【転生悪女の黒歴史】死亡フラグ48―あの悪女がパワーアップして帰ってきた!【ネタバレ感想】
ついにっ! ついにやってきたこの瞬間が!
イアナー! 大好きだー、カッコいい! うわぁあああっ!
というくらいハイテンションになるのが、今回のLaLa2023年1月号の『転生悪女の黒歴史』は最高でした!
久々にまじでテンション上がりましたよ!
そ、そんなにか!?
ということで今回も『転生悪女の黒歴史』やっていきましょう! イアナファンなら絶対に見逃せない死亡フラグ48!
そんなにハイテンションになるなら先に読みたい、という方はコチラから!
そもそも転生悪女の黒歴史って何? という方は>>【マンガ】転生悪女の黒歴史【感想】からどうぞ。
前回のあらすじ
Takaki・ザ・ロンリーウルフ。
オロチが作った武器にコノハが手をかざすと清らかな光が街に溢れ、怪我や病が治った。
ソレを見ていたイアナの元に警察だったミカがやってきて、自身はシュヴァルツ・レ・シュヴァリエの人間であり、黒歴史に関係のなかったシャノウを殺し、イザークの元に警察が来ないようにしていた、と話した。
そしてこれから、イアナが物語を変えようとするならば無関係な人を殺すと告げる。
夜、ヤトリとイアナは会話をする。
ギノフォードとの嬉しくも、苦しくもある思い出を聞いたイアナは「自分が覚えている」と言った。
黒歴史に関係なくても大勢が生きていて、影響しあっていることに気づいたのだと。
だから世界を変えるのではなく、不幸も幸せも覚えていたい、と彼女は思った。
一方でローズ王国ではイアナへの憎しみが増大している、という話をギノフォードが聞くが彼はソレを否定せず、ただ無言でその場を立ち去った。
ギノが怖い。
今回のポイント
場面は大きく3つに分かれます。
- 表紙は2人のイアナ――どちらも本当のイアナ
- 何かと怪しい教皇
- 久々にヨミが登場! ついにもどってくるのか?
- 悪女イアナ、再降臨
何はともあれ、イアナに惚れ直す回でした。
表紙は2人のイアナ?――あなたはどっちが好き?
表紙が今回もいいですよね。
悪女としての格好いいイアナと、どちらかというと気弱でちょっとマヌケで、でもかわいいイアナ。
「どんなわたしも本当の私」
とありますけれど、イアナは本当にいろんな側面があって、それがとっても魅力的です。
2人もいるんだったら一人欲しいですね。
おいっ! さらっとこえーこと言うなよ!
…………。
黙るなよ!
皆さんはどちらのイアナが好きですか?
悪を憎む教皇と何かを企むヨミ
ちょっと見出しを悩みましたが、教皇とヨミが会話していたというわけではなく、別々のシーンでちょろっとだけ登場したのですが、それぞれが意味深だったんです。
な、なんだよ意味深って
個人的な考察も交えつつ、見ていきましょうか
イザークとの会話を思い出す教皇
それは数ヶ月前の話。
イザークが聖者候補になれたら、イアナを側仕えから外すのだと言う教皇に対し、イザークは「悪という定義は曖昧だ」と告げます。
盗みを働き、それを民衆に配る義賊について、奪われた側は悪だと言うし、与えられた民衆は正義だと言う。
「俺は今、与えられています。だからイアナを決して悪とは思えません」
どこか恥ずかしそうにしながらも笑って言うイザークの一コマに、なんだかいろいろこみ上げてくるものがありましたね。
イザークゥゥゥゥゥっ、うおおおおおん
イザークについて深く語ることはしませんが、確認したい方は『死亡フラグ42』も合わせてご覧ください。
教皇は、彼の言葉を「犯罪者の子と虐げられた彼の希望のようなものだったのだろう」と言います。
教会の外では民衆たちの「(イアナを)殺せ」と叫ぶ声が響いている。
その声を聞きながら「お前は与えられたのではなく、すべてを奪われたのだと気づくだろうか」と、教皇は胸のうちにいるイザークに問うのです。
イザークはそんなこと思わねーよ!
