【ハイキュー!!】第9話『 エースへのトス』――何度壁にぶつかっても、思う【ネタバレ感想】
チームに欠かせないリベロとエース。攻守の要の二人が登場した前回ですが……完全にチームに戻ってはくれません。
一人は練習には参加するものの、試合に出るのはしぶり、もうひとりは練習にすら参加しない。
けれどもバレーボールが嫌いになったわけではなく、ただいろいろと考えてしまい、動けなくなっている。もどかしい!
あー……青春してるなぁ。
という感じのお話でした。ただ具体的に何があったのかはまだ分かりません。
今回もまさしく「青春してます!」というお話で、エースが徹底的にマークされまくった……という、その後のお話が出てきます!
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前回のあらすじ
ノヤっさんの登場!
烏野の守護神、リベロの西谷が帰ってきた。
しかし彼は、今のエースが戻ってこないなら自分もチームに戻らないと言った。
顧問の武田は名将烏養の名を持つ彼の孫にコーチになって欲しいと頼んでいた。彼をその気にさせるため、烏野の古くからのライバル校、音駒との練習試合を組む。
翔陽はエースに関することになるとチームの雰囲気が良くないのが嫌だと、エースに会いに行き、説得しようとする。
エースである東峰は自分では迷惑になると断った……
ある日、体育館前を通った東峰は、もう音がしていることに驚いて中を覗く。そこで練習している翔陽と影山を見て、翔陽が語っていたスパイクの感触のことを思い出し、自分の手を見下ろすのだった。
前話より
よく知っている感触。
今回のポイント
まだ好きであるならば。
- 戻って来る条件は一つ
- OBとの練習試合
- エースが呼んでいる
エースとは!
忘れていた大事なこと
体育館を覗いた東峰。そこで昔、烏野のライバル校だった音駒との練習試合があると聞きます。
話にだけ聞いていた伝説の名勝負。
そこへ部活に来た澤村がその話をします。彼らも実際見たことはなく、話に聞いただけです。けれど、昔話のように聞いていた音駒との対決となると特別な気持ちになるようですね。
ゴミ捨て場の決戦! 早く見たいぜ!
東峰も気にはなるみたいですが、それでも踏ん切りがつかないようですね。
うじうじしている東峰に、澤村は爽やかに笑ってボロクソに言います。優しいキャラなはずですが、東峰にだけは厳しいようです。
サボってしまったことを悔やんだり、気まずいとか……そういうのは気にしなくていいと澤村は言いました。ただ一つ
まだバレーボールが好きならば。
部活に戻ってくる理由はそれだけで十分だ、と。
戻りにくいのは……たしかに分かるが……こんな風に言ってくれる仲間がいるのはいいなぁ。
エースに憧れている子もいる、と言われて東峰が翔陽思い出して自分の手を見つめるのもいいですねぇ。
最後、気合を入れるように拳を突きつけられたところで、あの格好いいオープニングです!
コーチ就任!
鼻歌歌っている坂ノ下商店の兄ちゃん、こと烏養繋心。
これ……なんの歌なんでしょう。
調べてみたら『青葉城恋唄』っていう宮城県仙台市のいわゆるご当地ソングらしいぜ!
作詞:星間船一、作曲:さとう宗幸
気になった方は調べてみてはいかがでしょう。素敵な日本語の歌詞と曲でした!
と、上機嫌? で歌いながら店番している彼でしたが……そんな彼を覗いている怪しい人影が……!
こっわ! って、武田先生かよ!
他にお客さんがいないか確認していたようです。じゃまにならないためでしょうが、怖いのは怖い。
またコーチの話かと繋心は悪態をついて、断る理由を述べます。
まずは彼自身がまだプレイヤーとしてチーム組んで楽しんでいること。それと……ノスタルジー。
繋心も若いですからね。複雑な気持ちになるのも分からなくないです。
具体的なセリフはぜひ本編をご覧ください!
ちなみに漫画版よりセリフは少し減ってましたが、かなり忠実に再現されてました!
今回の話は単行本だと↓第3巻↓になります! アニメしか見られていない方は、カットされたセリフが何か確認されてみるのはいかがでしょうか!
そして武田先生は音駒高校との練習試合の話を切り出し、さらには7・8年前の音駒のセッターが向こうのコーチになった、とも言います。
いいねぇ、煽っていってるな!
怒りながらも煽りに乗る繋心……ここ、地味にマンガとは左右逆だったり……立ち位置的にかな?
喜んでいる武田先生が可愛い……そんな背後では繋心がガラケーでどこかに電話をかけています。
そう……スマホではなくて携帯電話という所が良いですね。今の子は使ったことない子も多いんだろうなぁ。
ちなみにちゃんと電話越しの会話もマンガ通りでした。たっつぁん!
