【ハイキュー!!】第10話『憧れ』――憧れの先に抱いてしまったもの【ネタバレ感想】

バレーボールが好きだという気持ちは変わらず有りつつも、部活に戻れずにいる東峰。……まぁ、気まずいですよね。
ですが気合を入れて部活へ……そこで始まった烏野OBとの試合で、東峰と西谷、菅原はOBチームに入ります。
練習に戻ってきたとはいえ、まだ気持ちの整理が完全についたわけではない東峰でしたが、それでもバレーが好きで何度だってスパイクを打ちたいのだという素直な気持ちを西谷に伝えることが出来ました。
西谷にとって、それは何よりも待ち望んだ声であって……そうして彼が繋いでくれたボールをセッターの菅原がエースである東峰にあげて、彼は3枚ブロックをものともせずにスパイクをうつ……エース復活の瞬間! でした。
で、今回はどうなるのかと言うと、試合の決着もつきますが……どうやら日向の様子がおかしいようで……?
一体全体、翔陽に何があったのか。一足先に気になった方は↓本編↓を御覧ください!

前回のあらすじ
いくら壁につまずいても、何度でも打ちたいと、思う。
悩んでいる東峰に、澤村は「まだバレーが好きなら」それだけで戻って来るには十分だと声をかけた。
烏養監督の孫である烏養繋心は、武田からのコーチ依頼を断っていたが、長年のライバルだった音駒との練習試合があると聞き、情けない後輩は見せられないと。ひとまずその練習試合までのコーチを引き受ける。
そして後輩たちの様子を見たいと、自分が所属している町内会チームを呼べるだけ呼んで試合をさせた。
足りない町内会チームにはリベロの西谷、セッターに菅原……WSに東峰が入る。
試合をしながら、東峰はやはりこの場所(コート)が好きだと再確認し、なんど壁にぶつかっても打ちたいという素直な気持ちを吐露する。
それを聞いた西谷のブロックフォローや色んな人たちのことが頭に思い生んだ東峰は、一人で戦っているわけではないことを思い出して、トスを呼んだ。
そしてチームの想いを背負って打ち抜き、3枚ブロックを弾き飛ばすのだった。
前話より
これぞ、エースの姿!
今回のポイント
次はこっちの番!
- やられっぱなしではない
- 憧れは……嫉妬になる
- 俺がいれば
青春♪ 青春♪ 黒歴史♪
後ろには仲間がちゃんといる
前回の続き……西谷のナイスカバーからの迷う菅原。それを吹き飛ばすようなエースのトスを呼ぶ声と、コートに刺さるスパイク。
3枚ブロックを吹き飛ばしたそのエースの姿に翔陽は言葉を失うものの、自分も負けてられないぞと思う……ところでOPです。

しかし何回聞いてもいい曲だな。

正直他のアニメでOPスキップすることもあるんですが、ハイキューのOPはスキップできないんですよねぇ。
改めて西谷のナイスフォローの映像が丁寧に描かれ、菅原の声で説明もついてます。
一応マンガ版でもあったシーンなんですが、やはりこう順番をいろいろ変えてる感じですね。漫画のとおりでも良さそうな気もしますが、尺の都合でしょうか。
西谷は東峰に怒ってます。サボっていた分、ジャンプできていない、と。

でも、そんなやり取りに信頼を感じるなぁ

そんなやり取りを楽しそうに見ている田中や澤村もいいですよね。
エースも復活したし現役烏野チームが不利か、とという話に格好良く言おうとした田中とセリフがかぶる翔陽。かぶるなよと怒られる翔陽。
は、さておき。
武田先生は感動してました。西谷のブロックフォローについてですね。ブロックされたボールも拾えるなら怖いものがない、と。
ソレに対して鵜飼は冷静。毎回拾えるものじゃない、と言ってますがこれはガチでそうです。
私はバレーは中学まででしたが、それでも厳しかったので男子の……それも高校生のスパイクの速度を考えると相当なラッキーがないと厳しいですよ。目で見て反応できるものではない。

でも、ブロックされたらそこで終わりじゃない。仲間がいるとわかっているかどうかが重要、か。
こういうのがないと、ただひたすら怖くなっちゃいますからねぇ。

ちなみにこの話も漫画とは入れ込んでいる場所が違いますね
変人コンビ
繋心はレシーブが課題点だなと思いつつ、カバーに入った影山の実力をすぐに認めます。落下地点の見極めの速さ……これはかなり重要です。
誰を使うのかと繋心が見守っていると、サインも声掛けもなく翔陽の速攻が決まります。誰も動けませんでした。
初めて見た東峰や西谷、繋心たちは唖然とします。あまりにも早いですからね。

