【死に戻り令嬢のルチェッタ】第16話――もう私のことなど嫌になってしまったのかと、もやもやする【ネタバレ感想】
前回、ついにルチェッタ=占い師とカイルにバレてしまいました!
自分は騙されていたのかと凹むカイル。疑われているとは知らず、ひたすら指輪を探すルチェッタ。
相変わらずのすれ違いっぷりですが、それでもカイルはルチェッタにある気高さを再確認。自分が好きになった彼女は幻ではなかった。
そのまま占い師のルチェッタにも告白を……するのかと思いきやしなかったカイル。自分の気持ちを知っていてなお婚約破棄しようとしているということは嫌われていて、両思いになるのは難しい。
だからこの状況を利用するのだと気合を入れていたカイルだが……今回、そんな彼の気合がそれはもう……空回りします!
それは……いつもどおりじゃね?
たしかにいつも通りだと納得しながら、でも今回の空回りやすれ違いっぷりは今までとはちょっと違うので、やっていきましょう!
今回はどんなふうにカイルがから回るのか。どんな勘違いやすれ違いがあるのかを先に見たくなったならば↓コチラ↓から!
前回のあらすじ
もしかして、ルチェッタって占い師?
もしかしたら占い師とルチェッタは同一人物かもしれない。
否定したいカイルでしたが、真相を調べていくと徹底的瞬間を見てしまい、否定できなくなってしまった。
自分は騙されていたのかと、呆然として理由がわからなくなるカイル。自分は自分の見たいルチェッタの姿しか知らないのではないか。
悩むカイルであったが、占い師の姿であっても矜持を貫くルチェッタの姿を見て、どちらであっても自分が好きになった人だと確信した。
しかしそれはそれとして騙されたことは怒っているし、今のままでは振られるので占い師の上客としてこれからも接していくと決めるのだった。
前話より
だったわー、けど関係なくキミが好きだと分かったという話。
今回のポイント
上機嫌ルチェッタから始まる。
- そしてさらに引き起こるすれ違い
- 読者からすると爆発しろ状態
- 都合よく通る馬車と、胡散臭いくらいに手際の良い服飾店
ルチェッタの勘違いはたしかにと思った。
そして深まる二人の絆……ではなく、勘違い
笑顔で占い師家業しているルチェッタ。というのも指輪が見つかったようです。
カイルが持っていたはず……ということは、カイルが戻したのか。
おそらくそうなのでしょうね。
この状況を続けると言ってましたし。
そのことでホッとして嬉しい、というわけですね。自分で「嬉しくなんかない」と否定してますが。
そこへ客としてやってくるカイル。手にはバラの花束を持っています。
ルチェッタはそんなカイルに驚きます。なぜ突然、と思っているのでしょうね。
カイルはカイルで数日前のことを振り返っていました。こっそりと指輪を戻しに行った時、相変わらずルチェッタと目も合わなかったみたいです。
それはルチェッタが指輪をなくした罪悪感で顔も見れなかったというだけなんですが……相変わらずすれ違ってます。
でもやっぱりカイルが戻したんだな、指輪。
みたいですねぇ。
ルチェッタからは相変わらず嫌われていると思っているカイル。しかし占い師の方で好感度を積み上げていけばいい! ということで、花束をもってきたみたいです。占い師であるルチェッタへのプレゼントですね。
しかも顔が見えないせいで、いつもの発作である厭味ったらしい言葉も出てきません。
そしてカイルは質問していきます。ルチェッタ本人に好きなものを聞いた時には好感度マイナスだったため教えてくれませんでしたが、占い師状態ならば知ることができる、と。
とはいえ、それを矢継ぎ早に聞かれるルチェッタからすると「突然何?」とはなります。今まで占い師に対してそんなに聞いてくることなかったわけですからね。
カイル……ヘタっ糞だな。
純粋で素直、ということにしておきましょう。
と、そこに占い師へお礼に来たという男性がやってきます。お礼のワインを渡してくる男性は本当に嬉しく思っていそうではありますが、距離は近いですね。
思わず嫉妬してしまうカイル。割って入ってしまいます。贈り物のワインですら飲んでしまい、占い師ルチェッタが怒りますがカイルはそんなルチェッタを遮り、聞きます。ここによく「男」は来るのか、と。
ふたりきりなんて危ないとか今更なことをいい始めるカイル。自分専属にならないかなど言ってみるもののあっさり断られます。
心配しているんだ、と素直に口に出すカイルですが。
占い師視点で見ると……?