武田先生が繋心をコーチに引き入れている時、体育館では当然みんな練習していました。
柔軟体操している西谷を見た田中は、その体にアザができているのを見ます。練習していたらアザができるのはよくあることですが、西谷は部活禁止でした。
それでも部活に来れない間もなにかしていた(ママさんバレーに混ざったり)という西谷に詳しく聞きます。
彼がメインにしてきたのはブロックフォローだそうです。……うぅ、泣けますね。
ブロックフォロー?
スパイクがブロックに捕まった時にそれを助ける動きですね。それが出来ればスパイカーはブロックがあっても大分安心できます。
とはいえ、正直そうそうできるものでもないですけどね。
ですが、今のチーム内にあるわだかまりの原因がブロックですから……その時の経験から、自分に出来ることをと彼なりに考えたんです。
田中が感動している時、武田が体育館にやってきます。そしてコーチとして繋心を紹介します。
とはいえ、とりあえず音駒との練習試合までという期限付き。
音駒に無様な後輩を見せられない、と気合入っているようで……今の実力を見るために練習試合をすると。その相手として町内会チームを呼んだみたいです。
ああっさっきの電話はそれかぁ。
ハイキューは試合外のこともいいですが、試合がやっぱり盛り上がるので楽しみですね!
影に隠れて安心していた
そして別の場所では、東峰が悩んでいました。今は休んでいるとは言え、バレーボールが嫌いになったわけではなさそうです。
澤村から言われたことを思い出し、立ち上がります。
このね! 立ち上がる時の表情が見えないのがすごく好きです!
マンガでは全身の立ち絵があるはあるんですが、細かい表情は分からない……ですが、ここはあまりハッキリと表情がわからないほうが想像掻き立てられていいですねぇ!
体育館。繋心は対戦相手としてメンバーを招集はしていましたが、平日です。各自社会人として仕事していたりもするため、中々集まらないようです。
そんな中、山口が弾いてしまったボールを追いかけていくと、それを拾ってくれる男性がいました。身につけているジャージは烏野のジャージではありません。
ここは微妙にアニメオリジナルです。
眼鏡の男性(嶋田)と山口が初めて出会うわけですが、この二人……後々関わってくるのでアニメではこういう繋げ方をするのが中々にくいですねぇ。
えっ!
今回だけのただのモブきゃらじゃないのか。
そう。今回だけじゃないのがいいですよねぇ。
他にも続々とやってくる町内会チーム。繋心の仲間ということもあってか。結構若そうですね。全員20代っぽい。
ちなみにアニメだと特に個別の説明ありませんが、一人大学生入ってます。
アップをしたところでそろそろ試合を、となります。しかし町内会チームの人が足りていません。
そして西谷は練習には参加しているものの試合は……という状態。それを説明するのも難しいですよね。
ただ、町内会のリベロが来れないので代わりに入ることになります。
他にもメンバーが足りていないのですが、そこで翔陽が旭が体育館の外にいることに気づきます。しかも東峰……さっき悩んでいた時は制服だったのに今はジャージです!
ってことは、練習に戻るつもりだったのか!
窓から嬉しそうに覗いている翔陽と田中……マンガの描写そのものなのがいいですねぇ。
あと何と言っても、東峰が体育館に入ってくるシーンが、ちゃんと原作を再現しつつも、いい感じの間のとり方で、BGMや「っ(パァ)」という無言で喜んでいる翔陽たちの声とかも相まって、良い!
アニメならでは……マンガでは写っていない澤村の呆れつつもどこか嬉しそうな表情が見れたのもいいですねぇ。
それを見つめている西谷……どういう気持が胸の中に浮かんでいるんでしょうか。
で、セッターは繋心がセッターなのですが、コートの外から見たい……ということで菅原が町内会チームの方へ歩いていきます。
影山は自分に譲るのかと聞くのに対し、菅原は影山が入ってきて負けないと思う反面、心の何処かで安堵していたと吐露します。
東峰の一件は菅原も責任を感じていて、自分のトスでまた誰かが捕まったらと考えて怖くなるのは……分からないでもないですね。
ですが、もう一度トスを上げさせてほしい、と菅原は東峰を見て言いました。どうやら負ける気はないようです。
↓マンガ↓だとここでチームメンバーとポジションの説明が入ります。
やっぱりここが好き
そして試合が始まります。ハイキューの魅力の一つが試合だと思うので、ワクワクしますね!
