【夏目友人帳1期】第九話『あやかし祓い』――個人の喜びは、本人にしかわからないもの【アニメ-ネタバレ感想】

はい、ということで9話ですが……前回は本当に切なかったですね。それぞれの幸せを考えると幸せではあるんですけれど……けれどもハッピーエンドかと言われると悩む。
ただ美しい終わり方。
途中でそうなるんじゃないかって想像しつつも、何か別の道があったんじゃないかとかいろいろと考えたくもなるし、でも他の道を当人たちが望むのかと言うとそうでもない気がして……「わぁあああっ」と胸を押さえたくなるお話でした。
けれども彼らの姿を通して貴志は何かを感じ取ったようで……。
さて今回は、一体どうなるのか。気になる続き見ていきましょう!
今回は……タイトルでも分かるかもですが、本当の意味での『仲間』が登場します! いち早く続きを見たくなった方は↓本編↓をどうぞ!
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前回のあらすじ
ホタルが最後に囁いたのは――。
ホタルで有名なとある沼にやってくる男性。その側にいた女性の妖が言うには男性が子供の頃は妖が見えて妖の女性と交流していたのだという。しかし大人になって見えなくなり、それきり。
夏目はずっと妖が見えることを疎ましく思っていたが、その力を失うことがあるのだと知って……なんとなく「嫌だな」と思った。
あれだけそんな能力いらないと思っていたのになぜだろうかと思いつつも、女性の妖と男性に関わっていく夏目。そして二人がかつて想い合っていて……なのに男性が力を失ったことで二人は眼の前にいるのに会えなくなったと知る。
ずっと見えなくなった妖の女性のことが忘れられなかった男性だが、最近ようやく心から愛せる女性と出会って結婚するのだという。妖はそれを喜び、彼の結婚式を見守る。
もう男性が一人でないならばそれでいいと言った妖はただのホタルへと姿を戻して、せめて最後に会いたいと彼の目に映って去っていった。
夏目の近くを通り過ぎる時にホタルが何かを囁いた気がしたが、夏目にはなんと言ったのか分からなかった。
そしてもしも自分が力を失ったとしても、出会いと思い出は消えないのだと思うのだった。
前話より
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今回のポイント
心を通わせることは難しい。
- 初めて会った本当に見える人
- 妖怪退治……別漫画始まった?
- 自由に縛られる
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トカゲを持ったお仲間
いきなりなんとワンコの唸る怖い顔からスタート。
何事かと思ったらワンコがニャンコ先生を睨んでいて……しかしニャンコ先生に対して何か感づいたのか。可愛い声上げて逃げていってしまいました。
貴志がそんなにゃんこ先生に紐をつけて散歩しているようです。というのも最近太りすぎたからだとか。

個人的には帽子被っている貴志が可愛くて他の話のくだりはとびました。

記事作成者としてそれはどうなんだ?
畑の周囲を歩いていた時、ニャンコ先生がバッタを追いかけて消えていきました。貴志は追いかけていき……寝転がっている男性とぶつかります。どことなく夏目に雰囲気がにている気もします。
が、首元にトカゲの入れ墨みたいなものが見えました。
男性の名前は名取周一(なとり・しゅういち)。今をときめく俳優さんだそうです。
近くで撮影していたようですね。貴志が住んでいるところは結構田舎っぽいイメージですが……だからこそ撮影があるのかな? 自然の風景、てきな。
帰り道。貴志は一体の妖と出会います。首についた縄。1つ目の仮面。手に巻かれた包帯。
貴志は最初こそ通り過ぎようとしますが、手の包帯がほどけているのでつい声をかけてしまいますが、構うな、と去っていってしまいます。ニャンコ先生もいちいち声をかけるなと注意してきます。

