【そのメイド、危険につき】第6話――目を背けていたものにひっそりとあった温かいもの【ネタバレ感想】
まさかの宝石マニアに絡まれて大変だった前回。ですがメリッサはアーサーを取られるのではないかという嫉妬にかられて、そんな自分に戸惑いました。
もんもんと悩んで嫌な言葉を口にしてしまって……けれどもメリッサの良いところはすぐに反省して、ちゃんと謝れるところ。出した言葉をそのままにしないところ……すごく良かったですねぇ!
指輪は無事でよかったよかったと思っていたら……しかしメリッサが指輪を身に着けていることを知っているのは多くないのになぜかという話になり、誰かから聞いたというナターシャ。その相手はメリッサのことをよく人ている人物……男性の背中が映し出され……誰ー!
というのが、もちろん今回判明します! その名前は……チャールズです!
…………。
え? 誰?
首を傾げたくなるけど、言われたら「あー、そんなのいたなぁ」と思い出せるキャラが出てくる第6話を先に見たくなった方は↓コチラ↓からどうぞ!
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前回のあらすじ
アーサーの貞操を守れ!?(多分自分で守れる)
兄からの無茶な頼みによって、ナターシャという伯爵令嬢のもとに向かうことになったメリッサたち。なんでも男のメイドが珍しいから見てみたい、とのこと。
メリッサはアーサーを見世物にしないように、オカシナ命令をされないようにと気を配るが、ナターシャはアーサーにご執心で彼もまた楽しそうにメイド仕事をしている……ように見えたメリッサは「メイド仕事ができれば誰が主でも良いのか」と言ってしまう。
そんなもやもやを抱える中、ナターシャによって指輪が奪われてしまいます。彼女の目的は最初から指輪。
しかしアーサーは屋敷の掃除をしながら念の為にと部屋に隠しておいた武器で部屋を脱出、無事に指輪を取り戻した。
どうやらアーサーは最初からナターシャを疑っていて、尻尾を出すのを待っていただけだった。
安心するメリッサだが、彼女が指輪を身に着けていることを知っている存在は少ない。ナターシャはメリッサのことをよく知る人物から聞いたと言うが……?
前話より
今回のポイント
あー、あいつかぁ。
- ただの嫉妬。されど嫉妬
- 忘れないでほしいことがある
- 受け止めてみせよう……無理かも?
メリッサ、頑張れ。
今なら分かる気持ち
ナターシャの屋敷から帰ってきたから、アーサーの言動が変わったことにメリッサは戸惑っていました。
ことあるごとに「幸せ」「奥様が良い」などと口に出してくるのです。これは……
確実に、前回のせいだなぁ。
メリッサが不安になっちゃいましたからねぇ。アーサー、にくいメイドですぜ。
気を使わせてしまっている。あんなふうに思うなど嫌だなとメリッサは頭を悩ませていました。
しかしずっと悩んでいるわけにも生きません。今日は用事がありました。
先日のナターシャの件で、メリッサが指輪を常に身につけている、という話を広めていた人物が判明したわけですが、どうやら兄ではなくて従兄弟のチャールズらしいです。
誰だ?
第一回目にチンピラ引き連れてやってきたあのヒトです。
ああっ! そういえばそんなやついたなぁ!