アイキャッチが入って、その後は町内会チームの速攻が決まります。褒める町内会チームに嬉しそうにする菅原。
翔陽が「菅原さんの速攻」と驚くのに対し、澤村が自慢げに烏野の正セッターだからなと言いました。ずっと一緒にやってきたので自分のことのように嬉しいのでしょう。
コートに入っている2年生が「嬉しそうだ」と心のなかで言うのに対し、その後ろで影山が何やら興奮した様子であるのが、なんとも可愛らしいやり取りですよね。
俺も負けてません! とか言ってるのかね
どうでしょうね。
ただ、澤村は大人びた姿が目立つので、こういう子どもっぽいところみると可愛らしく思います。
相手チームにいる西谷も菅原を褒めます。お礼を言った菅原ですが、町内会チームが合わせてくれているんだと冷静に分析します。ベテランだけあって合わせるのが上手い、と。
しかし速攻も使って攻撃を組み立てないとまたエースに頼り切りになるからと考える菅原。西谷がブロックフォローを練習していたように、菅原も色々考えていたようです。
そんな二人の姿を見る東峰。二人はすごいなと思いながら、自分はどうかと思います。ただ流されるままにコートに立っている、と。
地味に私が好きなポイントがあるんですが、体育館の背後に響いているキュッキュって音! シューズと床がこすれる時のあの音!
体育館でするスポーツのクラブの人にはおなじみの音! いいですねぇ。思い出してきます。
そして東峰も……その音や雰囲気……何よりもその場所が「好きだ」と自覚します。
この東峰の横顔もいいな! 嬉しそうだけど、それを表すのをこらえているみたいな!
勝手に諦めるな
そして今度は影山と翔陽の攻撃が決まります。翔陽がすごく跳んだことと、ドンピシャなトスに驚く町内会チーム&繋心。嬉しそうにソワソワする武田。
一々武田先生が可愛い。
東峰も唖然としてから、思い出します。翔陽が影山のおかげでブロックを躱せる。ネットの向こう側が見えるのだと。
ここで回想に入ります。
それはチームに不和が生じるきっかけとなった試合。伊達工、というのですがそれは今は置いておきます。
高いブロックに何度も捕まってしまう東峰。ブロックフォローが出来ずに自分に苛立つ西谷。周囲でその試合を見ていた人たちはリベロのレベルが高い、と褒めたうえで「攻撃がなぁ」というのでした。
もう何度止められたかわからなくなり……自分にもってこいと手を上げ声を張り上げていた東峰の……ずっと上がっていたその手が……下ろされてしまいました。
ここ、マンガとは違ってアニメならではですね……ずーっと上がっていた手を下げることで表現してます。
トスを呼ばなくなった東峰。慌てて澤村が呼んでスパイクを打ちますが……ブロックに捕まって負けてしまいました。
そして学校に返ってきて、ブロックフォローが出来なかった自分自身に憤るだけで決して東峰を責めない西谷。
そんな西谷に東峰はなんで自分を責めないんだと言います。
いくら拾ってもらっても、自分が決めなきゃ意味がない、か……イイたくなる気持ちはわかるが……それは……。
本当はそんなこと思ってないでしょうに……責任感があるからこそ、感情が高ぶってしまったんでしょうね。
そこからは言い合いになってしまいます。間に澤村や菅原が入ろうとしますが、ヒートアップした二人は止まりません。
「俺が繋いだボールを あんたが勝手に諦めんなよ!」
このセリフ……刺さるねぇ。
そしてこの回想シーンの画質が最高に良い。気合はいってて綺麗です。
ああ……ここでモップが折れたのか。
怪我がなくてよかったですね。
西谷はリベロです。守備の要。ですが攻撃はできません。
たしかコートの前方ではオーバーハンドを使っても駄目、とかいう縛りもあった気がします。
とはいえ、西谷は本気で決めようとして打ったスパイクが決まらなくても、責める気はない。ただ……勝手に諦めるのは許さない、と。
きゃー! ノヤッさあああああん! 格好いい!
おおおおお! たしかにこれは格好いいな!
しかし頭に血が上っている東峰は、そのまま立ち去ってしまい……次の日も練習に来ませんでした。
呼びに行く西谷。
ここでまた……二人は喧嘩になってしまいます。
何よりも東峰が、心にもないことを言ってしまうんですね……青春!
決まらないスパイクは面白くない――そんなこと思っていない。
西谷も点に繋がらないと虚しいだろ――西谷はそんなこと思わない。
心のなかではそんなこと口にするな、ヤメロと思っているのに口が勝手に動く……これ、あるあるですよね。
この時の東峰の表情と声もいいんですよね!