ここで忘れてはならないのは、ルチェッタは自分の正体がカイルにバレていることを知らないということです。
そんなルチェッタからするとカイルのこの態度。占い師(ルチェッタではない別人であるはず)に急に花束贈ってきたり手に触れてきたり心配だと言ってきたり……「浮気か」とルチェッタは思いました。
はっ!?
たしかにルチェッタ視点で見ると、別の女性にべたべた触れてきて花束贈って好感度稼ごうとしてるって、浮気にしか見えん!
占い師と仲良くなって好感度稼ぐどころかマイナスを稼ぎそうですね。
そんなこととは知らないカイルは、デートの誘いをします。ルチェッタに普通に行ったところで断られるため、ルチェッタとの下見だったり女性の意見が知りたいから、という言い訳をしながら。
その言い訳も、ルチェッタは浮気の常套文句と思います。
ああああ、どんどん裏目に……。
婚約指輪を渡した直後に浮気とか最悪な状態。
しかしルチェッタも自分の態度が可愛げがないということは分かっているので、それでついに愛想を尽かされたのかと思うわけですが、これはしっかりと確認しなければとデートを承認します。
おかしなデートの開幕
まず初っ端からすれ違う二人。
カイルはまさかOKしてもらえるとは思わず、もう好感度が上がっているのかと思います。
そしてルチェッタは……浮気を確認しなければと気合い入れてます。
もうコントだよなぁ、ここまでいくと。
どこに行くのか聞かれたカイルは宝石店に、と答えようとしてルチェッタ(占い師)の意見を聞きます。カイルとしてはちゃんとルチェッタの意見も聞ける男だ、というアピールなのですが、ルチェッタからすると
ルチェッタとのデートの下見だというのに、占い師(本人だが別人認定)の行きたいところを知りたがる……たしかに浮気に思えるな。
とことん噛み合わない。
イラッとしつつもルチェッタは答えます。そしてやってきたのは公園で……。
公園といえば以前も一度デートに来ましたね。ルチェッタとの時間を作るために仕事に追われてろくに睡眠も取れずに最初は最悪な雰囲気でしたが、なんだかんだと誤解が解けていい雰囲気になったあのデート……なんだかもう懐かしく感じます。
ちなみにそのお話は第2話。思い出したくなった方はコチラ>>【死に戻り令嬢のルチェッタ】第2話―デートをする2人だが……。【ネタバレ感想】
思わず「公園は以前も」と言いかけて口をふさぐカイル。そして改めて占い師を見下ろすと体格も声もルチェッタそのものだそうです……体格はともかく、声もそのままだったのかと読者驚きます。
ルチェッタって、かなり天然ボケっぽいですよねぇ。
せめて声作ってるのかと思ったんだが、そのまんまなのかよ。
でも性格的にそういう演技とかできなさそうだもんなぁ。
ルチェッタは街などにいない、という思い込みで気づかなかったんでしょうねぇ。
と、改めて自分の気持ちを知られているのだと確認してしまうカイル。ルチェッタはそのことにどう思ったのかと考えて……良い金づるだと思われたからこその今の関係だよなと一人で凹みます。
そしてベンチに座る二人。
カイルは思うわけです。今回のデートも金のためなんだろうかと。
浮気調査のためだな。
ルチェッタは浮気を見極めるために、とお弁当を用意してました(準備自体は侍女)
ここでなんと! 大胆にも「あーん」してあげようかというルチェッタに、カイルは強い衝撃を受けます。
ルチェッタとしては「婚約者がいる男なら断るはず」という思惑なのですが、カイルからすると相手は好きな相手と分かっているので夢なのかと思ってしまいますし、何よりも純粋に嬉しいのでしょう。お金のためかもしれないとは思いつつ、照れながらお願いしてしまいます。
いやだめだぞカイル。そうすると余計に浮気疑惑が!
