【漫画紹介】SPY×FAMILYの個性豊かな家族たち
遅ればせながらハマった漫画、遠藤達哉著の少年漫画『SPY×FAMILY』について、語っていきたいと思います。
【SPY×FAMILYとは?】 印象的な文言がありますのでご紹介。
人はみな、誰にも見せぬ自分を持っている。
友人にも、恋人にも、家族にさえも。
張りつけた笑顔や虚勢で本音を隠し、本性を隠し、そうやって世界は――かりそめの平穏を取り繕っている。
へえ?
なんか気になるな。
いやぁ、絵柄も好みだしキャラクターたちも魅力的で、アクションもコメディも家族愛、恋愛? 要素もあり、それらがバランスの良い漫画でした。
今回はその中でも、主要キャラである主人公一家(スパイ×『ファミリー』ですしね)について詳しく話していきたいと思います。
いつわりの家族
題名にもなっている家族、の部分がとても面白い漫画です。
いつわりの、とある通り血の繋がりどころか縁もゆかりもない3人が家族として過ごしていくお話です。
血のつながらない家族、というのは他の作品にもあると思いますが、まずこの家族は利害によって作られたものであること。
そして全員が全員、わりと特殊な設定があるのです。
特殊って言われてもな。
どう特殊なんだ?
家族構成は父と娘、そして母、と順に物語で増えていくため、その通りに解説していきます。
父:ロイド
名前は『ロイド・フォージャー』。精神科医、ですが偽名で仕事も諜報機関が用意した偽のものになります。
本名はもう捨てており、コードネームは黄昏(たそがれ)。凄腕のスパイです。変装はもちろん、様々な技術、知識、戦闘能力を保持しているスーパー主人公です。
ちなみに家事全般も得意なようで、フォージャー家では炊事を担当しているシーンがよくあります。
現時点(22年6月10日)で公開されている最新話では過去が描かれ、その能力の高さ、諜報員になった経緯、戦争を憎む理由が判明しています。
ここがまたしっかりと描かれていて、主人公の本気度がうかがえ、納得感がとてもありました。
今だに本名は伏せられていますが、どういうタイミングで出てくるのかが今から楽しみですね。
物語の中での役割は、常識人なので割とツッコミです。娘と嫁に振り回されています。
能力的には完璧に近いので、人間味がこういうところに出ているから、好ましいですね。
任務の中で女性の扱いにはなれている方ですが、子供には不慣れで、嫁も少々変わっているので勝手が違うようです。
クールでカッコいいキャラクターなはずなのに、家族にとても振り回されているというギャップがとても魅力的な人物です。
ハハハ!
中々苦労してんなぁ
10巻では彼の子供時代のことが描かれています。より彼のことを知りたい方はぜひ読んでみてください。
娘:アーニャ
名前は『アーニャ』。6歳と本人は言ってますが、詳細は不明。ロイドは身長から4~5歳ではないかと予想しています。
画像にある通り、超能力者で、心を読むことができます。頭はあまり賢くはないのですが、周囲に優秀な人がいればその心を読み取ることで難解な試験もクリアできなくもない。
できなくもないって、微妙な言い方だな?
漫画の中ではほとんど役に立っていないからです。試験以外のことでは大活躍なんですけど、逆にそのことで失敗することもしばしば。
ちなみにこの能力はとある実験施設で偶然手に入れたものらしく、彼女はそこから逃げ出してきたのです。
施設では勉強を強要され続けたせいか、勉強が嫌いです。学校の成績もよくありませんが、子供らしさ全開な行動がとても可愛く、微笑ましい。
ロイドとは血がつながっておらず、養子縁組を組んでいますが妻ヨルや周囲には実の子である、というフリをしています。
ピーナッツとスパイアニメが大好きな女の子で、基本はボケと癒し担当ですが、時折シリアスも担う愛しい子です。
本当の両親とか、今後出てきそうですね。
母:ヨル
名前は『ヨル・ブライア(現在の戸籍上はフォージャー)』。年の離れた弟が一人。若くして両親を亡くしており、弟の親代わりとして育ててきた。
公務員として普段は働いていますが、実は幼少期より殺人術を叩き込まれてきた『殺し屋』。
へえ……ころ……えっ?
感覚が多くの人より大分変わっており、料理や家事は苦手。力が強く、単純な戦闘力ではおそらくロイド以上。全体的なバランススペックではロイドより下、という感じでしょうか。
天然な性格で、完全にボケ担当。根は優しく、真面目。
酒乱であり、お酒を飲むと普段は抑えている力加減が効かなくなり、周囲にダメージを与えています。弟やロイドが主な被害者。ただし、弟(極度のシスコン)に関しては当人は被害とは思っていない。
ロイドと違い、恋人も今までいなかったらしく、恋愛事は不得手。
しかしロイドが理論的に考えすぎるのをなだめてくれる良い母役を担っている、美人でスタイルの良い女性です。
父と母は別の国に所属
全員キャラが立っており、さらにサブキャラたちも皆魅力的。ギャグ要素も自分の感性とあったのでストレスなく読める漫画でした。
と、それだけをご紹介するのではなく、この家族の一番の不安要素といいますか。どうなるんだろうか、と気になる点が一つ……いや、気になるところはたくさんあるのですけどね。
それが『父ロイドと母ヨルはそれぞれ別の国のために裏の顔を持っている』点です。
どっ、どどどういうことだ?
ロイドはスパイ。
どこの国のスパイかというと物語の舞台となっている『東国(オスタニア)』の隣の国『西国(ウェスタリス)』です。
東と西、という文字から推測されるかもしれませんが、まさしく地図上その通りの位置にあり、隣接しています。今現在、表面上は平穏が保たれていますがこの2か国は戦争を行っていました。
水面下でし烈な情報戦を繰り広げ、そうして仮初の平穏が保たれているのが今、ということです。
西国側は東国が自国への戦争を企てている、と疑っておりロイド(コードネーム:黄昏)を派遣。とある重要人物と接触するためには家族が必要、ということでこの3人の家族が誕生するわけですね。
対してヨルは殺し屋ですが、無差別に殺すわけではなく、彼女も組織に所属しています。その組織は『東国の敵』を排除しようとしています。東の情報を西に売る売国奴、とか。
ひ、東の敵って、それは――ッ!
ロイドがどんぴしゃでそこに入ってしまいますね。
ただ、ロイドは別に東の国が憎いわけではなく、戦争が憎くて、戦争を起こしたくないからスパイになっています。
そしてヨルもまた、望んでいるのは『平和』。
平和のために殺しを続ける、というのは矛盾していそうですが、綺麗ごとだけではない話なのが私としてはよりしっくりきました。
ヨルとロイド……変な感じにならないよな?
そう願います。
最後に
キャラクターたちが嫌味なく個性を発揮し、シリアスとギャグ、そしてもどかしさも感じる家族愛をほどよく組み合わせたマンガです。幅広い年齢層におすすめしたいですね。
少年漫画ではありますが女性でも読みやすいと思いますしね。
俺っちも気になってきたぜ!
なら良かったです。
ここまでお読みいただきありがとうございました! 本当におすすめの漫画なのでぜひ1巻だけでも読んでみてください。
じゃあ、またな!
ロイド、アーニャ、ヨルの家族のお話をじっくりと読んでみたいと思われたら、こちらからどうぞ!