【ハイキュー!!】第12話『ネコとカラスの再会』――翼がないなら、飛び方を探せばいい【ネタバレ感想】

第11話の『決断』は、練習風景や試合に出るということに対してのそれぞれの想い、葛藤がよく見える話でしたね。
これもまた青春!
3年生達の絆もありましたし、なんといっても菅原が格好いい回。そして今まで影が薄かった他の2年生のことも少し……うーんみんな良い子で応援したいですが、全員が試合に出ることはできないんですよねぇ。
そしてその全員が出られないからこそ生まれるドラマが有って……くぅ~~~~~。
他にも、音駒のメンバーが少しだけ登場して、ますますどんな子達がいるのか気になってきましたね。田中っぽい雰囲気の子もいましたし、正セッターは影山とは真逆のおとなしめの性格で……。
そんな彼らとの対決! 一体どんな試合になるのか。いますぐ見たいとなった方は↓本編↓をごらんください。
前回のあらすじ
合宿開始!
合宿が始まる。その最終日に因縁の音駒との試合。
ランニング中、道を間違えて部員とはぐれた翔陽は、見慣れないジャージの男子生徒を見かけた。
研磨という彼もまたバレーボールをしていると聞き、互いのポジションを教え合うが、周囲からバカにされているという共通点があった。
結局どの学校かは分からなかったが「またね」と別れた。
繋心は正セッターを誰にするか悩んでいた。それは単なる実力だけでなく、菅原が3年であるということも理由の一つだと理解し、指導者として気持ちを切り替えようとする。
そして菅原自身が少しでも試合に出られるチャンスを得られるなら、その可能性が高いのが影山なら彼を選んで欲しいとハッキリ告げたことで繋心は彼を見直し、吹っ切れた。
スタメンになった翔陽にもユニフォームが渡され、その番号10が小さな巨人と同じ事を知り嬉しく思う一方で、ユニフォームを着れる重みを知った。
そして合宿最終日。音駒がやってきた。
前話より
カラスVSネコ!
今回のポイント
ぶち当たる、壁。
- 全国の場で、戦おう
- こいつも食えないやつだ
- 今まではただ怖いだけだった……けど!
何度も何度も跳んだ先で……彼は笑う。
ゴミ捨て場の決戦開始
今から5年前。鵜飼監督と音駒の監督が話し合っています。次こそは全国で会おう、と。
武田先生アナウンスで、しかしその約束は叶わず……両監督が引退。同時に両校とも衰退していった。

これも漫画にもあるシーンだが、順番変えてここに差し込んだんだな。
体育館前に並んで挨拶している両者。翔陽が研磨に気づいて「あ」と声上げてますね。

ここでOPを挟むので、シーンの区切り方としてはキレイかもですね。
研磨に話しかける翔陽。音駒であることを言わなかったのはなぜか、というのに研磨は聞かれなかった、と淡々と帰します。研磨が知っていたのはシャツに書いてあったのを見たから。
と、そこにガラの悪そうな音駒の選手が。彼は山本猛虎(やまもと・たけとら)。2年のWSです。

ガラの悪さと言い、学年と言い、ポジションといい……音駒の田中か。
まさしくそんな感じで……と、そこへ田中も絡んできます。
暴走しかける田中を菅原が止めます。音駒の山本も向こうの3年生リベロ夜久衛輔(やく・もりすけ)が止めてくれました。

このリベロ、夜久くんもすっごく格好いいんですよ! リベロって男前じゃないとなれないの? と聞きたくなるレベル!
そして菅原と夜久が大人な会話で謝り合ってます。
と、そこに通りかかる清水潔子(女子マネージャー)の姿に、山本は打ちひしがれて走り去っていくのでした。
影山は不思議そうに翔陽に問いかけます。なんで知り合いがいるんだ、とね。そして研磨がセッターだと聞くと対抗意識を燃やす影山。
いつでも変わらないですねぇ、彼は。
そんな部員たちを横目に笑顔で握手し合うのはキャプテンたち。澤村と、黒尾鉄朗(MBは)です。
何かお腹の中に抱えてそうな笑顔ですねぇ。食えないやつだ、と互いに確認し合ってました。
地味にここで烏野OBの二人が仕事の合間に練習試合を見に来てるってシーンが入るんですが、アニメではカットですね。