残念ながら親方の声はカイルには届きません。
ルチェッタは断らなかったことで本当に浮気なのかと思います。
とはいえ、ルチェッタの方から提案してしまったため、やることになります。
忘れかけているものの、彼女は貴族
カイルがお弁当に入っている歪なりんごに気が付きました。それはルチェッタが切ったりんごです。
貧乏であろうと根っからの貴族であるルチェッタは当然ながら料理などしたことがなく、なんとも言えないデキになっています。
カイルの質問に対して詰まったルチェッタ。彼はそれでルチェッタが切ったものだと気づいて「それがいい」と頼み、カイルはルチェッタが切ったりんごを彼女の手で食べさせてもらえたのでした。
ルチェッタは浮気調査のことなど忘れてどきどきして、もっとキレイに切ればよかったと思います。
まぁ、なぜドキドキしてるんだと自分で自分にツッコミいれてましたが。
カイルは呑気に幸せそうだなぁ……浮気者と疑われているというのに。
そのうちあの助手くんに「でもそれ、ルチェッタさんからするとただの浮気者っぽいですよね」とか冷静に突っ込まれそう。
しかしほんと、ルチェッタ視点からするとカイルはただの浮気野郎にしか見えませんね。
ルチェッタはぐるぐる考えます。本当に浮気確定なのかと。いやたしかにルチェッタ=占い師なので実質的には浮気していないのですけれど! ルチェッタはカイルが占い師の正体を知っていることを知りません。
ええい、ややこしい!
しかしルチェッタのもやもやの根底にあるのは自分という存在以外にあんなセリフを言うのかということで……?
って、ルチェッタ、大丈夫か!
馬車のせいで水がどばって、どばって!
親方落ち着いて! 特に怪我はないようです。
そんなルチェッタに近寄るのはそれを見ていた呉服店? の女性で、ルチェッタに着替えの服をかってに着せちゃいます。頼まれてもいないのになんか怪しいですが、ヴェールもとられてしまいます。
これはお互いにとってピンチです。
ん? なんで……って、そうか!
ルチェッタはバレてないと思っているから顔は隠したいし、カイルは正体を知っていることがバレたくないから顔は隠していてほしい、と。
と、完全に顔をさらしてしまっている状態で「どうしようか」というので終わりでした!
いやまじでこれどうやって回避するんだ? というか、この呉服屋一体何なんだ?
そこ含めて次回って感じですね。
まとめ
もはや名物コントと言ってもいいくらいに互いの考えが交差するようで行き違い続ける二人。
これ絶対外部の人間たちがなんとかしてやらないとだめなんじゃね?
そんなふうに思ってしまうくらいにどちらも割とポンコツ(褒め言葉)ですよね。
とはいえ、たしかにカイルからしたら目の前にいるのは好きな女性なのでその女性の好みは聞きたいし、そんな女性から「あーん」を提案されたら受けてしまうでしょう。
そしてルチェッタの立場からしたら、婚約者(しかも本気で好きな人)ガイルにも関わらず別人(自分だけど)に対して花束贈ったりデートの提案してきたりは浮気を疑いたくなるのも分かります。
うーん……これ、もうどうしたらいいんでしょ?
オレっちに聞くなよ!
とにかく次回どうこのピンチを回避するのか。むしろこれをいいチャンスと捉えて正体を表すのか……乞うご期待、というところでしょうか!
ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました!
まったなー!
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