【夏目友人帳1期】第六話『水底の燕』――優しく、暖かく……懸命に生きる心が、好きだ【アニメ-ネタバレ感想】

友人の形いろいろ。……周囲ははた迷惑だけど、遠くから眺める分には楽しいなぁと思える友人たちが前回の主役でした。
アレだけ派手に喧嘩してて心配してたのに気づけば勝手に仲直りしてる。はた迷惑ではあるけれど、同時に「仕方ないなぁ」と許したくもなるし、どこか羨ましくもある。
そんな妖たちの友情と人間たちの友情を垣間見た貴志は、何か思うところがあったようですが……彼にもそんな相手が……きっと。
という、ほのぼのとしたものを感じさせるお話でした。
今回は……今回もほのぼのしてはいるんですが、しんみりもするし、スッキリもする。そんなお話となっています。
いやでもこの話は……本当に直接見てほしいなぁなんて思いますね。今回の主役の妖はタイトル通り燕なんですが、可愛い。とっても素直で可愛い。
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前回のあらすじ
可愛らしいと見るか鬱陶しいと見るか……それが問題だ。
ある日、夏目がレイコの遺品を見ていると不思議な切符を見つけた。
気になってその駅に行ってみるとそこにはレイコと昔約束したという「さんと」というのんびりした妖がまだレイコをそこで待っていた。
さんとは「みくり」という友達と喧嘩してしまい、謝りに行きたいが中々行けないと悩んでいたところでレイコが「明日一緒に行ってあげる」と約束したものの来ず、ずっとそこで待っていた。
夏目はレイコの代わりに一緒に行ってあげることにした。
みくり、は怒りからか怨霊に取り憑かれてさんとたちに襲いかかってきた。
斑がみくりについた怨霊を払ってくれてみくりは本来の姿と性格を取り戻すが、喧嘩の理由はレイコに名前を渡したこと、というさんとを心配してのことだった。
喧嘩しているようでも仲の良さそうな2体と、学校の級友である西村と北本の姿に夏目は「親友か」と思うのだった。
前話より
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今回のポイント
可愛い子きた。
- 良い景色
- 可愛い妖
- ニャンコ先生のデレ
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夏目、取り憑かれました
いつものごとく、周囲の景色が描かれるんですが今回はダム。川が干上がっています。そして昔、ここにあった村が沈んでいるのが見えてきました。
いつもの級友西村と北本たちと自転車でそれを見ている貴志。私服なので遊びに行くところだったんでしょうか。

釣りは無理か、と言ってるから釣りに出かけるところだったか。

水難事故には気をつけないとですが、暑い夏にこういうところで釣りは気持ちがいいでしょうね。
ダムに沈んだ二葉村の跡がハッキリ見える中、白いもやもやした人っぽいものが貴志には見えました。思わず西村たちに「あそこに人が」と言ってしまいますが見えないことに気づいて辞める貴志。

昔と違ってすぐに気の所為だと言えるようになってるが……貴志にとってはあの不気味なもやも、もっとハッキリ人間に見えてるのかもな。
そうしてその白いもやが消えたと思ったら……風が吹いて……貴志が倒れてしまいます。なんか翼が舞い落ちるのが見えましたね。
慌てて駆け寄る西村と北本。こんな暑い中倒れたら危っ危な……貴志ー!

お前さんがまず落ち着けー!
ここでタイトル入ります。
沈んだ燕
なにやら夕方に燕が飛んでいる映像が流れ……。
完全に日が沈んだ中、自室で寝ている貴志。目を開けたことでニャンコ先生が情けないと声をかけてきますが、何かの気配を感じて臭いをかぎます。……やっぱりあの白いモヤが……。
ニャンコ先生が答える前に妖たちがやってきます。あのダムに沈んだ村にいた妖たち。水があると出てこれないのでその隙に名前を返してもらいに来たそうです。がくりとする貴志。
代表者は垂申(たるさる)。彼はそこそこ強い妖みたいです。
そこへ塔子さんがやってきて心配と、ご飯に呼んでくれます。なので後で名前を返すことに。