あと、アニメ版だとスパイクしているシーンやレシーブのシーンもあるのが良い
そうやって大声でやり合っているところにカツラ教頭がやってきてしまい、西谷は謹慎となったようでした。
エースが呼んでいる
またスパイク決めたいと思わないのか。
西谷に最後に問いかけられたことを思い出した東峰……ここで現在に戻ります。
ぎゅっと拳を握った東峰は「思う」と言いました。近くにいた西谷が不思議そうに彼の方を見ます。
「何回ぶつかったとしても、もう一度……打ちたいと思うよ」
ひゃー! よく言った!
若干……本当に若干だけセリフは違うんですが、声に出すのだと考えるとこの長さがピッタシ! さっすが!
目を見開いた西谷は、少し嬉しそうに微笑みます。それが聞けたら十分だと。
この表情と声のノヤッさんがこれまた格好いいんだよお! わあああああ! 畜生め!
語彙力!
さらにのやっさんが格好良くなるのでご注目!
深呼吸し、集中する西谷。彼の仕事は繋ぐこと。
乱れたレシーブ。東峰にトスが上がり、それを迎え撃つ3枚ブロック。東峰のスパイクはやはり捕まってしまいます。
しかしブロックを受け止めた影山はその威力に驚きます。
ここ、マンガだと「一月ブランクがあってこれか」というセリフもありますが、アニメだと省略されてますね。
ブロックに弾かれたボールは再びコートに戻り、床に落ち……る前に、西谷の手に当たりました。
ここで田中との会話が蘇りますね。部活の謹慎中も出来ることをしようと西谷がしていたのは、ブロックフォロー……それがここで花開いたのです。
涙ぐんでしまう田中。
パット見ヤンキーだが、ほんといいやつだなぁ。
ここからはまじで青春。「もう一回トス呼んでくれ、エース!」とかね。
やめてやってくれよお!
それ、後から思い出して黒歴史になるやつじゃねえか!
菅原は迷っていました。もう一回東峰にあげて捕まったらどうしようかと。ですが影山は「決まるまで」と中々鬼畜なこと言います。
はい、とここでマンガ版から大きく省略されたシーンがあります。
それは、あの伊達工との試合後。喧嘩して東峰が去ってしまった後の話です。
折れたモップを手にしている菅原に澤村が「自分のせいだとか言うなよ」と声をかけています。
エースに負担をかけてしまったことは事実でも、苦しい最後に任されるのがエースの役目なんです。
もちろん、彼に頼りすぎないように周囲が努力することも大事ですが、一朝一夕でどうにかなるものでもありません。
コツコツやっていくしかないんだ、と。
そんな主将と副主将のやり取りが見たくなった方は↓コチラ↓からどうぞ!
という回想の後に、菅原はそれでも迷います。最後に任せるのがエースだと分かっていても……あの試合が頭をよぎってしまうんですね。
そして東峰は……スパイクが打てるのはトスが上がるからで、トスが上がるのはレシーブがあるからで……スパイクを打つのも自分ひとりだけではなく……そう。自分ひとりではない。
俯いていた彼の顔が上がります。
ここで大きな声が東峰からあがります。――もう一本、と。
ここでBGMとともに澤村と西谷、菅原が順に映るんですけども……これ、漫画そのままで、本当にこう、原作大事にしてくださってるなぁって伝わってきて、すごい好き。
菅原の「エースが呼んでる」という心の声もなんとも優しくて良い! 良い!
菅原視点のトスの描写が特にキレイで好きです
そしてもう一度跳んで……打たれたスパイクは、3枚ブロックを弾き飛ばして相手のコートに刺さります。
ふぉおおおおおお!
打ち切ってこそ、エース! 格好いいぜ!
ここ! 決め台詞がマジで決まってて格好いい! 表情も声もエフェクトもBGMも最高!
という大盛りあがりで今回は終わりです! マンガだと21話の途中ですねぇ。
まとめ
ということで、今回は烏野のメンバーにコーチが加わった上に、エースが復活するというお話でした。
本当は互いに責めてなんかいないのに、ぶつかって……チームから離れてしまう。けれども戻って来る決断したのも、迎え入れたのも、どちらもすごいですよね。
- 烏養繋心が、ひとまず音駒戦まではコーチ就任
- 西谷と東峰の間におきた喧嘩の回想シーン
- エースの東峰が戻ってきた
- ↑復活した
という感じでしょうか。……いやぁ、青春!
お前さん、毎回それ言ってねえか?
いやぁ、ハイキュー!! 見てるとそんな一言がつい口から出てしまいます。
で、次回にてこの町内会との戦いは無事に決着となりますが……実はまだ問題が残っていて……?
では、ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました!
まったなー!
苦しんでいたエースが完全復活した! という話を振り返りたくなった方は↓コチラ↓からどうぞ!
アニメだけで見ていたけど、マンガでも見てみたくなった! という方は↓コチラ↓からどうぞ~。