【Helck】可愛く美しく格好よい帝国四天王ヴァミリオ【キャラクター紹介①-Ⅱ】
Helck、という漫画(アニメ)があります。
ギャグ、と見せかけた王道のファンタジー漫画です。
主人公はタイトル通りヘルクという勇者(人間)ではあるのですが、もうひとりの主人公(ヒロイン)がいます。
それが帝国四天王のヴァミリオ(魔族)です。
ちなみに魔族というのは人間からした呼び方で、ヴァミリオたちは自身のことを帝国民と思っています。
呼ばれる方からすると好ましいものではありませんが、分かりにくいので当記事では魔族と表記させていただきます。
ちなみにHelckは、漫画アプリ「マンガワン」にて掲載中(完結済み)で、無料で見れるお話もあるので気になった方はぜひそちらも御覧ください。
※追記:23/07月にアニメが始まりました!→アニメまとめ記事
この記事で紹介させて頂くヴァミリオ様は↓コチラ↓の表紙の赤髪の女性です。
そもそもHelckを知らない、読んだけど少し忘れたという方は、【おすすめ少年漫画】Helck1~7巻ネタバレ感想も合わせてご覧ください。
ヴァミリオ様に関しては以前にも書いた(【Helck】可愛く美しく格好よい帝国四天王ヴァミリオ【キャラクター紹介①】)のですが、ネタバレを避けつつの記事だったので、今回はガッツリネタバレも含みながら語りたいと思います!
そんな彼女の魅力について5つに絞ってみました。
- 本質を見破る目
- 部下や民、仲間を想う優しい心
- 立場だけでない実力
- 元気良いツッコミ
- 友を想い抜く姿勢
まずはざっくりとヴァミリオ様がどういう実物か紹介してから、名台詞や名シーンも交えて語っていきたいと思います!
おうっ!楽しみだぜ!
もう一人の主人公~ヴァミリオ(アン)とは?
裏サンデーコミックス(小学館)で連載されていた『Helck』のヒロイン(主人公の一人?)です。
タイトルにもなっているヘルクという人間の勇者がまさかの魔王決定戦に参加しているためその目的を疑い、帝国民のためにいざとなれば刺し違えてでもヘルクを殺すと決めていたヴァミリオでしたが、とあるアクシデントでヘルクと長い旅をすることに。
そうして気づくと、二人は人間と魔族――種族を超えての固い絆で結ばれ、ヘルク(の未来)を救うため、どんな絶望も諦めずに、世界へ抗っていきます。
彼女は、勇者ヘルクの希望そのもので、支えとなるのです。
そんなヴァミリオの正体は帝国四天王の一人『赤』のヴァミリオ。南のエリアを統べる、帝国でもかなりの地位にある人物です。
帝国は東西南北の4つと中央の5つのエリアに別れてるんだぜ。
四天王の下には15人の魔王がいて、魔王が各地の城を治めています。
四天王と聞くと、魔王の下、というイメージが湧いてしまいますが、Helckの世界ではこうなっております。
- 皇帝
- 帝国守護王
- 帝国四天王
- 十五魔王
- 将軍
- その他
皇帝はチラっとだけ姿出てきますが、帝国守護王はどういう人達で何人いるのかはまったくの不明です。
いつか関連作品で出てくるのかなぁと楽しみです。
見ていただいた通り、四天王はかなり上位の立場になります。
そのモデルは中国の四神『朱雀』?
Helckにおける四天王はヴァミリオ様とアズドラ様しか登場しておりませんが、中国の四神からというのはほぼ間違いない、とファンの間では言われています。
というのも、アズドラ様は『青のアズドラ』と名乗り、木を操る能力を持っていますが、四神の青龍は色は青(緑)で、木を象徴しています。また、英語ではアズールドラゴンとなり、名前もそこからつけられているのがわかります。
※アズドラ様に関しての詳しい内容は【Helck】コメディからバトルから便利な術と万能キャラな四天王アズドラ【キャラクター紹介③】も合わせてどうぞ。
ヴァミリオ様はどうかと言うと、朱雀の色は赤色で火を象徴し、英語でヴァーミリオン・バードと言います。
ヴァミリオは赤い髪だし『赤のヴァミリオ』と名乗るし、火の術者で、名前なんかそのままだな。
ヴァミリオ様の生誕方法を考えると西洋のフェニックスの考えも混じっているようです。
どういうことだってば?