速攻自体、攻撃が読まれたらブロックにほぼ捕まるので、読まれないのはいいことではあるんですが……迷いがなさすぎるんですよねぇ。
繋心が翔陽になぜそこに跳んだんだと聞けば、どこにいてもトスが来るから、となぜ聞かれてるかわからない顔をする翔陽。
普通はそんな100%信じることは出来ませんし、そもそもそこにピンポイントでボールを持っていくことすら難しい。
繋心はそんな二人を「変人」と呼び、影山と翔陽は「なんで?」と疑問を覚え、月島はぷくくと笑います。
同時に繋心は、試合前の菅原の言葉を思い出すのです。圧倒的な実力の影山の影に隠れて、安心していたと言った菅原のことを。
なんのこっちゃと思っていたわけですが、たしかに影山の才能はすごいものだと納得します。
同時に、菅原と東峰の間には安定と信頼があります。それは一朝一夕でどうにかなるものではない。今の烏野、なかなか面白いなと繋心は笑うのでした。
VSエース
翔陽がブロックにつきます。憧れの東峰(エース)との対決です。

東峰が「なんか見てる」って翔陽の視線怖がってるの、見た目とのギャップが大きくて面白いな。

東峰は気が小さいですからねぇ。
武田先生が、憧れのエースとの対決ということに気づき、繋心に説明します。翔陽は小さな巨人に憧れてここに来たのだと。
あいつにか、と言っているので繋心は直接知ってるんでしょうか?
翔陽は、憧れの烏野のエースをマークしてるんだ、と改めて思います。直接憧れた小さな巨人ではなくても、特別な想いがあるんでしょう。
そして東峰のスパイク……ですがそんな眼の前に現れる翔陽のブロック。本当にすごく跳んでいることに東峰は驚きますが、彼のスパイクは翔陽のブロックを弾き、ブロックアウトになります。
ここで1セット目終了です。OBの勝ち。
翔陽は手にあたった感触に震えます。1ヶ月ぶりなのにすごい威力だったんでしょうね。
影山がブロックの仕方を注意します。ブロックには弾くことでチャンスボールにする方法と、壁として相手のコートに叩き落とすブロックがあります。
さっきの翔陽のやり方では止められないので、影山が注意しますが翔陽は東峰の方をじっと見ています。
昔に見た烏野の試合を思い出すのです。とてもしんどそうでも跳んでいた小さな巨人。この人なら決めてくれるとみんなが信頼している。それが……エース。
そして東峰もそうなんだと。菅原や西谷からナイスと声をかけられている東峰を見ながら、翔陽はエースとはどういうものなのかを、目の当たりにして、実感し……いいなぁと思うのです。
影山はそんな翔陽を不機嫌そうに睨んでます。何かを察したかのように。

体格が優れていて、力があって……いいなぁって思うのは悪いことじゃないが。

試合中にそうやってボーっとするのは危険ですね。
見事に顔面でボールを受けてしまう翔陽に、みんなが慌てます。
柔らかいボールとは言え、顔面直撃はかなりの衝撃です。吹っ飛ぶ翔陽。一番慌てるのはやはりスパイクを打った東峰。月島は「ボーっとしてたのが悪い」と正論。
武田先生も慌ててますけどね。
顔面受けは慣れている、などと笑う翔陽でしたが……影山が怒っているのを見てびびります。
羨ましい
影山はわかっていました。エースに対して、憧れだけでなく嫉妬していたんだと。

囮も格好いいと思うんですが、前から囮という役割に対して自信なさげだったですもんねぇ。
試合中に余計なこと考えるな、と怒る影山。
……んー、余計なこと……余計なことかぁ……。ボーっとしてたのは悪いですけど、余計なことと切り捨てるのは難しい問題かなぁと、個人的には思います。
翔陽も反論します。もともとでかいやつに分かるはずがない、とね。
ここで用務員? の人でしょうか。もう時間だと声をかけられるんですが、武田先生がなんとかしてくれます。いやほんといい先生だ。
試合再開。
現役烏野チームは翔陽が前衛で一番攻撃力がある形になっています。OBチームが翔陽の速攻に気をつけないと、と思っていたら影山が話しかけてきます。
次のトスを翔陽に挙げるから全力でマークしてくれ、とね。

おいおい、そんなの言ったら……。

すごい挑発ですよねぇ。
翔陽からすると「なんだよ」と思っちゃいますね。わざわざ手の内明かすなんて。
OBは挑発が面白そうだと乗ってくれます。
繋心は何を言っているのかと疑問です。というのも、速攻は攻撃が読めないから有効で、ブロックされたらまず捕まります。
高い位置から思い切り振りかぶるスパイクとはまた異なるんですよねぇ。
不満げな翔陽に、影山は言います。たしかに東峰のスパイクは3枚ブロックも撃ち抜ける。
けれど自分がトスを上げてブロックに捕まったことがあるか?
俺が要ればお前は最強だ!