でも夜中に出直してくれと言われて素直に頷いて後でもう一回来てくれる妖たちが可愛い。
一気に返したので疲れたみたいですね。ぐったりして、ニャンコ先生がまた怒っています。なら名前を返すの止めさせたら良いのにしないところを見るに、友人帳が薄くなることよりも貴志の体調を気にしている気もします。
最後まで残って見届けた垂申はお礼にと魔鏡を取り出して「何か取り憑いている」と見せてくれます。

うわっこわっ!
ニャンコ先生がさっき臭っていたのはこのせいですね。そしてたぶん、貴志が倒れたあの時に取り憑かれたのでしょう。
払ってやろうと飛びかかってくるニャンコ先生。
と、飛び出てく髪の長い仮面の女性。離さないー、と飛びかかってくるのですが……なんと! 貴志が仮面に一発ぶち込みました。
そして割れた仮面とそこについた長い髪……かつらだった……?
なんか礼儀正しいショートカットの面布つけた女性の妖がそこにいました。どうやら一人であの底から出てくるのも難しい低級な妖みたいです。

でもそこまでしても出てきたいって……ん? 会いたい人間がいる?
貴志には礼儀正しいんですが、ニャンコ先生とは低能な争いしてます。そこも含めて可愛らしい妖ですね。

とにかくひと目でも良いから会いたい人がいるから、しばらく貴志に取り憑くんだそうです
それから貴志は日常を過ごしていくわけですが……その女の妖は、以前の太鼓持ち妖たちと違って急かすわけでもなく、ただそばにいます。
が、優しい貴志のこと。耐えられるわけもなくその人探しを手伝うことになります。
手がかりは二葉村に住んでいて谷尾崎という名前以外は分からない。

二葉村ってのが、ダムに沈んだあの……何年前なんだ?

村が沈んだのは20年前……当時の年齢がいくつかによって今も生きているかが変わりますね。

生きていると……いいなぁ。この感じだと、恨みとかじゃなさそうだし。
学校の同級生に聞いてみる貴志。考えてみると貴志はこっちに引っ越してそんなに経ってないということは、二葉村とかも全然関わりないんですよね。
でも20年前に沈んだなら、レイコはまだまだ生きているし……そこの妖たちを友人帳に登録しててもおかしくはない、か。
と、北本が言ってくれます。彼の父親が二葉村出身だそうです。二葉村出身者はここらへんに越してきている人も多いということで、聞いておいてくれるそうです。
その理由を貴志がどう説明したか分かりませんが、聞いてくれるのは嬉しいですね。
人との繋がりができたからこそ、な感じがして貴志の成長を見守る読者としてはほっこりします。
たとえひと目でも良いから会いたい
貴志には、そんなにも強く「会いたい」という気持ちがなく……彼女の気持ちは分かりません。けれど良かったなとは思うのです。

貴志まじで良い子。
しかし二人並んでいるとまるでデート。
ここで妖……燕とプライベートな話。兄弟の話。貴志にはいませんが、燕にはいたそうです。4人……けれど彼女のせいで死んでしまったと。
ここで余計な音が消えて……セミの抜け殻が落ちます。
けど、燕の雰囲気は明るいままで……貴志に手を繋いでもいいかと聞くのです。
貴志は数歩先に行くんですが、少しだけ振り向いて手を出してくれるんです。……お前、なんて優しい子なんだ!
燕は嬉しそうに小走りになって貴志の手を握り「優しい」と貴志のことをいう。

そうなんです! うちのコ優しいんです!

お前の子じゃねえ!
ここの二人のやり取りが……なんともむずむずするけど……いい! どんなやりとりかは……ぜひとも↓本編↓をご覧ください!
雨が降ります。雨が降る前には燕が雨が降ることを予測してくんですが。

