【死に戻り令嬢のルチェッタ】第5話――本当の婚約者になるために【ネタバレ感想】
ルチェッタのことを大切に思う彼女の伯母が、婚約の話を聞いて手紙を送ってきた。婚約者を連れてきなさい、と。
以前の生では、ルチェッタは心からカイルを嫌っていて淡々と愛し合っている演技をして伯母との対面を乗り切りました。
カイルはかなり虚しく思っていたみたいだが……。
しかし今回の生で、ルチェッタはカイルの知らない一面をたくさん知ってしまいました。カイルが本当は自分のことを好きであること。そして仕事大好きでお金好きだと思っていたのが、そうではないこと。
そのせいで、ルチェッタは演技がうまくいきません。それでもなんとか乗り切らないといけないのですが……?
そしてついに! ヘタレ男カイルがヘタレを脱却かあっ?
というのが今回のお話です。
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前回のあらすじ
すれ違う二人の心。
占い師をやっているルチェッタは、カイルが貴族から嫌がらせを受けていて仕事が大変だということを知った。
しかしカイルはルチェッタを心配させまいとして何も言わない。だがルチェッタはそれが苛立って仕方なかった。
二人は喧嘩をしてしまうが、そんな中、ルチェッタの伯母が婚約について手紙を送ってきた。どんな婚約者か見たいから会いに来るように、と。
前回は演技をして乗り切った二人だが、今回はなぜかうまく演技ができないルチェッタ。なんとかして伯母の追求を逃れることができるのか!?
前話より
唐突に始まる愛しているゲーム。
今回のポイント
我慢の限界に来た二人。
- 上手く行かない演技――伯母の愛情
- 苛立つ原因
- カイルが男を見せる!?
カイルが! カイルがあああああっ!
大根役者ルチェッタ――初めて見る姪っ子に伯母は……。
伯母の前でカイルは恋人の演技を上手くこなしていましたが、ルチェッタはカイルの演技が演技でないことを知ってしまっているため、うまくいきません。
それにカイルの仕事が大変なことになっていることも知っていて、なのに自分には何も言ってくれていないことも拍車をかけます。
カイルとしては格好悪いところ見せたくないし、心配もさせたくないってところだろうが……。
反対の立場からすると悲しいですよねぇ。
ちゃんと演技をしろというカイル。内心ではきっと虚しいと思っているのでしょうが、ソレに対して言い返すルチェッタ。
そんな言い争う二人の姿を、伯母は見ていました。
幼い頃からルチェッタを見てきた伯母
貴族としての矜持を保つようにと厳しいしつけを受けてきたルチェッタ。とても良い子であった彼女の事を伯母は本当に心配していました。
前回の時、伯母はどこか悲しげな顔でルチェッタにこう言いました。
「あなたがそこまで覚悟しているなら私に言えることはありません。
――あなたの幸せを祈っているわ」
ルチェッタは気づいていませんが、おそらく伯母は演技に気づいていたのでしょう。
そしてルチェッタがそうまでしても家を守ろうと決意していることを。
家を守った先に姪っ子の幸せが待っていると思ったんだなぁ。
残念ながら前回は死という結末を迎えてしまいます。そして今回は……。
あなたはとても良い子だったと伯母は語ります。祖父の言いつけを守り、厳しい伯母のしつけにも耐え、いつだって立派な貴族だった。
そんなルチェッタが貴族としての仮面を脱ぎ捨ててカイルと言い合っている姿は、伯母には逆に好ましいものに見えたのです。
「――本音でぶつかれるような良い婚約者と巡り会えたのね。…認めましょう。
――あなたの幸せを祈っているわ」
厳しそうな顔をずっとしていた伯母が、ルチェッタの頬に触れながら優しく微笑むんですよ。
本当にルチェッタのことが大切なんだな。厳しいしつけも、彼女のためだったのがよく分かる表情だぜ!
でもルチェッタは逆に罪悪感を覚えます。本当はそんな関係ではないのだ、と。
ついにカイルがヘタレ脱却か?――安心してください
帰りの馬車の中、相変わらず喧嘩する二人でしたがルチェッタは風邪を引いてしまったらしく、熱を出します。
カイルは心配して馬車を止めようとしますが、ルチェッタはそんなことせずに帰ると言います。しかし体調は悪そうで、意識が朦朧としているようです。
カイルは苛立って、馬車を途中で止めて宿を取ります。
雨の中ルチェッタを抱きかかえ、自分はずぶ濡れになりながらベッドに彼女を寝かせるカイル。買ってきた薬も飲ませようとしますが、頑ななルチェッタは嫌だと帰ると言います。
そこでカイルは口移しで無理やり薬を飲ませました!
おおっ! ようやく格好いいところ来たか、カイルの。
婚約者の言うことが一度くらいきけないのかというカイルに、ルチェッタは「婚約者じゃない」と返します。
「…苦しい時に何も言ってもらえない関係なんて婚約者じゃないもの」
だからあなたなんて嫌い、と。
カイルはその話を聞いて、何度かルチェッタから仕事について問いかけられたことを思い出します。
そして自分のことを知ろうとしてくれていた。そのことに喜びを感じました。
聞き返したいと思ったもののルチェッタは眠っていて、体調が悪い彼女を起こすわけにも行かず……しかし眠る彼女の額に口づけるのでした!
期待がもてそうだ、なんて笑っているのはやっぱりカイルって感じがするな!
やっぱりカイルは格好いいより可愛い方が似合います!(本人は否定するでしょうが)
これからもヘタレで可愛いカイルを応援できそうで安心です。
まとめ
厳しい伯母は、ルチェッタを愛するがゆえの厳しさで接してきました。そしてその思いを受けて貴族として立派な行動をし続けるルチェッタ。
そんな彼女が貴族の矜持というものを脱ぎ捨ててケンカできるカイルという婚約者の存在を、伯母は認めました。
しかしルチェッタは自分たちは表向きの偽りの婚約者でしかないと思っていました。自分には何も相談してくれないから、と。
そんな彼女が体調を崩して意識が朦朧としたことで、本音をこぼし、カイルはそれを聞くことになりました。
二人の関係に大きな変化がやってきそう――?
次回からはなんか違ってそうだよな!
さすがのカイルも態度を改めるのではないかと。
そうすることでルチェッタも態度を軟化させやすくなって、二人の関係が進むかもしれませんね。
けど、今回の出来事をルチェッタが覚えているかは謎ですが。なにせ体調不良で、普段なら決して言わないような本音を口に出していますし。
うーん、たぶん覚えてなくて、またヘタレカイルが出てきそうな予感がするぜ。
おそらくそうなんでしょうね。なので次回も楽しみにしておきましょう!
では、ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました!
まったなー!
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