母と子、同時に存在しない
実は赤の四天王は少し変わった種族で、死ぬ時に生命の炎を出現させて次世代を生み出す、という母と子が同時に存在しない種族なんです。
それは正しく、死ぬ時に炎の中へと飛び込み、再び蘇るフェニックス(不死鳥)のようです。
火を象徴する鳥、ということで……鳳凰と同一視されることが多いそうですが、ルーツはまったくの別ですね。
そして朱雀と鳳凰も別ではあるんですが、同一視されることもある、とここらへんは結構ややこしいみたいです。
ともかく、母親とは自分が生まれる際に必ず死別する、というある意味悲しい種族ですね。ヴァミリオ様は親を知らない。
そういうことも関係しているのか、アズドラ様が構い倒して可愛がりまくってるみたいですが。
構いすぎて本人から嫌われてるけどな……まるで思春期の娘とその父親みたいだぜ。
まあ、私たちの感覚で勝手に憐れむのも失礼なんでしょうけども。
長寿な種族――見た目よりだいぶ年齢は上
漫画の方ではおまけでヴァミリオ様の昔の話がちらほらあるのですが、その中でもアスタやイスタたちが主役の4コマがあります。
彼女たちが幼少期の出来事を描いたものなのですけれども、そこにヴァミリオ様が登場しています。
その姿の描かれ方を見るに、明らかにアスタたちよりも歳上なのですが、現在の見た目はアスタたちのほうが年上に見えます。
帝国民たちはかなり多種多様な種族がいますので平均寿命も大きく異なるでしょう。つまり、身体の成長具合も種族差が大きく、ヴァミリオ様はかなり長寿な種族と考えられます。
実際、1500年以上は確実に生きているアズドラ様よりも長寿である魔女様(シュノーヴァ)の見た目は美しい女性のままです。
シュノーヴァ様の正体は初代『赤』の四天王の姉。
先代ではなく、初代。そしてアズドラ様ですらシュノーヴァ様と実際に会ったことないので……何千年レベルで生きてらっしゃる可能性が高いです。
先代が初代の可能性は?
なくはないですが、わざわざ先代と初代と別の言葉を使っているのを考えると、先代=初代ではなさそうかなと。
あと、アズドラ様の家には代々伝わっている剣がある、というのもあるのでアズドラ様の前にも『青』の四天王はたくさんいたと考えられます。
何代目かは分かりませんが、ヴァミリオ様も幼い見た目ではあるものの成長が遅いのでかなり長く生きられるでしょうね。
ああ、でもだから「ちゃん付け」を嫌がるのかもなぁ。
四天王という偉い立場であることと、見た目が若く見えるってことで嫌なのかもですねぇ。
アスタたちの幼少期の可愛らしい4コマが見たい! と思われた方はぜひ↓コチラ↓(3巻)からどうぞ!一番最後のおまけです。
ヴァミリオ様の先代っぽい女性の影やババァこと魔女(シュノーヴァ)様について知りたい方は↓12巻↓を御覧くださ「ババァは禁句だと言っただろ?」「ギャー!」
本質を見破る目――「嘘つきの顔だろうが」
ヴァミリオ様のヘルクへの第一印象が、「嘘つきの顔」なんですよね。
どういう状況かと言うと、人間の勇者によって帝国の一つの城が落とされ、そこを治めていた魔王が殺されたため、次の魔王を決める大会が行われていました。
その大会になぜか参加しているのが人間の勇者ヘルクでした。
参加資格は種族問わずだからって、普通は参加させないだろ。
勇者に魔王倒されてるってのに。
インタビューされて「人間がにくい」とか「滅ぼそう」と笑顔でヘルクが語ってるんですよねぇ。
笑顔過ぎて何を考えてるか分からなくて、最初はヘルク、ちょっと不気味だったよな。
とまあ、そんなヘルクの笑顔と言葉を見聞きしたヴァミリオ様の発言が「嘘つきの顔だろうが」なんですよね。
これは第1巻第1話でのセリフですが9話でもこんなことを思っています。
偽り続けている孤独な勇者の本質を見抜く
「…本当にヘルクを信じていいのだろうか…?