何も知らないくせに……って、そうか。知らないのか。
そうなんですよね。教皇は知らないんです。イアナとイザークの間にあった本当のことを。そしてイアナは知られないために頑張っているわけですからね。
で、問題はこの後なんですよ。
「……もうすぐ、全てが整う。悪は、浄化せねばならんのだ」
ととのう? じょうか?
何の話だ?
分かりませんが、以前から教皇のイアナ――悪女に対する異様な嫌悪感には違和感がありました。
教会=聖なるものとした場合、対になるものとして悪というのがあるのかもしれません。
ですが教会に属しながらイザークの考え方はそうではなかったですし、そもそもイザークの出自自体が曖昧です。そんな彼の思考や出自を理解した上で教皇は側においていたし、そもそもあのイザークに尊敬されている教皇が単なる悪役と思いたくない。
2コマにわたって意味深につぶやかれているセリフなので、さすがに何かわけがあるんじゃないかなと思うんですが……残念ながら教皇の今回の出番はここで終わっていました。
たしかに意味深だぜ
教皇はちゃんと顔つきのキャラクターでもありますし、後々イアナの前にハッキリとした形で敵対しそうですね。
そしてイアナにこてんぱんにやられて欲しい、とそう思います。
悪役と思いたくないといいつつ、やられてはほしいんだな。
単なる悪役、雑魚キャラでいてほしくないだけで、今までのイアナの言動は許せませんからね。最終的には和解してほしいですけども。
イアナへの思いをつぶやくヨミ
さて、もう一人。意味深なのがヨミです。久しぶりの登場ですが、ヨミが誰か覚えていますか?
イアナとコノハの幼なじみで、悪女イアナが大好きな魔法使いだな。
ことあるごとにコノハを殺そうとしているぜ。
彼が今回、最後のわずか1ページに登場します。
久しぶりの登場の訳は、ヨミに見合いの話が出ていて実家に帰っていたからですね。婚約者? としてサグメレッタとかいう女性が登場していました。
が、彼はどうやら「慰謝料として武器庫をもらった」そうです。そして「サグメレッタも飽きたみたいだし」とも言っていますので、この見合い話はなくなった……? という雰囲気です。
慰謝料や武器庫って……不穏だな。
軍事の準備をしているように捉えられ、謀反を企んでいるとか、どこかに戦争を仕掛けるとか思われても仕方ない行為ですが……そこまでは考えられていないでしょう。
でも聖女に武器があるのならば、悪女にもなにか特別な武器があってもいいかもしれませんね。
ヨミの目的はそれだったんでしょうか?
イアナに早く会いたいと呟いていることからも、彼女への想いが薄くなったりなくなったわけではないということが分かるのですが……ヤトリの次はヨミ回が来るかもしれませんね。
ヨミファンの方は、期待に胸を膨らませて次回を待ちましょう。
シュヴァルツ・レ・シュヴァリエVSイアナ
シーンはイアナの宿屋に戻ります。
いきなりすごい寝相シーンですがどうやら「何も知らされていないのに舞台に立たされる夢」を見たそうです。なにそれ怖い。
現代学生時の姿で先生に「佐藤さん、主役よ! あなたの一言目期待しているわ」とか言われています。
何気に回想シーンとかでよく出てくる先生もいいキャラしてます。今回のは夢の中ですけど。
そういや以前、佐藤コノハが血の付いた絵ばかり描いてた時にそれを先生に見られて心配されたってシーンもあったな。
そのうち先生が以前のお母さんのようにしっかりと顔を描かれて登場したり……することはきっとないですね! さすがに。
まあそれはさておき、ミカたちとの会話の後、イアナはずっと考えていたそうです。
「黒歴史と関係ないから(シャノウは)死んだ」に対して、何も言い返せなかったイアナにミカは忠告をした。
今後、黒歴史に関係ない人物を巻き込むのはNG。黒歴史を変えることもNG。その利害が一致する間は他の登場人物に手を出さないが、もしもイアナがそのNGを破ったのならば……。
それならイアナも元々死んでいるはずだろ?
