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【注目の新連載】推したいしております。【ネタバレ感想】

『推したいしております。』第1話感想 (画像引用:しちみ/X:@good_job_iより)
銀づち

 今回のLaLa6月号(24年)には新規の作品が載ってまして、これがなかなか面白そうなのでご紹介させていただきたいと思います。

 偽装恋愛もの、というと最近はよくある、と思いがちですがまず世界観は現代(?)日本で、手芸男子と夢女子という組み合わせ。しかもどちらも両家のお坊ちゃんとお嬢様。

 どちらも家柄だけでなく見た目もよく……そんな二人がお見合いをすることになったものの、互いになんとか見合いを破棄させようとする、というところから始まるんですが……?

 コメディ調ではあるものの、共に良家の子として抑圧された環境にいた二人は互いの状況を知っていき……どこか奥が深くも感じる、ようでそうでもないようで、でもなんとなく応援したくなる、そんな二人の恋物語……ちょっと追いかけてみませんか?

 なんかよく分からないけど気になってきた、という方はぜひ↓本誌↓でご確認ください!


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今回のポイント

 シャレはよしなシャレ!

  • ただ『好き』なだけ――傷つけたいわけではない
  • 怖い……とは違うなにか――お慕いしております

 お嬢様側が鉄壁な感じがするのが良い。

厳格な雰囲気の中、推しを胸に秘めて挑むお見合い

 金融業界トップ、岩瀬グループのお坊ちゃんとIT業界トップの忍ノ戸(おしのと)グループのお嬢さんのお見合いが行われていました。

ワン親方
ワン親方

なるほど。すごい金持ち同士の見合い、というわけか。

銀づち
銀づち

家同士のためになるための見合い、という感じですね。

 家族同士が挨拶がてら、互いのことを褒め合ってますね。

 それを聞きながら、当人たちは気合を入れていました。絶対にこの見合いを――ご破算にする、と。

ワン親方
ワン親方

なんだ。今回も婚約破棄系か?

銀づち
銀づち

と、最初は思ったんですけどね……読んでみて面白そうって思ったんですよね。

 目が合っただけで互いに冷や汗を流す二人。

二人の胸に秘めた事情

 まず男の子側……岩瀬太陽くん、16歳は女性恐怖症です。
 彼の母親はイメージをあげるためにと男らしさを彼に強要し、女性を立てろと煩く。彼の姉はそんな母の姿を見ていたからでしょう。自分のほうが立場が上だと玩具も取られたりしてきたようです。

ワン親方
ワン親方

金持ちなんだから、弟のもらわずに買ってもらえよ!

銀づち
銀づち

まじでそれですね。
誰かのものを奪う、というのが好きなタイプなんでしょうか?

 ただでさえ女性が苦手だと思える条件が揃っているにも関わらず、家柄(お金持ち)であることでおかしな女性たちに付きまとわれてきた太陽くんは立派に(?)女性恐怖症となっていったわけです。

 とはいえ、女性恐怖症のヒーローというのは、意外とあったりします。

 ヒロインの方はどうかと言いますと……忍ノ戸理子(おしのと りこ)ちゃん16歳は、推しに恋する夢女子(ここでは2次元キャラクターに恋をしている女性を指すようです)でした。

 自社のプロジェクトの一つであるゲーム『恋をしなシャレ』をモニタしようと軽い気持ちでプレイしたら、そこに出てくる殿に「萌えちらかした(推したいしております、第一話より)」そうです。

ワン親方
ワン親方

萌えちらかすってすげぇ表現だな。

 見合いをしないとグッズを捨てられるとのことで参加したみたいですが、3次元の男性など興味がない理子ちゃんと、女性が苦手な太陽くんは絶対に恋をしたくないと思っている、というわけです。

 なんとか嫌われようと、互いに策略を巡らせます――が、その策略が面白い。

これでもお互い、本気なんです

 まず最初にお伝えしておきますと、見合いをご破算にしたいとは言え、ふたりとも根が優しいのでお互いを傷つけるようなことはしません
 わざと冷たい態度を取るとか、暴言を吐くとかそんなことはないので、そういうのが苦手な方はご安心ください。

銀づち
銀づち

これが個人的に滅茶苦茶ささったポイントです。

ワン親方
ワン親方

あー、たしかに。
こういうのって嫌われようとキツイこと言ったり態度に出したりすることあるもんな。

銀づち
銀づち

なので、太陽くんがとった策戦はこれです!

 部屋が暑いから着崩す(しかもちゃんと理子ちゃんに許可を取っている)というていで、夜なべして作った入れ墨風刺繍インナーを見せつける、というものでした!

ワン親方
ワン親方

……?