奴はどこか…偽っているような気がしてならない…」
このセリフは、魔王決定戦の決勝。ウルム城奪還にヴァミリオ様が運営スタッフのアンという偽名で同行し、実際にヘルクの側で彼を観察してヴァミリオ様が思ったことです。
それまでは直接の会話もしたことなく、遠くから見てただけですからね。ただ、直接出会ってもヴァミリオ様は違和感を覚えていたわけです。
たしかに普通に考えたら嘘ついていると思いますよね。ただ、後々判明するわけです。ヘルクの言葉は嘘ではない。けれど、本心の願いでもないことが。
彼は人間(の国)で酷い裏切りを受け、そのせいで自分も大切な人たちも深く傷ついてしまいました。人間を醜い生き物だと絶望もした。
けれど同時に、人間の中にいる大切な存在のことを救いたい、というのが本当だったんですね。
ヴァミリオ様とヘルクはとあるハプニングによりゲートに飲み込まれ、二人は遠くへと飛ばされ、そこで一緒に時を過ごして絆を育んでいきます。
互いに信頼し合って、ヘルクはヴァミリオ様にとある頼みをするために自分の身に、人間の国で起きたことを語っていきます。
その語りを聞いた後で、ヴァミリオ様はもう一度思うんです。
人間を滅ぼすと言っていたヘルクは、やはり嘘をついていたと。自分自身を偽って必死に笑っていたのだと。
ヘルクがずっと笑顔を浮かべていたのは、大切な仲間のためだったとヴァミリオ様は知るわけですが、読者も同時に思うわけです。そうか。ずっと偽ってたのか、と。
それを初見で見抜いてたんだなぁ……最初はただのコメディであの笑顔と言葉に何の意味もないと思ってたぜ。
読者ですら騙されたヘルクの言動に唯一騙されなかったのがヴァミリオ様。ちゃんと『その人』を見ている、という証ですね。
部下や民、仲間を想う優しい心――「…よく頑張ってくれた…見事だぞ!」
ヴァミリオ様は帝国では四天王という高位の立場。ただふんぞり返って威張っているのではなく、部下や帝国の民たちのことを気にして、彼らを守るために考えて行動しています。だからこそヘルクについても慎重に考えていたんですよね。
そんな優しい心が分かるシーンは多数あるのですが、ここでは3つのシーンをご紹介!
- ウルム魔王城が落ちたと聞かされた時(第1巻)
- 人間たちに拠点が奇襲を受けた時(第7巻)
- 魔王シンとの会話(第8巻)
覚えある気はするが、どんなだったっけか?
一つずつ振り返っていきましょうか。
「…よく頑張ってくれた…見事だぞ!」
まずは第1巻の3話。翼の生えた兵士たちがウルム魔王城が攻め入られ、陥落したという情報を受けた際のセリフです。
あまりにも突然な話で驚く中、「民は無事か」とヴァミリオ様は尋ね、そこでウルム魔王が自分を囮に時間を稼ぎ、民も兵士もほとんど全員無事、と。もちろん、全員ではないのでしょうが。
それを聞いたヴァミリオ様は「そうか」と短く呟いて、拳をぎゅっと握りしめるんです。
アニメでのヴァミリオ様の声での表現もなかなか良かったので、アニメ未視聴の方はそちらもぜひ!
このウルム魔王様は大したセリフもないですし、出番も元々ないんですが、印象深いとても良い魔王様みたいですね。
ただ、このウルム魔王様のエリアは東でヴァミリオ様の担当は南です。直接の部下ではないんですが、そんなコト関係なくその死を悲しみつつも心からの言葉を送っている姿に、本当に優しい方だなとわかりますね。
自らが前に出て、部下たちを安全に逃がす
人間王の討伐のため、人間国の南に帝国の戦略拠点が築かれていたのですが、ヘルクを排除にきた人間たちが偶然気づいて拠点を潰されてしまったんですね。
そのことを伝えに来たルーフという翼の生えた彼女が怪我をしていて、彼女とハルピィやピウイを危険な戦闘地帯に連れて行くことはせずにその場において自分は危険な戦場へ向かうんですよ。
そして拠点へ向かうヴァミリオ様達は、クシキという兵士に出会います。激しい戦闘になるから安全なところへ、と言うんですよ。
うおおおっかっけぇ上司だぜ! どこまでもツイていきたい!
すべてをすべて自分でやろうとするわけではなく、任せるところは任せつつも、最後は自分が前に出る! 最高です!
部下からの信頼も厚いのは、民を想う心が伝わっているから
こちらは上記の拠点での戦いの後、シン魔王城に向かってそこでヴァミリオ様はシンと話をするのです。人間について。
1年前に奪還したトール城を強固に再建し、相手の策略を読み切った上での敗北。アズドラ様も深手を負ったということがあり、帝国内での人間に対する脅威ランクはAに上昇。そして人間は滅ぼすべき、という論調になっていました。
シンは脅威ランクAでも低いと感じていて、そして人間を滅ぼすべきという帝国議会に同意しています。
ですがヴァミリオ様は「人間を救いたい」と表明しており、人間と争ってきていたシンは複雑な心境を抱いていました。以前のヴァミリオ様も人間は滅ぼすべきと考えていましたし、シンも同じ考えでした。
ですが、彼はそれでもこう言うのです。
「ですが、私はヴァミリオ様を信頼しております。
たとえこの決断が非合理的であろうとも、友を思うその心はきっと民にも良い影響を与えることでしょう。
私は全面的にヴァミリオ様を支持いたします。
私の力でお役に立てるのであれば、なんなりとご命令を」
うおおおっかっけぇこと言われてるな!