少し忘れてしまった方はコチラも合わせて御覧ください>>【そのメイド、危険につき】第一回読切――みんな……男のメイドが好きでしょう?【ネタバレ感想】
アーサーがチャールズを思い出してイラッとしてます。どうやらチャールズが嫌がらせのためか、そんなことを言いふらしているようで……。
命の危険にもさらされかねないのに嫌がらせじゃすまないけど、とちょっと思いつつ……。
メリッサは家では中々複雑な立場で、連れ子同士での再婚だったため、父親以外とは一切血の繋がりがない。だからチャールズからは昔から「よそ者」と呼ばれていたんだとか。
昔から決して仲が良かったわけでもないから、とメリッサは諦めつつもさすがに文句は言っておかないと行けないと思ってチャールズの元へと向かいます。
が、部屋を開けた瞬間、お酒を飲みながら亡くなった祖母に文句を言っているチャールズがいました。
文句と言っても、あれです。好きであったがゆえになんで残していったのか、という感じの。
お前……指輪が欲しかったのは10億とかじゃなくて、祖母のものだったからなのかよ。
意外と可愛い子だったみたいですね……それでも、いい大人なんだからやり方はどうかと思いますが。
月命日になるとこうなることがあるそうです。
そっと部屋の外から伺っていたのですが、目があってしまいます。酔っているから出直そうとするメリッサ。しかしチャールズが「祖母は自分のことはどうでも良かった」と言い出したので動きを止めます。不機嫌そうです。
珍しいですね。メリッサがこういう顔するの。
びくりとするチャールズ。写真が一枚もないと言いますが、チャールズが写真嫌いだったからと言い返され、指輪のことを言いますがそれは話の流れ。祖母がチャールズを大事にしていなかった理由にはならないのですけれど、酔っているのもあってか。彼は話を聞いてくれません。
ただ、その感情を向けられたメリッサは怒ることがありません。というのも、彼と同じようなセリフをつい最近口走ってしまったからです。
メイド仕事ができれば誰が主人でも良いのかと思ったメリッサ。
孫なら誰でも良かったと思ったチャールズ。
その根本にあるものは同じです。
どうか気づいてほしいと願う
同じだと思うと強く言うことが出来ず、そのまま帰ってきたメリッサ。自分に嫉妬していたのかとようやく気づいたのです。それももっと幼い頃からだとすると、傷ついていただろうなと。
落ち込んでいるメリッサに、アーサーは微笑んで甘いものを持ってくる、と励ましてくれます。おかげで何かを思いついた、のか思い出したのか。
別荘にある『何か』を探し始めました。
絶対あるはずだ、と可能性のある場所について考えていくメリッサ。アーサーとしてはメリッサがここまでする必要はあるのかと疑問です。彼はどうでもいい人間に関しては本当にどうでもいいと思うタイプですからね。
アーサーの言う通り、どんな理由でもチャールズの行動は非難されることではあるわな。
そうなんですけど、ここのメリッサがまたいいんですよ!
彼女も怒っています。彼が悪いと思ってます。しかし
「でもそれが
私が何もしない理由にはなりませんから」
これ! これをね……何かを探しながら、さらっと言っちゃうわけですよ。なんかこう……良いことを言おうとしての発言じゃなくて、自然とね。
後で指摘されても「え、そんな事言いましたっけ?」とか言いそうなほどさらっと言ってるな。
それよりもチャールズに気づいて欲しいと、そこに必死そうです。
そんなメリッサを優しく見つめるアーサーの横顔も良い! セットで見て欲しい!
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アーサーもそんなメリッサをただ見るなんてことはしません。掃除をしながらその探し物を手伝ってくれます。
どんなものでも探すというアーサー。見える腕は男のもので、その手袋に包まれたても男の手で……なのにぺったんこな胸の部分に頭がバグる。いや、ぺったんこだけどがっしりしているようにも見える胸板がメイド服にキレイに覆われているのがバグります。
頭ではアーサーは男で、ただメイドの服を着ているだけ、と分かっていても頭がバグる。
身体が描かれている時に体のライン見て「?」となってから「そりゃそうか、男だもんね」となります。
と、私が個人的に混乱している中、メリッサはそんなアーサーの気持ちを嬉しく思い……そうして二人はその何かを見つけたのでした。
お終いでございます――忘れないでほしいこと
後日、見つけたものをチャールズへ渡そうとするメリッサ。ですがタイミング悪く留守のようです。
仕方ないので出直そうとしますが、ついでに買い物に行こうとした時にその姿を見かけました。
チャールズに声をかけるメリッサでしたが、チャールズからするとアーサーはとても恐ろしい存在。チャールズは逃げ出してしまいます。
ここの追いかけっこ。モブキャラが出てくるんですがやり取りが面白いのでぜひ本誌でご確認を!
ちなみにお終い、というのはそのときのやり取りで出てくるセリフだな。
アーサーから逃げられるわけもなく、無事? に銃を突きつけてチャールズを捕まえられました。
メリッサは何をされるのかと怯えるチャールズに探し出したもの……『写真』を差し出しました。
あれ? これ祖母と写ってるが……ないんじゃなかったか?