なんだかんだと貴志は本当にお人好しです。
貴志も分かっています。なぜならそうして妖に声をかけるがゆえに周囲から距離を置かれてきたのですから。
その日の夜、最近は忘れていたことを思い出し……いっそのことすべて忘れてくれたら良いのにと貴志は言いながら起きてしまいます。
ニャンコ先生は飲みに行っているというメモを残していて……そして何やら不気味な紙のこすれる音がします。なんだ? と障子を開けると紙切れが不気味に蠢いているのが見えます。
まずいと気づいた貴志はすぐに逃げますが、その紙は追いかけてきて貴志に巻き付いてきました。なんとか破いて脱出した貴志の前にやってきた一人の男性……それは昼間に出会った名取でした。
声をかけられた時、名取には見えてないと思って誤魔化そうとした貴志でしたが、名取が先に言いました。自分も見えるのだ、と。
あの紙切れの化け物はどうやら名取が貴志を試したもののようですね。見えるのではないかと疑って。
彼は「自分たちは仲間だ」と貴志に言うのでした。
助手への誘い
今までも見える人が他にもいそうだなぁという雰囲気があったり、前回でいうと「昔は見えた」という人も出てきてましたが、今回は完全に見える人が出てきました。
しかも名取は不思議な力を使って妖らしき存在を従えてもいるようです。
友達の田沼も近いですがハッキリと見えるほどではなく……貴志はどこか呆けてしまいます。一人ぼっちだとずっと悩んでいた彼にとって見える仲間はほしかったはずですが、いざ目の前に現れたらどうして良いのかわからないのでしょう。
お弁当を忘れかけたり、学校でも友達からボーっとしていると言われたり……。

貴志が考えた通り、からかわれている可能性も否定はできませんしねぇ。

って、待った! 学校に来ているあいつ、名取じゃないか?
名取は学校にまで貴志に会いに来たようで……放課後も彼の跡をついてくるので、どうしても目立ってしまい……とにかく話を聞くために喫茶店に入りました。
名取は最初、貴志の気配が不思議だから人なのか妖なのか分からなかったようです。ですが学校に通っているのを見て本当に人なんだなと確信を得たっ、みたいな。
彼の要件は妖怪退治の助手。名取は俳優として仕事をしつつ、裏ではお祓い家業の依頼も受けているようです。ですが貴志は断ります。
そしてその時、名取の入れ墨……だと思っていたトカゲ?の影が動きました。どうやらそれも妖の一種らしいです。昔からいたので名取はそれについて調べて……いろんなことを知ったようですね。
体調に影響がなく、だからよけいに不気味なんだと笑う名取。たしかに、私が名取の立場でもそう思うかもですね。
一人でそんな不安と戦っていたのかと貴志は「笑い事じゃない」と強めに口にして、名取を主と呼んでいる妖? の髪に捕まってしまいます。しかしそれも周囲からしたら突然貴志が突っ伏したように見えるわけですから……かなしい。
と、名取は部下を止めようとしますがそこにニャンコ先生が現れて……店内は猫禁止ということで慌てて外に出る貴志。
外で改めてニャンコ先生を見た名取は笑います。妖も見える名取からするとニャンコ先生の気配はとても奇妙なのでしょう。珍妙な生き物と言ってます。

ニャンコ先生は招き猫に宿ったんだよなぁ。

なので物質があるため他の人間にもこの姿は見えるみたいですね。斑状態が見えるのかはわかりませんが。
その後、名取の部下妖? とにゃんこ先生がケンカを初め……。
ただの優しい子
このあと、場所を変えて詳しく話してくれるのですが名取が使役している妖のようです。妖を使役できるんですねぇ。
旧家からの依頼。開けると呪われると言われている倉庫があったそうです。ですが財政難で質屋を呼んで家主とともに中を鑑定した。でもそれからというもの毎夜うなされたりよくないことが起きるようになったんだとか。
使役している妖たちが調べた所、妖のせいなんだとか。
お金を溜め込んだご先祖の蔵に妖怪が住み着き人を拒絶している。
名取は妖に対してきつい物言いをします。それに対して貴志はなんとも言えない顔をします。使役している妖も妖怪なのです。妖怪の肩を持とうとする貴志に、名取は「優しいね」と笑いました。
と、名取はいつのまにかメガネをつけていました。伊達メガネだそうですが、妖怪を見る時はそれを着けたほうが見やすいんだとか。
そしてアザのようなトカゲの妖怪が名取の腕を歩いていき手首に巻き付きます。貴志はそれがブレスレットみたいだと笑い、名取は貴志のことを「優しい子だ。優しいただの子どもだ」と言いました。

