にしないといけない……やばすぎんか?
普通に考えてヤバいですね。
回復が使えるかどうかは戦略上とても大きいでしょうし。
やはり途中で使えなくなるというピンチはきそうですよね。ただ、向こうにも白魔術師がいて、そしてツチガミが魔法が使えなくなるということを知るかどうかというのもかなり重要そうです。
フェニザスク神も関わってきそうですし、いやぁ本当に盛り上がってきましたね! おっもしろい!
マスラオウの時と違い、今回は相手が元土地神であって、そして今回も人間側が悪い。それも村ぐるみで悪いとなると……以前のようにマスラオウが悪いという風に締めくくることも難しいでしょう。
そうなったらそれこそフェニザスクが聖紋を取り上げて白魔術が使えなくなる可能性がありますしねぇ。カボクはその罪を背負うことになります。
神という存在が身近にあり、とても重要な世界でもありますからね。とんでもない話です。
まだまだ続きそうですが次回はいよいよお待ちかねのバトル回がやってきそうで……すごく楽しみです。不徳のギルドはエロ部分に注目がいきがちですが、バトル描写もいいですからねぇ。ワクワクします。
では、ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました!
まったなー!
不徳のギルドが読みたくなったら月刊少年ガンガン!