チャールズと写真が撮れたと祖母が喜んでいたことを、メリッサが思い出して探し出したみたいですね。
二人の祖母は、メリッサのこともチャールズのこともとても大切に思ってくれていたんですね。写真をシッカリとしまってくれていたみたいですし。
メリッサはチャールズが苦手でした。嫌味ばかり言われて……けれど、先日のことを経験して、思ってもいないことを口走ってしまう気持ちもわかりました。今だからこそ、歩み寄れるものがある。
自分が嫌いなのは構わないけれど、祖母がチャールズのことが好きだったということは忘れないで欲しい。
しかしこうまで孫に思ってもらえるって、そうとう人ができた女性だったんでしょうねぇ。そもそもメリッサは連れ子で血の繋がりもないわけですしね。
母親とか兄とかもいい人っぽいよな……話にサラッと出てくるだけだが、メリッサの態度からして悪い感情なさそうだ。
家族の話、もうすこし知りたくなってきますね。
気持ちを受け止める
嫉妬、という感情を自覚したがゆえにチャールズのことを少し理解できたメリッサは、また別の機会に「祖母」について話さないかと誘います。
チャールズはアーサーを怖がっているので、アーサー抜きなら良い、と言いました。
アーサーはめっちゃ不満そうですけど、メリッサはこれでいいんだと嬉しそう。
個人的には、チャールズが1度だけでなくちゃんと再登場して、ただのモブじゃなくて登場『人物』になったのが良かったです。
あー、モブ『キャラ』が人間になった感じな……分かるぜ。
そうなることでキャラたちも、世界も生き生きとして見えてくるから、私はこういうの好きですねぇ。
屋敷に戻ったチャールズ。もらった写真のサイズがとても中途半端なことに気づき、写真立てから出してみました。すると、一部が折られていたみたいです。
そこには……メリッサが写っていて……チャールズは「ふん」と文句を言いながらも写真の折れをもとに戻し、3人で写っている状態で飾りました。
これが後々バレて、ツンデレ恋のライバルキャラとして再登場……の可能性も?
……ライバルにしちゃ、弱くないか?
んー、ですねぇ……アーサーのことびびりすぎてますしね。
ともかく、今回のことでチャールズも祖母のことを一通りちゃんと受け取ることが出来たみたいですね。
一方のメリッサも今回のことを通して、もう少しちゃんと気持ちを受け止めようと思ったらしく、アーサーに気を使わなくていいと言いました。しかしアーサーは不思議そうです。
一度も人に気を使ったことはない、というワードが強すぎます。
ただ彼は自分がちゃんと話さなかったがためにメリッサを不安にさせたため、彼女のことがとても大切だということを言葉にしていこうと思ったんだとか。
ここでまたアーサーの手が描かれるんですが、これがまた格好いい! 作者さん分かってる!
あえて顔とかではなく、手だけを描くコマがあるのがたまらない……そしてそんな手をそっとメリッサの頬に近づけているのも……エッッッッッロ。
たんなるお前さんの性癖じゃねーか!
そうですよ! それがなにか!
開き直りやがった!
しかし、アーサーの手に色気を感じるのは私だけではないはず……これプラス小野大輔さんの声(YouTube)って考えたら威力高すぎてやばい。
メリッサ! その男、本当に危険だから気をつけてーーー! がんばれーーー!
まとめ
ということで、今回はややほのぼのしたお話でしたね。しかしまさか第1回目に出てきたモブキャラ・従兄弟のアーサーが再び登場するとは……いい! キャラクターを使い捨てにしないの、個人的にはとても好きです。
あとメリッサが本当にいい人なのもいい。それでいてちゃんと常識的。……言ってしまえば地味なんですが、応援したくなる。
嫉妬って誰にでもなんらかあるものだろうが、それをこんな風に受け止めてるのってすげーよな。
決して嫉妬は悪いものではないなぁと思いますね。もちろん、嫉妬していたら何をしてもいいという意味ではなく。嫉妬しても傷つけるような発言したらすぐに謝れて、ちゃんとその気持に向き合えば……見えてくるものもある、というね。
しかしここからどういう風に物語を構成していくのかが非常に気になりますね。10億云々が落ち着くまでということですが……そして落ち着かないと、雇用主と雇われメイドという関係性も変わらないでしょうし。
それに毎回同じパターンってのも、う~ん、となりますからねぇ。
10億の指輪よこせー! 護衛ですからー!(どぎゃーん)じゃ、飽きちゃうしな。
メリッサの家族関係とかアーサーの過去とかも織り交ぜては行くと思いますが……アーサーも気になりますねぇ。二人の関係は、これからどうなっていくのか、見ていきたいですね。
ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました!
まったなー!
今回はまさかのチャールズの話でしたが、メリッサの良いところが際立っていました! そんなメリッサに惚れ直したくなった方は↓コチラ↓からどうぞ!