魔王だって凄い立場なんですが、そんな相手にここまで言われる……すごいことですよ。
国そのものの判断よりも、直属の上司を信じる、と。ここまで言わせるヴァミリオ様はすごいですね。
なにげに好きなシーンです。
そんなのあったっけ? ちょっと見てみたい、と思われた方は↓第8巻↓をぜひご覧ください。
アズドラ様の過去話もありますし、いい感じになってくる巻でおすすめです。
立場だけでない実力――「唸れコエダリオン、踊れ炎」
Helckの魅力の一つに戦闘シーンがあるんですが、Helckの戦闘シーンは格好いいだけでなく優美なんですよね。舞うような上品な姿が見れるんです。
タイトルにしている9巻の82話ではついにヴァミリオ様とヘルクが王の間にたどり着いてミカロスと戦うのですが、この時に手に持った世界樹の小枝(コエダリオン)を持ったヴァミリオ様が炎を放つシーンは「美しい」の一言に付きます。
いいよな、ここ! かっけぇぜ。
このシーンでのセリフが題名にある「唸れ~」というものです。アニメで……聞きたかったですねぇ。
ここらへんはずっと戦闘が続くんですが、ヴァミリオ様の強さが改めてはっきりと分かる部分で、そしてやはり格好いいの前に「美しい」という言葉が出てきます。表情がただただ険しいだけとはまた違うんですよねぇ。
美しいヴァミリオ様の戦闘シーン(コエダリオンの活躍)が見たくなったならぜひ↓9巻↓を御覧ください。
他にも好きな戦闘シーンがあるのでご紹介します
ラファエドとの初邂逅――彼の攻撃を避けた時「フ」
人間の国にヴァミリオ様たちが奇襲を仕掛けようとしていた時ですね。ヘルクを倒そうとやって来たラファエドと対決します。ラファエドはヘルクの心を折るため、ヴァミリオ様を倒そうとするわけですが、ヴァミリオ様はその一撃を華麗に避けるんです。
大剣を振るうラファエドの斜め上へと飛び上がって攻撃を避けたヴァミリオ様。その後顔のアップのコマがあるんですがそこで息を吹きかけるような声というか音だけが描かれてるんですが、この表情が……。
あああああああっ、てなるくらいに美しい。ヴァミリオ様あああああ!
お、落ち着け!
好きなのはわかったから落ち着けぇぇぇぇ!
本気を出す姿――「そう、あの娘が邪魔だった。これでようやく全力が出せる」
これは一旦、シャルアミを奪い返し、遠慮なくヴァミリオ様が魔法を放てる、という場面。
横顔なんですが、髪の毛がぶわっと浮かんでいて、炎もあって……何より表情が今まで見せたことないような、凶悪さと言うか。愛らしさや格好良さ、美しさともまた別の魅力ある表情なんですよね。
私の記憶にある限りこのような表情はここだけなので、気になった方はぜひ↓10巻↓をご覧ください。
元気良いツッコミ――「バカァァァァ!」
これはもう、Helckを読んだ(見た)方なら誰もが印象に残るツッコミでしょう。
コレに関してはシーンが多すぎるので上げるのはやめておきます。
初っ端から叫んでるもんなぁ、ヴァミリオ。
でもこの「バカ」は元気じゃないバージョンもあって、それもまたぐっと来ちゃうんですよねぇ。
ヘルクの過去を聞き終わったあとの小さな「バカ」はアニメで聞けましたが、良かったですねぇ。
アニメ未視聴の方も、ここだけでも聞いてほしいですねぇ。声優さんまじでいいので。
DMM × DAZNホーダイ友を想い抜く姿勢――「それじゃあヘルクは笑えないだろ」
想い抜く、というのはおかしな言葉かもしれませんが、ヴァミリオ様はヘルクのことをある意味誰よりも想ってくれているんですよね。
ラファエドによる奇襲へ立ち向かうヴァミリオ様とヘルク。この時はまだ人間を倒そうと決めていたときで、ヘルクのことを信じていると言いつつもヴァミリオ様はどこか不安を感じていました。
でもその不安はヘルクの暴走に関してではなく、ヘルク自身のためでした。
不安はヘルクが暴走することではなく、彼の笑顔(みらい)のため
ヘルクに向かって『独りじゃない』と言葉をかけたヴァミリオ様。ヘルクはその言葉でも救われたわけですが、彼は心の何処かで『人間を救いたい』という気持ちがすてられずにいました。
そしてヴァミリオ様は気づくんですね。ヘルクの気持ちに気づいてやれていなかったと。
独りじゃない。そのことも大切。帝国に来ると良い、というのもきっと救われた。けど、彼が最も欲していた言葉は
「救おう、人間を。
(中略)
大丈夫。
お前は独りじゃない。
今度は、私がついている」
うおおおおおおおん、アンーーーーー!