ツバメが低く飛ぶと雨が降る、という話があります。結構根拠あるらしいですね。

空気が湿り餌の虫が高いところを飛べなくなるから、だっけか?
そして雨の中……なかなかシビアな話しされてます。巣から落ちた彼女を人間が助けて巣に戻してくれた。けれど人間の匂いがついた子どもたちを嫌がった親鳥は去ってしまい……とうぜんご飯が食べられなくなった兄弟たちは死んでしまい……悲しくて、鬼になってしまったそうです。
鬼になった、とはいっても小さな体だったのか。草むらに隠れていた彼女の前にご飯を置いていってくれる人間が現れたんだとか。
ここ、最初はてっきり人間への恨みを思い出す……とかかと思ったのですが、拾ってくれた人間のことを彼女は恨んでおらず、温かかったと声はどこか嬉しげで。そのぬくもりを、餌をくれていた人から感じたんだとか。
村が沈んだ時、心静かにいられたのはその男性のおかげだと燕は語ります。目は見えませんが、声はどこまでも優しく暖かく……いい思い出なのだと伝わってきます。
ニャンコ先生はくだらんと言いましたが、貴志は何か思うところがありそうな顔してうなづいてました。
会えたけど会えない
翌日学校に行くと、北本が探し人の住所を調べてきてくれました。
夕方、走っていく貴志と燕。燕はあの人の匂いがする、と言ってます。生きてはいてくれたみたいですね。

しかし、妖たちはよく匂い匂い言うな……視覚的なものより、そういうので周囲を確認してるのかもなぁ。

男か女かもあまり気にしないそうですしね。
男性を見つけて嬉しそうに駆け寄っていく燕。40代くらい? まだまだお元気そうな感じですね。
男性を見つけた時の燕の嬉しそうな顔と……声が良い! 台詞という台詞ではなく、「わぁ」というだけの声なんですが、本当に嬉しいというのが声だけで伝わってくる。
一生懸命男性に話しかける燕を、息を切らせて離れたところから見守る貴志は、ハッとします。
当然……男性には燕は見えないのです。とても一生懸命に燕が話しかけても、男性にその声は届かない。

あえて燕がなんて言っているか、描写していないのがなおのこと切ないぜ……。しかも燕は会えただけで本当に嬉しそうな表情なのが。
なんであの人には見えないのか。どうして自分には見えるのか……貴志は改めてそんなことを考えるのです。
で、そんな様子を屋根の上から見ている垂申。
燕は貴志にお礼を言い二葉村に帰ると言いました。そんなに好きなら帰らなきゃ良いのにと私が思ったら貴志が代弁するように言ってくれました。さすが貴志。
燕はくすりとわらい、取り憑いてやろうと思ったこともあるそうです。けれど兄弟たちが眠るあの場所に眠りたいと彼女は言いました。
貴志は……まだ時間はあるだろうと聞きました。探し人は見つかっても、会いたいという願いは叶えられていない気がすると。

どこまで良い子なんだい君は!
それから……あの男の人が通りかかるところで待ち……村が沈むまで少しでも会わせてあげようとしているみたいですが、やはりいくら燕が声を出しても……。
それに燕は力が弱まっているらしく、段々と姿を保てる時間が短くなっていきます。時間はあまりありません。
木の上に乗っている彼女はとても美しくて……二人の雰囲気が良いですねぇ。
二葉の祭りとデレ
貴志が家に帰ると、垂申がいました。どうやら今夜は妖たちの祭りがあるそうです。騒ぐ感じの。
たがその催しの一つに競争して優勝したものには一晩だけ人に化けられる浴衣がプレゼントされたり。
と、いろいろとフィーバーする、と言うんですが……貴志としては浴衣の話が気になりますよね。

そういやこいつ、貴志の様子見てたっぽいし……わざと言いに来たか?

何か企んでいるかもしれませんね。
ということで祭りに行ってみることに……ニャンコ先生の姿がないですが大丈夫ですかね。
と、偶然ニャンコ先生が通りがかりどこに行くのかと聞いてきます。二葉の祭りだというと驚くニャンコ先生と舌打ちする垂申。……やっぱり企んでたか。
斑になって「祭りに行ったら食われるぞ」と言われますし、垂申も突然大きな姿になって「食って何が悪い」と争います。
斑状態のニャンコ先生と言い争っているということは、やはり垂申も上位な存在みたいですね。
垂申は「あんな者のために」と良い、食おうとした割には「夏目殿」と殿をつけていたり「あなたにはなんの特もない」などと言ってくれたり……完全に垂申が悪いやつとも思えない感じはしますね。
なぜ? という問い掛けに……貴志はハッキリ答えました。今まではあまりハッキリ言えなかったのに。
「情が移ったからさ。友人のために動いて何が悪い!」