イアナはいいのかよ。
ソレに関しては『シュヴァルツ・レ・シュヴァリエの主』が物語を進めるのはイアナが好ましいと命じているからだそうです。
この主も中々に謎ですよね。この顔が出てこない主がコノハだったらめちゃくちゃ面白いんですけどね。
それか全然影の薄いイアナたちの父親、とか。
警察を操れたのなら、物語の最初でイアナを捕まえた時に死んだことにすることも可能かもしれませんし、娘たちを助けようとして……いや、ないか。だったら最初から動けよって話ですしね。
とにかくっ、イアナはシュヴァルツ・レ・シュヴァリエの監視を受けながら、コノハを物語どおりに導いていく役目を負ったのですが、それはつまり……誰かが死ぬとわかっていても見殺しにするということ。
どうすればいいのかわからず、ストレスのせいか。イアナは胃がムカムカする感覚に悩まされるのでした。
ヤトリとのお別れ
胃がムカムカすると呟いた彼女の言葉を聞きつけて、胃が荒れているのかもとイアナの顔を覗き込んでくるヤトリがイケメンでした。
そこからはいつもの楽しくも大人な二人のやり取りです。
少女漫画なのにとても残念な対応をとったイアナにヤトリが0点をつけたり、イアナがヤトリを「上半身スチル男」と心のなかで称したり……。
ふざけあいつつも、ヤトリはイアナの取り巻く環境が厳しいことを理解しているので自分もここに残ろうかと提案します。コノハたちに助けを求めることも、ギノフォードのあの様子では厳しいことを伝えようとしますが、イアナは笑います。
「ま。何となく、分かってますから」
「駄々くらいこねてくれてもいいんだけどね」
私、この2人のおふざけなやり取りと、大人なやり取りが好きなんですよね。なんかこう……いいよなぁって思うんです。
おうっ、言いたいことは何となく分かるぜ!
……会話の内容は、悲しいけどよ
そしてまたローズ王国へと戻っていくヤトリ。ここでまた彼とはお別れです。ヤトリとの掛け合い好きとしては寂しいですが、次回の登場が今から楽しみですね。
次に会えた時、イアナの環境が少しでもよくなっているといいんですけども。
オロチの弟と黒歴史
今回のメインの話は実はここからだったりします。
いつもながら、前置きがなげーよ!
漫画のネタバレ系でここまで書いている人は少ないかもしれませんね。長くてすみません。
いやでもほんと、この漫画がすきなんです。
コノハたちの旅には武器開発者のオロチもついていくのですが、たびについていく時になんとビジュアルがだいぶ変わります。
うぅん……改めて見て思います。変わりすぎじゃね?
ですが、どうやら『唯一の家族であった弟くんを亡くしてしまう』というのがきっかけとしてあったようです。
ソレが気になっていたイアナはオロチ弟がやっているお菓子屋さんにやってきます。
指名手配のポスターがあちこちにあるため、妙な歩き方でバレないようにしていたらオロチに遭遇。オロチに対して「こうやって歩くと健康になる」などと適当に返し、オロチが「そうなんですか」と2人でひょこひょこ怪しい動きで歩く、というほのぼの? するやりとりもありつつ
俺っちはこの2人のやり取りが好きなんだよなぁ。
なんだよその歩き方、ハハハ!