 さらにそこへ手作りのぬいぐるみがなぜかここにー、と棒読みで自分の趣味を見せつけます。

 というのも、太陽くんは「男らしく」とか古風な考えを押し付けられ続けており、男性が刺繍やぬいぐるみなんて、という人たちばかりの環境で育ってきました。つまりこの趣味を見せつければ女性に幻滅される、と思ったわけですね。

 個人的にはすごすぎますけどね。刺繍もそうですし、ぬいぐるみの完成度も高すぎます。

 そして理子ちゃんはどう思ったかと言うと……刺繍が素敵だと笑顔になり、ぬいぐるみも完成度の高さに食いつきます。そもそも彼女はオタなので、ぬい活にも寛容です。

銀づち
銀づち

まぁ、太陽くんはそういうオタ文化にはうとくて、ぬい活の説明聞いて『呪いの藁人形』かと思ったくらいですが。

 まさか褒められるとは思っていなかった太陽くん……どう対応して良いのかかなり戸惑ってます。

 理子ちゃんは自分のぬい活の写真を太陽くんに見せながら、内心ほくそ笑みます。彼女は『自分の(殿=推しキャラへの)愛』を見せつけることで太陽くんに幻滅してもらおうと考えていました。

 というの、彼女の周りには2次元に対する理解者がおらず、今まで彼女に告白してきた相手も全員殿への愛を語ると去っていったからです。
 推しキャラを理解されないことは苛立たしいものの、3次元の存在と恋仲になるよりはマシだと理子ちゃんは本気でその策戦を実行しています。

 推し、という言葉すらよく理解していない太陽くんは、なぜかその推し=好きな人と聞いて自分のことが好きなのでは、という勘違いをしてそれを理子ちゃんに言ってしまいます。彼に悪気はないんです。ただ、以前ヤンデレにストーカーされたりもあってひたすらに恐怖抱いているんです。

 理子ちゃんからすると「ふざけるな」になるわけで、キレる理子ちゃん。怯える太陽くん。

ワン親方
ワン親方

「女性は会ってすぐに俺に恋に落ちる」というセリフはマジで俺様なんだが、がくがく震えながらだとなんとも情けないな。

 偏見が凄まじいですが、周囲の環境が環境ですからね。理子ちゃんも最初こそ怒っていたものの、太陽くんの怯えが本当だと気づいて怒りを沈め、気分転換に外に行こうと声をかけます。

好きなものを好きでいるだけで良い

 太陽くんが少し落ち着いたところで、理子ちゃんは懐から殿のアクスタを取り出しました。太陽くんはそれが何だか分かりません。本当にオタク文化に触れてこなかったみたいですね。

 理子ちゃんはお見合い会場の庭が殿に似合うと思っていたらしく、庭に飾って拝んでます。たしかに和風のキャラなので和風な庭の中で撮影すると映えそうです。

 もちろん、太陽くんには何が何だか分かりませんが、ここで理子ちゃんが太陽くんを怯えさせてしまったことを詫びます。見合いを破断にしたいのは本当でも、太陽くんに迷惑をかけたり、巻き込む気はないのです。――ただ、殿という存在に恋をしている。

 ただただ好きなのだと、それだけを理解してほしいと微笑む理子ちゃんが……これまたとっても可愛いんですが、それを聞いた太陽くんの行動もまた素敵なんですよ。

ワン親方
ワン親方

お?
なんか太陽、隣で拝んでないか?

 それが理子ちゃんにとっての好きの形だと聞いたので、一緒にしてくれたんですね。

銀づち
銀づち

この漫画、太陽くんも理子ちゃんもまっすぐで可愛いんですよ!
なんだか応援したくなっちゃって

 そして太陽くんもおかしな態度を取って申し訳ないと謝り、女性が苦手なのだと素直に伝えます。
 女性と関わるのが苦痛だったけど、裁縫したり何かを作っているときだけその苦痛から開放された、と。彼にとってはそれが『好き』だったけれど、周囲からは認めてもらえず嫌悪される日々。

 さきほど理子ちゃんが褒めてくれたのはとても嬉しかったと。だから理子ちゃんの好きも理子ちゃんにとって大事なものなんだなと、太陽くんは理解してくれて……ここでようやく笑うのですが、これまた可愛い。

 理子ちゃんも、自分の立場は理解しています。その責任も感じています。教育は厳しく、日々のスケジュールはきつきつで、重圧は増えるばかり。そんな時に出会った殿という存在が彼女を救ってくれて……その瞬間の感動は嘘ではないのに誰も認めてくれなくて。

銀づち
銀づち

私の時代はまだオタ文化に厳しかったので、ちょっとこの気持ち分かってしまうんですよねぇ

ワン親方
ワン親方

今は大分受け入れられるようになったが、それでも一部ではそういう考えもあるだろうな。

 認めてもらえなくてもいいと諦めていた理子ちゃんにとって、太陽くんが認めてくれたのは初めてで、伝わる人もいるんだなと嬉しく思うのでした。

しかし二人の周囲は、そんな『好き』を理解してくれない

 と、和やかに会話していた二人のもとに親たちが戻ってきます。

 アクスタを取り上げられる理子ちゃん。ぬいぐるみなんて男が作るものではないと言われる太陽くん。

 待ってと手を伸ばす理子ちゃんに「こんなもの卒業するべき」という言葉が投げつけられます。好きを否定される理子ちゃん。

 でしたが、そのアクスタを横から掴んだのは、太陽くん。

「ダメです。
 このままの理子さんがいいんですっ」

『推したいしております。』第1話より
ワン親方
ワン親方

ふおおおっやるじゃねえか、太陽!