うおお、貴志ぃ! よく言った!
ニャンコ先生は苛立ちつつも祭りに付き合ってくれ、垂申は食う云々と言っていたのに、貴志が人間とバレないように手伝ってくれます。その方が面白いからと。

基本、妖良いやつ多い。
そしてそんな強い垂申でも、また沈んでしまうこの村に残るみたいですね。離れがたいんだとか……人にもありますよね。離れがたい場所。それと同じなのでしょう。
お礼を言って列に向かう貴志に、「レイコと似ている」と垂申は笑いました。そしてニャンコ先生は……ただ無言で貴志を見ます。
妖力を使わずに浴衣に触れたものが優勝。とはいえ、妖たちは体の大きなものもいます。貴志は圧倒的に不利です。それでも諦めない貴志を見守る二体。
妖にぶつかられても、必死に……必死に走る貴志を、じっと見るにゃんこ先生。そして……そして……斑となって、貴志の元に駆けつけてくれるのでした。

にゃんこ先生! やっぱりお前、来てくれるなぁ!

背景で流れる太鼓の音がまた良い! そんな中で貴志の一生懸命な呼吸が聞こえて……そして、そして彼の手が浴衣を……。
温かいものが好き
燕はぼうっとしていました。だいぶ弱っているのでしょう。ただ……あの人にあいたいという気持ちだけはまだまだしっかりしているようです。
窓際で寝ていた燕を起こす貴志。彼は燕に浴衣を差し出しました。そして、谷尾崎さんが町内会の祭りに参加していることも調べてきたようで……。
もしかしたら力が弱くて話すことが出来ないかもしれないけど「それでも良いなら言っておいで」と言う貴志の声が……これまた優しい。

そこで「人間を嫌いにならないでくれてありがとう」か。……本当にな。嫌いになってもおかしくないのに。
燕は優しいものも温かいものも好きだと、貴志に抱きつきます。
驚いた貴志……けど、無言で抱きしめ返す……この……なんとも言えない空気が……たまらなく好きです。

私も好きです。そんな君達が。
嬉しそうに浴衣を着て祭りに向かった燕。ですが夜更けに降った雨のせいか……燕は貴志のところには戻ってきませんでした。
そしてまた二葉村は水につかり……彼女が村に帰れたか。もしくは成仏したのかは分かりません。
だったら良いなとと言う貴志はどこかスッキリした顔をしていて……。
と、燕と過ごした木のもとでニャンコ先生と話していたら谷尾崎さんが通りがかり……貴志は声をかけたようです。燕はちゃんと会えたのか。

教えてくれるのか!うおおおっドキドキする!

会えたそうですよ!口数は少なかったということで、あまり喋られなかったみたいですが……。
で、ここでね。その時の写真を見せてくれるんですよ。谷尾崎さんの横に立つ女の子。目は閉じた状態でしたが素顔が見えて……口元が笑ってます。

良かったぜえええ!
そうして貴志は目に涙を浮かべながら、心の中で同意するのです。自分もまた「好きだと」温かいのも優しいのも、好きだと。
まとめ
貴志の心の成長がすごく見える回でしたね!

うおおおおおっ燕ぇ! 良かったなぁああああ!
あと個人的に垂申が、何ていうか妖っぽい妖な感じがして好きですね。きっとニャンコ先生がついてこなかったらくおうとしたか……もしくは他の妖に食われようとしているのを見ながら酒でも飲んだのでしょう。
なのに力も貸してくれる……そんな矛盾した感じが、なんか好きです。
ニャンコ先生ににているかもしれませんが。

そう!ニャンコ先生と言えば、今回は多大なるデレが来ましたね!
これだからガキは嫌いなんだと言いながら、周囲の妖を薙ぎ払って助けてくれました。貴志が老人になる頃には情も湧いてそうですね。

もしかしたらニャンコ先生とレイコの関係も……そうだったのかもな
こんな感じだったのかもしれませんね。……いえ、レイコの方が破天荒そうなので、もっとニャンコ先生を振り回していたかも。

ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました!

まったなー!
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