他にも町内会? のおじさんたちもやってきて会話するのもあるんですが……まぁ、物語に関係ないと言えばないですからね。
そして音駒のコーチと烏野のコーチである繋心との会話。二人は同期みたいですねぇ。
漫画だともう少し台詞があるので、どんなセリフなのか気になった方はぜひとも漫画の方も見てみてください。
音駒の監督(猫又先生)もそこにやってきます。当然、繋心とも顔見知りです。
おじいさんなんですけど、容赦しない、と目を開けたときの迫力は中々のものです。

猫又先生は明るくてチャーミングなおじいちゃんって感じです。子どもに人気出そう。
チームの強さ。個人の強さ。
試合開始前の掛け合い。アニメだと烏野からですが、これも漫画だと音駒から。
音駒のはなんというか……ポエミー(笑)。格好いいですけどね。

研磨は嫌がってるが、オレっちは結構好きだぜ!

澤村のは普通に落ち着いた、それでいてめちゃくちゃ奥が深い良いこといってます。
で、ちらっとOBの二人が観客席に来るところが映ります。
練習試合開始……ゴミ捨て場の決戦! ということで、ババンと映るのは猫とカラスが戦っているイラスト。いいですねぇ!
音駒の1年犬岡は翔陽の身長が低いことを言いますが、舐めてかかるつもりはないようです。……少しは油断しろと、舌打ちする影山。
びびる犬岡と翔陽が可愛い。
そして今度は研磨が翔陽に話しかけます。チームが強いのは自分ではなく、みんなだ、と。
よく分からない翔陽。
とにかく、研磨のサーブから始まります。威力はないけど良いコース。東峰がレシーブしますがちょっと失敗。1ヶ月サボったことを西谷に怒られ、謝るというやり取りは漫画そのままでクスっと笑っちゃいました。

西谷って東峰にすごく懐いてるけど、同時に辛辣だよなぁ。
ま、そのやり取り面白くてオレっちは好きだぜ。

そして最初の攻撃は……翔陽の速攻!
目を閉じての速攻ですね。まだ知らない人への奇襲としてここまでのものはそうそうないでしょう。
研磨はびっくりした、と褒めつつもじっと翔陽を確認していました。何か弱点でもバレたのでしょうか?
田中のサーブ。……ここで注目してほしいのですが、研磨のところに上がったボール……すごくきれいなんですよね。研磨はトスを上げやすい理想の位置にいて、動くことなくそこからトスしてます。

漫画だと、田中のサーブもいいところにいった(まぐれだろう)、という描写があります

完璧に返した、という菅原の心の声も漫画だとあるが……アニメでいちいちそういうの入れてたらテンポが悪いよな。
原作好きとしては出来る限りそのままで……とは思うものの、表現方法が違い、どちらにも長所と欠点があるので難しい問題ですね。
それはさておき、続きです。
西谷がスパイクを拾ってくれて今度は烏野の攻撃。最初の速攻のインパクトが強いので見事プロックは翔陽につられ、東峰がブロック無しでずどんと打ち抜きます。

向こうのリベロ、反応したがちゃんとレシーブはできなかったな。

それでも東峰のパワーのスパイクに反応できただけでも凄いですよ。
西谷はそんなリベロの凄さに気づきました。――音駒は全員がレシーブよすぎてリベロが目立ちませんが、レシーブが良いみんなの中でリベロになれたということがまず凄いですよね。
すごくきれいに決まった攻撃に、猫又監督はアレは拾えなくて仕方ない、と笑ってます。良い監督だなぁ。
実際、あれを拾うのは無理でしょう。フリーでエースに打たれてるわけですし。
ここでもマンガ版のセリフが色々と省略されています。具体的にはセッターが凄いと猫又先生が褒めたことや、繋心が向こうから観察されているようで気持ちが悪い、と言ったことなどですね。
ここでローテーションが入り、リベロの二人が一旦外に。菅原から声をかけられた西谷は音駒のリベロの実力がすごいとこぼします。
が、すぐにまたコートへ戻っていく姿を見て、武田に説明するという形で守備専門のリベロの解説が始まります。漫画でも説明スムーズだと思ったのですが、アニメの流れのほうがより自然かもしれません。