ヒューヒュー! かっけぇな!
ブロックがでかいと怯む翔陽に「かわせ」と叫ぶ影山。その言葉に、翔陽は走ります。ブロックは嫌だと、自分に釣られるブロッカーたちを翻弄するのです。

漫画のときもそうですが、目が隠れているのがなんとも言えない格好良さがあります。

それは完全にお前さんの好みだろ!
でもここ! ここのアニメの「俺が要れば」という影山の画面への映り込み方がすごく自然でいいんですよ!
漫画を忠実に再現しつつも、アニメの良さがすごくでているなぁって思いました。
そして頂点でボールを捉えた時、ネットの向こう側がはっきりと翔陽の目に見えるのでした。
影山は囮が決めた一点もエースが決めた一点も同じで、むしろ翔陽が点数を決めれば決めるほど囮としてエースたちが楽になるんだと改めて説明します。
田中も同意を求められて頷きます。それでも囮が格好悪いと思うのか、言い切る影山。
翔陽は先ほどボールを打った手を見下ろします。

ここ、BGMが静かなのもいいですよねぇ。
カッコ悪いとは思わない、と翔陽がハッキリと宣言したことで、影山もよしと頷き、試合再開です。
繋心はそんな二人を見て、武田先生に「昔からの間柄なのか」問いかけます。当然二人は高校からなので否定されるわけですが……繋心は真剣な顔で「非情だ」と呟くのでした。
青春……それは最強とも読む
と、ここでメガネのOBがジャンプフローターサーブを打ちます。これ、速度自体はたいしたことないんですがブレ球になって、変化するんですよね。

烏野チーム……見事に翻弄されてるなぁ

アニメオリジナルとしては、山口がそんなサーブをじっと見つめているシーンでしょうか。漫画にはありません。
そのまま連続4点入ってしまいます。本当にレシーブは問題ですね。
OBマッチポイントでのサーブは澤村がなんとかあげて攻撃に繋がります。ブロック3枚は全員が翔陽に釣られます。
そこをフリーになった田中が待ってましたとフルスイング!
決まったかと思いきや、西谷がナイスレシーブ! ノヤっさあああああん!
そして最後はエース東峰のスパイクでOBの勝ちとなりました。
もう一度トスを呼んでくれ。俺が要ればお前は最強だ。
などなど、の発言をいじってくるOB。青春だなぁと言われます。さすがに恥ずかしかったのか、西谷と影山がずうんっと沈みます。

一応、恥ずかしさはあるんだな。

勢いで言ってしまったんでしょうね。
置いてけぼりになったおじさんたち。
そんなおじさんたちチームを呼んできていた繋心は、ため息を付いてました。今までは選手としてバレーを楽しんでましたが、今度は指導者としてですからね。
選ばないといけないのは、それはそれで悩ましいですよねぇ。

選ぶ、のところで菅原と影山が映る……まぁ、どちらかしか出られないもんなぁ
最強の囮に、なる
翔陽は東峰に声をかけます。自分はエースではないけど、道は作れるから。最強の囮になります、と。
もしかしたら、自分自身にも言い聞かせていたのかもしれませんね。

エースへのあこがれはそう簡単に消えねーだろうしな……複雑な顔してるな。

単純な笑顔じゃないのがいいですよね!
ここの東峰とのやり取りは、ちゃんと先輩と後輩という感じで可愛らしいです。西谷が懐くのも分かる気がします。
ずっと悩んでいた菅原もスッキリしたみたいですし、守護神西谷もエース東峰も帰ってきたし……あと指導者もいるってのは大きいですね。
いろいろと進み始めた烏野……これからどう成長していくのか、まだまだ楽しみですね!
まとめ
試合自体はOBのの勝ちでしたが、それぞれの心のなかにあったわだかまりが拭える良い試合でしたね。

翔陽がずっと抱いていた劣等感がハッキリしたのもいいな。

今まではずっと陽でしたが、陰の部分もやっぱりないとね。
これからどんどんチームとして形ができていくんでしょうね。次回はどうなるんでしょう!
楽しみです。

ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました!

まったなー!
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