これがまた重要、といいますか今回関わってくるセリフですね。

貴志の頭を撫でる感じとか、声の雰囲気とかからして……若干からかい気味ではあるが悪いやつではなさそうだなぁ
別れ際、貴志の友人帳を狙って妖が襲ってきます。その妖に対して厳しい行動をする名取に対して貴志は反発してしまいました。
貴志も決して妖のことを好きだとは思ってませんでした。ですがそれでも愛着も持っているのです。
助けてくれたことにはしっかりと礼を言いつつも、貴志は名取のやり方には納得できないとその場をあとにして……凹みます。せっかく同じものが見える人と出会えたのに、考え方があまりにも違いすぎて、同じものが見えて同じものを乗り越えてきたはずなのに分かり会えないのかと。

ニャンコ先生が言うには、彼に触れた時、妖への憎悪のようなものが見えたそうです。それだけ妖で彼も苦労したということでしょう。
そうして歩いていると、またあの縄を見つけました。引っ張ってみると怒られます。振り返った先にはあの1つ目の仮面を着けた妖がいます。
その縄は屋敷の門? みたいなところに杭で打たれていて妖は無理やりその家に縛り付けられているように見えます。

首に縄を巻きつけられているってところからして……無理矢理っぽいよな。

以前の、強欲な商人によって閉じ込められた神様を思い出しますね。今回もお金持ちの家っぽいですし。
貴志はまだほどけている包帯を巻き直させてくれないかと提案します。そうしたらもう貴志のことを無視していいから、と。
貴志が包帯を巻き直していると彼女が話してくれます。昔、その包帯を巻いてくれた人――子供のことを。
山守をしていたその妖は捕まってこの家と蔵を守るように命じられたそうです。最近蔵を開けたものがいて……役目を果たさなければ縄が閉まり、首が落ちるんだとか。
えぐい。

ってこの話どっかで……!
名取の依頼の話ってこの妖のことか。
包帯を巻かれた手は傷だらけで、縄の端は家の柱に杭で縫い止められてるんですが、逃げようとしたのでしょう。柱の周囲には手で引っ掻いたあとがあり……そうして傷ついたその手に包帯を巻いてくれた子がいたんだとか。
蔵が開いた時、このまま役目を果たさずに首が落ちるのもいいかと彼女は思ったそうです。未練もないし、と。
ですがあの時の子どもが祓い人としてこのまちに帰ってきた。あの子の手柄になれるのは喜ばしいと彼女は言いました。

もう……貴志の周囲に集まる妖はこんないいやつらばかりですね!
包帯のお礼の一つも口にするのが難しい、と彼女は淡々と語ってましたが……お面の下ではどんな顔をしていたのでしょうね。
救い方
そして蔵の前で名取が何やら地面に大きな円を描いてました。

おお! 霊能力使ってるっぽい雰囲気あるな!

今まででてきたので言うと法力はありましたけど、それ以外ではこういう目に見えない力的なものはあまりありませんでしたからね……レイコも物理でしか今のところ出てきてませんし。
貴志は名取に会いに行きました。今日祓う妖怪のことを知っているのかと聞けば、名取は昔であった妖だと気づいていない。もしくは忘れているようでした。
自由のない妖だから祓ってやるべきだろうと淡々としてます。
だからココへ来るのを止めさせようと動こうとした貴志でしたが、名取の使役妖怪(瓜姫)が貴志を木に縛り付けます。
やってきてしまう妖。彼女がその円を踏みます。明らかに怪しいそれを踏むのは分かっていてわざとなのか。それとも見えないのか。
イカヅチのような音が聞こえて、貴志は止めさせなければと体に力を入れ……なんと拘束を解いてしまいました。