武田自身に「西谷がすぐコートに戻る」ということを呟かせるのは上手いな。
この解説に関しては、やはり実際に動くアニメの方がよりわかりやすいかもですね。漫画でもわかり易い言葉でしっかり説明してくれてますけどね。

ハイキューのいいところの一つは、説明シーンがスムーズってところですね!
あからさまに「今から説明します!」という感じじゃないのが好きです。アニメスタッフの方は特にそこに気を使ってらっしゃる気もします。
鬼から金棒を取り上げろ
そしてゲームは少し進んでいきます。ここはアニメのほうがサクッと進行している感じですね。漫画だともうちょいセリフがあります。
猫又監督によるタイムアウト。彼は「とんでもない」と評価します。それは10番の翔陽……ではなく、セッターの影山です。彼の才能を見抜いたんですね。
同時に翔陽とのコンビのからくり……トスへの絶大な信頼がないと成り立たないことも見抜きます。つまり、誰にでも使える攻撃ではない、ということ。

あんな速攻、チーム全員とできたら化け物チームです。
私が好きなのは、天才はしょうがない、とそのことについてアッサリしているところ。普通、そこに注目しすぎてしまうと思うんですが……ここが年の功でしょうか。
猫又監督は、私の中でめちゃくちゃ理想のおじいちゃんです。こんなふうになりたい。
そんな個人の感想はともかく、猫又先生の視線を受けた研磨が翔陽をを止める、といいはじめました。彼が攻撃の軸だから、と。

例えるなら鬼(影山)と金棒(翔陽)で、鬼から金棒を取り上げる、か。

慣れ、というのがポイントになります。
ちなみにここで、繋心の「観察されている感じ」というセリフが出てきます……カットじゃなくて、いつものシーンの順番入れ替えだったみたいですね。
さらに言うと、漫画ではここに研磨たち音駒チームの過去が入るんですが……アニメではまた順番が変わって後ででてきます。お楽しみに!
試合は進んでいきます。音駒の7番。同じ1年の犬岡が段々と翔陽の動きに慣れ始めてました。影山も気づきます。
音駒はブロックの方針を変えたようです。どうやら翔陽がひたすらブロックを避けるような動きをしていることを見抜き、逆に誘導しているようです。
影山、繋心がその事に気づきます。
ここらへんの心理戦に関しては、漫画のほうがわかりやすいかもです。アニメでは全部に(心情)セリフつけていたらキリないですし、スピード感が落ちてテンポが悪くなりますから。

なんでこう来ると思ったか。どこを見られているのか、そんな細かいことを確認したい場合は↓漫画↓、ってことだな。
音駒の強み
研磨は他人が苦手で、他人からの目を気にするがために、周囲をよく観察しています。だからこそ、いろいろと見抜ける。
ですが、じゃあ研磨がチームにとって影山のような存在なのかと言うと……そうでもない。

武田先生が「目立たない」と素直に感想をこぼしてますが、まさしくそんな感じです。
音駒のレシーブ技術がいいおかげで研磨は定位置から動くことがほとんどなく、故に直前までどこにボールを上げるかわかりにくい。ですが同時に、レシーブがしっかり返るからこそ、研磨は本領を発揮できるわけです。
彼は自分でも行ってますが、特別運動神経が良いわけでも、体格が良いわけでも、才能があるわけでもないですからね。

影山みたいに、どんなチームに行っても才能で輝けるタイプじゃないってわけだな。

影山もコミュニケーション能力がアレなので、どこでもというわけではありませんが……才能はわかりやすいですよね。
突出したものはなくても、総合力では完全に音駒が上、というわけです。
最初はリードしていた烏野ですが追い上げられて、逆転されてしまいます。翔陽の得点率は明らかに減ってます。
向こうのマッチポイント。それでも翔陽は自分が決めると意気込みます……しかし!

