【ひねくれ騎士とふわふわ姫様】第6話――記憶の箱から取り出す大切な言葉【ネタバレ感想】

姫様を心配してやってきたリアナ姫。ですが、そのタイミングがクローニア姫がルークスの手を握っているところで妙な誤解が生まれましたね。
パッと見、クローニア姫に強く当たっている用に見えるリアナ姫ですが、よくよく確認すれば……とてつもなく心配している?
ですがその気持ちだけが暴走して、クローニア姫を怯えさせてトラウマを植え付けてしまうという逆効果になっていることにルークスは気づき、なんとかしたいと思った。
そんなお話でしたが……ここから一体どうやって二人の誤解、すれ違いを解いていくのでしょう。無理やり本音を話させる……のはなんか違う気がしますしね。
そもそもこの作品はほのぼの穏やかな作風なので強制的に、はあわない……どうするんでしょ。
気になる仲直りの方法をいち早く知りたい方は↓第2巻↓です! 今回もかわいい!
前回のあらすじ
守る方法。
突如やってきたクローニアの姉リアナ。彼女はクローニアを連れ戻しに来たという。
怒っている態度だが、ルークスは彼女の言っていることはすべてクローニアのことを考えてでの発言だと気づく。しかし否定の言葉にクローニアは姉が自分を疎んでいると思い、姉を少し怖がっていた。
しかしクローニアはルークスを幸せにするためにも自分の意思を貫こうとする。それに強く反論しようとしたリアナは勢いで言ってはいけないことを口にしてしまう……も、ルークスがクローニアの耳をふさいだことでなんとか事なきを得る。
ルークスはすれ違っている二人の思いを、なんとかほぐしたいと考え込むのだった。
前話より
すべきではなく、したいこと。
今回のポイント
誤解を埋めるのは双方の理解。
- クローディアの心奥にしまわれたもの
- 守ろうとして、間違えた
- シンクロ姉妹
幸せになろう。
大事に思うがゆえに
姫様は悩んでいました。姉、リアナが泣いているのを見た時、いつかも同じように姉が泣いているのを見た気がしたからです。

でも思い出せないみたいってことは、クローディアにとってもトラウマってことか。

そもそもリアナの存在自体が怖いのかもしれませんねぇ。
つらい記憶など、誰も思い出したくないものです。
ですが姫様は心の奥に締まった記憶の箱を開けようと……。
姉姫様の本音
ルークスは緊張した顔でリアナの部屋を訪ねました。
先ほどリアナのことを怒ったときのことを思い出し、もっと他に表現があっただろうと自分にツッコみつつも後悔してません。

あれはナイスフォローだったなぁ。
薪を持っていったルークスは、まずは先程の不敬を謝ります。王族に「こら」なんて言ってしまったわけですからねぇ。
ですがリアナは気にしていないようです。むしろ、姫様の耳をふさいでくれたことに感謝します。

素直に謝れるところをみても、やはりいい子ですねぇ。
リアナは姫様が妖精を見れることを知っていますし、疑ってもいないようです。でも、ただでさえ出生のことで気味悪がられているから、周囲から嫌煙される要因の一つである妖精のことを禁じた。

妹が大好きで、みんなから愛されてほしいから、そのためにどうしたらいいのかリアナなりに考えたんだなぁ。

本人も言っている通り、やり方は間違えたかもしれませんが……大人でも間違うのにリアナは子ども……一概に責められませんね。
そもそも姫様を誹謗中傷しているのが大人たちですし。
また泣いてしまうリアナですが、ルークスは泣き顔を見ないようにと顔を背けてます……やっぱりルークス、君……ひねくれてないよ!
リアナは気にするなと言い、実は貴族とかなんとかがあまり好きじゃないと告白します。
ルークスも自分も妖精が見えて、今も玉ねぎの妖精がいる、と言われてリアナは笑いました。笑うと本当に姉妹似てます。
妹をよろしくと言うリアナは寂しそうで……、ルークスはそんなリアナにとある提案をしました。
生き生きとした笑顔、決意の涙
リアナが持ってきていた帽子。実はここには妖精が住み着いていて、帽子に不満があるようでした。
そのため、ルークスが頼んで姫様が帽子を装飾することになります。

もう少し正確に言うと、ルークスがリアナ姫に頼んで、リアナ姫が姫様に帽子の装飾を依頼するという流れですね。
ここ、リアナの口から『妖精』という言葉が出るのが何よりもポイントでしょう。