レイコがとても強かったという話がありますが、貴志も霊力的な潜在能力高いのかもですね。
そしてそのまま円の中に飛び込む貴志。名取がすぐ出るように言います。術をすぐ止めることができないようで……ですがそこで先生が斑として飛び込んできてくれて――。
貴志は名取と妖の過去をそこで見ます。
詳しい話はぜひ↓本編↓で見てほしいですが……トカゲのアザをつけた名取が優しく妖の包帯を巻いてあげるシーンです。

で、ここで……名取が貴志に言った「優しい子」という話が出てくるんです。

名取……妖嫌いみたいだが、この時の出会いのことが頭には残ってたんだな。つい台詞に出てしまうくらいには。
自由とは
ぼろぼろになって目覚める貴志。ニャンコ先生もさすがに倒れ込んでます。
しかしやっぱりなんだかんだと面倒見てくれる先生、ぱない。
名取も記憶を見たのか。あの時の妖だったのかと思い出したようです。そしてどうやら妖の呪縛の縄も焼き切れたっぽい。
五分五分だと最初から思っていたんだとか。

五分五分?

呪縛から逃れられない哀れな妖怪なら逝かせてやったほうが良いというのと、もしかしたら一名をとりとめて縄から開放できるんじゃないか……の五分五分。
どちらにせよ、優しさではありますよね。ずっと無理やり縛られて閉じ込められるよりは、とね。特に人間と違って寿命もないわけですし。
それから貴志にも謝ってくれます。こういう巻き込み方をしたかったわけではなく、貴志より年令を重ねているので、何か伝えてあげられるのではないかと……これまたおせっかいだったわけです。
話をしたかった、とね。
紙の術? で貴志を試して自分も見えると打ち明けた名取は「嬉しくてつい」と言ってました。あれは本当だったんでしょうね。見える人は皆無ではないんでしょうが、やっぱり少なくて……。
駅。帰る名取を見送る貴志。会話の内容が気心知れた感じがあっていいですね。助手の話はなくなったみたいです。
同じ妖が見える者同士で名取なりの優しさとか考え方があると分かっても、貴志はやはり彼のやり方には賛同できそうになく、名取はそれはそれでいいと返します。見えるからと言って同じ意見でいるべきでもないと。
他人と分かり合うのは難しいこと。誰であっても、と名取が言うのがすべてな気はしますね。妖が見える見えない関係なく、分かり合うのは難しい。

妖が見えない者同士でも、分かり合っているとは言い難いしな。

そして去っていく名取ですが、そんな彼のあとをついていく妖がいます。彼女の名前は柊……あの家から開放された妖です。

自由になれたのに……また縛られたのか。だが……自ら選んだのならばきっとそれでいいんだろうな。
今までは生か死しか選べなかったところで、どういう生き方ができるかを選べるようになり、そして彼女は名取についていくことを選んだ。
ニャンコ先生は「惚れた相手なんじゃないか」と速攻で答えるのは……やっぱりニャンコ先生も、と思っちゃいますね。
別に惚れたってのは恋愛感情だけでもなく、いろんな意味がありますしね。
とにかく個人の幸せってのは他人がとやかくいうものではありません。
最後「そうだよな」と空を見上げる貴志の顔はどこかスッキリとしているように見えました。
まとめ
ということで今回は今も妖が見える人物が登場しました。

ちなみにこの人がまた後々でてくることを私は知っています!
ここで出会ったんだぁという逆の心境(笑)。

しっかし今回はスッキリした話で良かったぜ!
前回が美しいけどどこか物悲しい、切ない感じでしたしね。
しかし夏目友人帳は毎回毎回どこかぐっとくるシーンがあっていいですねぇ。貴志の成長も感じますし、親戚のおばちゃん気分を味わえます。

それはお前さんだけだろ!
なにはともあれ、祓い屋家業がある世界だということもはっきりしましたし、これからそういう祓い屋関連の話も出てきそうでワクワクしますね。
次回のタイトルは「アサギの琴」だそうで……これだけだとしんみり系かよくわかりませんね。楽しみです。

ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました!

まったなー!
祓い屋、やっぱりこの世界にもいたー! となる第九話は↓コチラ↓からどうぞ! イケメン・イケボイスです。
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