ああっ! ついにブロックにつかまっちまったか!
犬岡君のブロックが決まってしまい、音駒勝利で1セット目は終了です。
もう一度、もう一度
とはいえ、誰も翔陽は責めません。どころか凹むなと励ましてくれます。それもそうです。これで終わりではなく、第2セットが始まりますからね。気持ちを切り替えないと。
ですがそれから、何度もブロックに止められてしまいます。まぐれ、ではなく本当に慣れてきたんでしょうね。

でもなんだ? 翔陽のやつ、凹むどころか楽しそうだな?
月島はなんで翔陽を下げないのか。そう問いたそうに繋心を見ます。繋心はそれを分かっていますが、これはあくまでも『練習』試合。公式戦ではありません。
行き詰まったところがあるなら、むしろ解決策をこうじられるチャンスです。

翔陽の士気が下がるなら別ですが、親方の言う通り、そんな様子どころか楽しそうなんですよね。
ブロックのせいで向こうが全然見えなかった時の感覚とは、違うんだそうです。ワクワクして、もう少しで何か掴めそうな……そんな感じ。

翔陽の成長のために必要な過程、ってことか。
普通は心折れそうですけどね。ここが翔陽の強み。
真っ直ぐな目をして、影山に言います。もう一度トスを上げて欲しい、とね。
影山はその想いに応えます。

影山も変わりましたね。以前の彼なら、たぶん勝利のために断っていたんじゃないでしょうか。
そして……そして……翔陽は目を開けました。今まで、トスは完全に影山任せで目を瞑ってフルスイングしていたのに、です。
狙いをつけて打とうとする翔陽ですが、初めてそんなことをしようとしたため、空振ってしまいます。
皆も驚いて……そして繋心はタイムアウトをとります。そして繋心は影山に指示を出します。翔陽にもう少し柔らかめのトスを出して、翔陽に余裕を持たせるためですね。
それから何度も挑戦しますが、うまくいきません……そりゃそうでしょうね。
チームメイトに申し訳なくなる翔陽ですが、田中は力強いですね。いつも翔陽のお陰でフリーで打たせてもらってるから、と豪快。うん、頼りになる。

お? 珍しく東峰も強気で「俺達で点は取り返す」って言ってくれたな!

さすがエース! ひゅーひゅー!
あと澤村の「後ろには俺達がいる」も心強いですね!
で! 漫画にはないアニオリがひとつ! 東峰をからかっているセリフの時に、翔陽の口元がアップされてるんですが……笑ってるんですよね!
これが良い! すっごく良い! なんだかチームって感じがしてすっごく良い!
それを影山が気づくのも良い!
顔が全部写っているわけじゃないのも良いんですよねぇ。気になった方はぜひ自分の目で↓見て欲しいです!
すぐにできるはずがない。けれどもやってみないと始まらない。
そして……そして……ついに翔陽の手はしっかりとボールを掴み、ブロックを避けるように振り下ろしました。

うおおおおおっ! 翔陽!

残念ながらアウトでしたが、これは良い兆し!
というところで、今回は終わりです。
まとめ
第12話は、音駒というのがどういうチームかというところが前半で。そして後半はひたすら翔陽のターン、という感じでしたね。さすが主人公。

でも面白いのが、研磨VS翔陽感があるところだよな。ポジション違うのに。

たしかに。そこはハイキューの魅力の一つだと思います。
もちろん、犬岡ともライバルっぽい感じは出ているんですけど、話の構成上、研磨のほうが目立ちますよね。研磨が音駒の中心であることは否めませんし。
くぅ~~~~っ、楽しくなってきた! 次回もまた楽しみですね!

ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました!

まったなー!
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