クローニアに妖精を口に出すなと言っていた本人だからな。
実際姫様は驚いてリアナを見ます。そして妖精たちの望むものを作ってほしいと依頼されて、戸惑いつつも頷くのです。
今回の綿の妖精もまた可愛らしいのですが、二人で姉妹。小さく丸っこい方がお姉さんだそうです。
ちなみにこの妖精が姉妹という情報は単行本のおまけなので、実際確認したい方は↓第2巻↓をどうぞ!
王城住まいのためか、今の帽子はシンプルだから華やかなお城の庭みたいに、という依頼でした。
姫様が真剣にパーツを作り上げていく様子を、リアナも見守ります。
真剣な場面ではリアナも真剣な顔をし、いい具合にできた時は満足そうな顔になり……表情がシンクロしているのがなんとも微笑ましい。

リアナはここで初めて知るのです。姫様がとても楽しそうにものづくりをしているさまを。

この表情を知っていたら……ヤメロとは言わなかったかもしれないな。
そして出来上がった『春のお庭帽子』がこれまた今までとは違う雰囲気で美しい!
今までのは可愛い、が強かったのですが今回のは芸術的な美しさがあります! 普通に売り物として人間相手にも受けそうです。
綿の妖精姉妹がぴょんぴょん跳ねて嬉しそう。
リアナは姫様が渡そうとする帽子について「素敵」と褒めてから、姫様に帽子を被らせました。
実はこの帽子……姫様に上げたかったものなのです。
妖精に会いに行くため、よく外に出かける姫様が日焼けしないようにと思っていたと。
ずっとずっと渡せなくて未練がましく今回も持ってきてしまった帽子を姫様に被せて、リアナは今までのことを謝罪します。
謝罪しても姫様が傷ついた事実は変わりません。姫様がその謝罪をどう受け取るのか。受け取ることが出来るのかが重要なのですが……。
姫様は昔を思い出したと言いました。リアナが姫様のことを守ろうとしてくれたことを。
姫様が作って渡した花冠は無惨に捨てられていて……それを見たリアナが体を震わせて怒っています。

子供の頃でこんなに身長が変わらないなら、年齢も離れてなさそうだな。

実際リアナは16歳だそうで、姫様は15歳……1歳上のお姉ちゃんが必死に妹を守ろうとした結果が悲しいすれ違いだったわけです。
冷静に判断してくれる大人がここにいればそんな悲しいことは起きなかったでしょうに、いなかった……それが一番の問題ですね。
王族なので王女の発言に対して声を上げられる人は限られているでしょうが。
怒るリアナに対して姫様は大丈夫だと言うんですが、リアナは涙しながら決意するのです。自分がクローニアを守る、と。
姫様はそんな記憶を思い出し、リアナに謝ります。リアナがずっと自分を守ろうとしてくれていたのに怖がるばかりだった、と。
リアナがくれた言葉も、その恐怖とともに心の奥底に閉じ込めてしまっていたことを、姫様は謝りました。

クローニア……うぅ、本当に良いやつ過ぎて……幸せになってほしいなぁ。
リアナは謝る姫様を抱きしめて、そんなこといいのだ、と言うのでした。
幸せになりましょう
リアナが外で怒っています。使用人がまるでいないことはありえない、と。
ルークスも「やはり本来はいるはずだったのか」と思います。リアナが言うには王妃の仕業だろうと。
なのでリアナはルークスに早く王族になるように、と言いました。今の騎士という身分では姫様を守れなくなる時が来るから。

つまり結婚しろってことだな!

婚約すらまだな二人は、顔を見合わせて照れるのでした!
その反応はなんなんだ、と怒っているリアナに姫様が「また来てください」と声をかけます。たくさん物資送る、と言ってくれたリアナが馬車で去っていきます。
リアナを見送りながら、ルークスは思わずつぶやきます。
「リアナ様の為にも 俺達幸せにならないとですね」

プロポーズじゃねえか!
恥ずかしそうにする姫様と、自分が何を言ったのか気づいてハッとするルークス。
恥ずかしがる二人を横目に、玉ねぎくんが「やれやれ」と肩を竦めるのでした。
まとめ
と、いうことで無事に解決しました! しかもやはり平和的な解決で……やっぱりこの漫画は癒やしですね。

あと今回の帽子は本当に優雅なデザインで好きです。作者の方のセンスが最高!

分かるぜ……テーマピッタシな感じだったなぁ。
これはカラーでしっかりと見てみたいなって思っちゃいました。
ちなみに今回の表紙裏……ルークスの顔だけが見えない、という仕上がりになっていて思わずクスっとしてしまいましたので、まだ確認されていない方はぜひ表紙を取ってご確認ください。
しかし使用人が誰もいないのはやはりおかしかったみたいですし、それが王妃のせいかもという話です……話なんですが、まったく登場しない王妃様。
謎が多いですねぇ。
そんなシリアスな展開も今後期待しつつ、これからも癒やされていきたいですね。

ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました!

まったなー!
とっても素敵な春のお庭帽子。そこに込められた想いごと、もう一度確認したくなった方は↓コチラ↓からどうぞ!