惚れてまうやろおおおおおおおっ!
ヘルクがもっとも欲していた言葉は、ヘルクのことを理解し、へルクのことを想うヴァミリオ様だからこそ出た言葉ですね。
上記のシーンは7巻ですが、続きの8巻では大切な人を自らの手で殺しては、たとえヴァミリオ様たちがヘルクを受け入れたとしてもヘルクが心から笑うことは出来ないだろ、と。
ヴァミリオ様は四天王という責任ある立場。民を率いる立場にあり、国のことを考えるならば人間を滅ぼすという判断の方が正しい。
それでも友の未来を想像したヴァミリオ様のこの言葉。帝国のことも思いながら、同時に友の幸せを手に入れようという、ある意味の強欲さ。これがいい!
魔王シンはこういうヴァミリオ様の姿を間近で見てきたからこそ、帝国の指針に歯向かうような彼女のことを信じたのでしょう。
本当に理想の上司だな。
あの頼りになる表情のヴァミリオ様……の前のページに描かれたヘルクの表情が良すぎてね。そりゃ、ヴァミリオ様があんな力強い言葉をくれたなら、笑顔を浮かべると決めていたヘルクだってあんな顔になるよ。
Helckファンが全員好きだろうこのシーン……アニメ化でどうなるのかが非常に楽しみです。絶対丁寧に描いてくれるはずなので。
世界の意思に触れていた――なら私と約束しろ。お前のすべての仲間に誓え。
これは、物語の核である『世界の意思』にヘルクが触れていた、という話題になった時ですね。
本来はおぞましいことです。恐ろしいことです。ヘルクを信じられないというアスタに対して、ヴァミリオ様は全くヘルクを恐れていないし、不安がっていないんです。
ただ、ヘルク自身は己の力を不安がっていました。そこでヴァミリオ様はその不安を取ってあげるために約束させるんです。
「皆が困るような事は絶対にしないと」
た、たったそれだけで信じちまった……すげぇな。
ヘルクもそれで不安を感じなくなっている、というところに二人の絆を感じますね。
嫌だと拒絶する――お前は私の大切な……友達なんだから
これはもう、ヘルクが闇の力に頼らざるを得ない状況に陥った時ですね。ヴァミリオ様は魔力が枯渇。もうふらふらです。
その状態でも前へと進もうとして、「嫌だ」と足掻くヴァミリオ様。へルクに最後は折れを殺してくれと言われて、それを否定しようとしてるんですよね。こうなったのは自分のせいだと思いながらも。ヘルクに幸せになって欲しいと。世界にはヘルクみたいな存在が必要なんだと。
なんとか魔法を使おうとしますが、もう枯渇して魔法は出ず、倒れ込んでしまうんです。
闇に飲み込まれて戦うヘルクの名を呼びながら、涙しながら
「殺したくない」
(中略)
「お前は私の…大切な…大切な…友達なんだから」
ここまで弱りきったヴァミリオ様の姿など今までなかったがゆえに、よりグッと来ます。
うおおおおおん、ベルグー、ぞっぢにいぐなぁああああ。
今まで力強い言葉を発し、いつも凛としていたヴァミリオ様のこの姿は……苦しくなってしまいます。
けど、それだけお互いが大切な存在なのだというのが分かって、すごく好きです。
まとめ
と、語ってみましたがどうだったでしょうか?
結論:ヴァミリオ(アン)様は最高の女主人公!
まあこれに尽きますね。私の中では神の領域。
アニメももうすぐ2クール目も終わるんですが、出来れば2期来てほしいですが……どうだろう。
思いつつ、とにかく原作の良さを今後も私は叫んでいきたいと思います。
ここまで付き合いいただきありがとうございました。
では、また!
まったなー!
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