銀づち
銀づち

この瞬間に、太陽くーーーーん!
と、なりました。

 もちろん、周囲は唖然となるわけです。太陽くんのそんな姿は今までと違いすぎますし、そのセリフは理子ちゃんに惚れているようです。焦る太陽くんですが、彼の言葉を聞いて理子ちゃんも思い出します。
 誰に何も言われても、自分の好きは自分のものだ、と。

 太陽くんの頬にキスをします。

ワン親方
ワン親方

う、うええええええっ?

銀づち
銀づち

正確にはキスのフリですね。
手で隠してますし、自分の手の上にきすしただけです。

 もう少し2人でいたい、と理子ちゃんは言って固まる親たちを放りだしてその場を離れます。
 慌てる太陽くんをよそに、まず理子ちゃんは殿に謝ります。何せ彼女は殿一筋。そんな相手の前でごまかすためとはいえキスしてしまったのですから。
 その後で、太陽くんにも謝ります。女性が苦手と聞いた直後ですからね。

 でも太陽くんは理子ちゃんが殿一筋なためか、特に拒絶反応はでなかったようです。

 その様子を見て、理子ちゃんは付き合いふりをしないか、と提案をします。

 何せこの見合いがだめになったとしてもまた次の相手としないといけません。ですがいま二人は互いの『好き』を理解しています。対外的に恋人がいる、となればリアルな恋愛に巻き込まれずに済む、と。

 太陽くんにとってもその提案は助かるので二人はすぐにそれで行こうと偽装恋愛することに。

 さっそく報告に行かないと、と駆け出す理子ちゃんに太陽くんは「理子ちゃんの一直線だ」と苦笑します。
 振り返った理子ちゃんは、そんな太陽くんに向かって満面の笑みを浮かべ

「はいっ。
 お慕いしておりますっ」

『推したいしております。』第1話より

 太陽くんはそんな理子ちゃんに……今まで感じたことのない何かを感じました。そう。女性に対して思う「怖い」とは別の感情を。

ワン親方
ワン親方

おいおいおいおい、それってさ。

銀づち
銀づち

この理子ちゃんの笑顔がまじで可愛いし、その後の太陽くんの反応も可愛くて……うぁあああってなりました。

 ぜひしっかりと見てもらいたいですね。

 そして最後の2ページでは、後日のカモフラージュデートの開始が描かれているんですが……どんなデートするのかとか、どういう感じで二人が恋愛感情抱くようになるのかとか、めちゃくちゃ気になるお話でした。

まとめ

 男らしくしなさいと言われ続けた上に、近寄ってきた女性にろくなのがいなかったせいで女性恐怖症になった太陽くんと。
 家の重圧に押しつぶされそうになった時に自分を助けてくれた2次元キャラに恋をし、けどその故意を誰にも理解されずにいた理子ちゃん。

 二人はリアルな恋愛に巻き込まれないように、と互いに事情を知った関係として偽装恋愛することになるわけで……でもさっそく太陽くんがほだされかかってるような……?

ワン親方
ワン親方

まぁ、理子は完全に別の人が好きなわけだからな。
先に恋愛感情抱きそうなのは太陽の方か。

銀づち
銀づち

でもどちらも天然っぽそうなので、友人とか周囲が二人の関係後押しするとかないと難しそうでもありますね。

 いやとにかく、今後の二人の関係が気になります!
 次回がとても楽しみです。

銀づち
銀づち

では、ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました!

ワン親方
ワン親方

太陽の怯えっぷりが爽快だったぜ。
じゃあ、次回までまったなー!


 裁縫が得意な太陽くんも、推しへの愛が一途な理子ちゃんも、どちらの可愛さも堪能したくなった方はぜひとも↓こちら↓でご覧ください! 次回が楽しみになる話でおすすめです。

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銀づち
銀づち
マンガを熱く語ラー
名前の由来は、サイト名が工房なので道具(金槌)をもとに、金より銀が好きだなで銀づちとなりました。 マンガには好き嫌いがかなりあり、受け付けないイラストも多い。 好きな漫画にはめちゃくちゃ好きなキャラクターが登場する傾向がある。
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