オロチは弟くんの死に打ちのめされ、地位も姿も捨て、世界を変えるためにコノハと旅をすることになる。
ただ、オロチは占い師としてのイアナを信頼していますからね。最終的にイアナが占いで出たと言ってコノハたちについていくように言えばなんとかなるだろう。……イアナはそう考えて弟くんの店を強盗が襲ってきて弟くんが死ぬのをなんとか防ごうとします。
一緒に旅をすることにさえなればものがたりは変わらないから問題ない、と思っているイアナにミカが忠告に来ます。余計なことはするなと。
でもイアナは……悩みつつもまた弟くんの店に行くのでした。そしてそこで……強盗たちがやってくる。
しかしこの強盗たち。転生悪女の黒歴史でよく出てくるやられキャラたちはみんな同じような見た目です。体つきがイケメンたちよりガッシリしていて、肩パッドしてる。
というのもこの物語を書いた佐藤コノハは、あまりこういうキャラが好みじゃないから、と吸血鬼の話の時に出てましたね。
ソレはさておき、強盗ですね。このままではおそらく弟くんは殺されてしまうでしょう。とはいえ、守ろうにもミカたちシュヴァルツ・レ・シュヴァリエの監視があります。
そうだぜ、問題はこっからだ。
どうすんだよ、イアナ。
イアナの胃のムカムカが最高潮に達して……ムカムカ、という表記が『ムカツク』に変わります。
太い筆で書いたような『ムカツク』の文字。すごく迫力があって、少女漫画というより少年漫画の雰囲気を感じます。でも、こういう表現いいですね。
その後の『中学の頃、母に言われた』というコマのイアナの見開かれた目も印象に残ります。いいですよ! 私は好きです。
あんた一度怒ると長いから嫌だ、と言う母。そう、怒る。
ずっと治らなかったイアナのムカムカは、怒りからくるものだったんですね。最近怒ることがなかったから彼女自身もその感覚を忘れていたんです。
怒り、か。
何に対してのだ?
あっという間に強盗を倒したイアナ。短期間で滅茶苦茶強くなっているみたいですね。
そんな彼女は堂々としていました。弟くんがその格好良さにドキッとしていました。ふっ、少年よ。見る目があるね!
イアナは雑魚には用がないと、ミカの方を見ます。ミカはその気迫に押されている間に、イアナは最近ずっとポニーテールにしていた髪をおろしました。
久々の、あの見慣れた髪型の悪女イアナが登場します。
悪女イアナ降臨
イアナはわかったのです。
苛立っているのは、見捨てる見捨てないの板挟みの状況が、シュヴァルツ・レ・シュヴァリエから一方的に突きつけられた彼らのやり方だから、です。
彼らの目的も、誰の命令かも、そもそもなぜ黒歴史を知っているのかも……何もかも知らない状況で、人々を人質に取られて押し付けられた選択。
そのせいで「自分のやり方」を忘れていた。考えられなくなっていた。
「舞台は私が分かるように進めればいい。それだけの事よね――……?」
キター! イアナっ! イアナっ! イアナっ! カッコいい!
ここが! ここがめちゃくちゃに格好いいので是非見て欲しいです。
ここにいたる過程もいいんですけども、ぜひともそこをしっかりと読んだ上でこちらのシーンを見ると……くぅってなりますね。
イアナの葛藤。そこから吹っ切れるところ。
やっぱりイアナこそがこの漫画のヒロインでありヒーロー! イアナっ、ボンバイエっ(?)
ちょっ、落ち着けって!
今までやられっぱなしだった『シュヴァルツ・レ・シュヴァリエ』への、悪女イアナの宣戦布告! テンション上がらずにはいられませんよ!
まとめ
格好いい悪女イアナが帰ってきた!
今回のお話はそれに尽きますね。
そうだよ、これこれ! 転生悪女の黒歴史といえば、コレだよ! に帰ってきた感じですね。新章に突入してからなくなって……いやもしかしたらこれからも悪女を隠し続けるから、もうあの悪女イアナは見れないのかと思っていましたが、そんなことはなかった!
物語を変えるのか変えないのか。それを決めるのはシュヴァルツ・レ・シュヴァリエじゃない。そう、創造主であり悪女である彼女だ!
普通の少女漫画にはないこのワクワク感。これがあるから転生悪女の黒歴史は止められないぜ。
おーい、口調変わってるぞ。
ハッ! 失礼しました。
とにもかくにも、私の興奮と「楽しかったんだ!」という気持ちが伝わっていますと幸いです。一緒に盛り上がりましょう!
ここまでお付き合いくださってありがとうございました!
久々の悪女イアナが見れてよかったな。
じゃあ、まったなー!
カッコいい悪女イアナが帰ってきた姿が見れる『転生悪女の黒歴史』第11巻はコチラ!