【WIND BREAKER】第10話『対話』――受け入れるためには、向き合わなければならない【アニメ-ネタバレ感想】

前回は兎耳山と梅宮のチームのトップ同士の戦いだったわけですが、戦いというよりは兎耳山の心象風景の描写が多かったという感じでしたね。
ケンカの動き自体は細かく動いてましたけど、ケンカが主体ではない話だったと言いますか。梅宮ですら主役ではなくて、兎耳山と十亀の話が主題でしたねぇ。
二人が仲良く戻って、そして元々の可愛らしい笑顔も取り戻したようでそれが何よりですねぇ。
んでもって、次がどういう展開になるのか一切わからないきれいな区切りだったんですけれども……獅子頭連がどうなっていくのかが一番気になるところです。
トップ二人がああなって……もはや組織として成り立たない気もしますが……うーんー?
そんな気になる続き。どうなるのかどうなるのか……と思ったら、え? 一緒に打ち上げ?
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前回のあらすじ
いらないいらないいらないいらない!
雨が強く降る中、兎耳山と梅宮のケンカが行われていた。猛攻を仕掛ける兎耳山。梅宮に確実に入っているが、梅宮に効いている様子はなく、首を傾げる。
しかし梅宮は兎耳山の拳は軽いから効かないと言う。わけがわからない兎耳山ががむしゃらに向かうが、梅宮にまるで効かずむしろ重たい反撃を受ける。
昔の兎耳山の拳は重かったと梅宮は言う。あの時の兎耳山のそばにあったもの、それを思い出せと梅宮は兎耳山に頭突きを食らわし……兎耳山は自分の心と向き合う。
そして十亀にずっと苦しげな顔をさせていたこと、自分のことを分かっていなかったことをようやく理解した。
兎耳山は謝り、頭取を降りて獅子頭連を梅宮に託したいと言うが梅宮は嫌だと断って「友だちになろうぜ」と笑うのだった。
前話より
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今回のポイント
打ち上げしようぜ!
- おつかれさーんの打ち上げ開始!
- パンを分け合う
- 拳から声が聞こえると思ったピュアボーイ
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宴会開始!※お酒は禁止
誰もが戸惑う中、梅宮は笑顔で解散を告げて……兎耳山と十亀を交えた打ち上げをしようと言い出しました。
オリの屋上? にダンボールを敷き詰めて食べ物を囲んで座っている風鈴と兎耳山に十亀。もちろん中心人物は梅宮で……怪我は一応治療したみたいですが、シャツに付いた血や、拳の傷などはそのままで変にリアルです。

もちろん、喧嘩中よりはマシになってるけどな!

お前あの大怪我どうした? というツッコミは少なくて良さそうです。
獅子頭連がアジトを構えている場所は飲み屋街ということで、買ってきた食べ物はからあげっぽいものや焼き鳥みたいな……「あー、ぽいぽい」というものでして、美味しそうです。なにげに飯テロなのでダイエット中の方や深夜に見ている方はご注意(?)ください。
レモンをかけようとする梅宮とそれを止める柊という、飲み会でよくあるやり取りもありました。

私はかけてもかけなくてもどっちでもいい派なんですが、気になる方もいますもんねぇ。
そんな中、楡井が「この状況でよく食べられますよね」とこそこそ蘇芳に告げている。蘇芳は普段と同じ様子で「だねぇ」と言っているのでやはり基本は常識人枠。
蘇芳も箸が進んでいないことに楡井が安心していると、蘇芳は「ダイエット中なだけ」と言ってます。君のどこに痩せないといけない理由が?
我らが主人公の遥は、この状況にわけがわからないと思っている一人。ついさっきまでケンカしてたやつとメシが食えるんだと理解不能な不満そうな顔してました。
いえ。そもそも梅宮と兎耳山の戦いは「ケンカ」と言えるのかと考え込みます。

たしかにあれは……ケンカって感じじゃないよなぁ。

癇癪持ちの子どもをなだめる父親という感じですかね?
ケンカはケンカでも親子喧嘩みたいな?
あんなふうにケンカ相手をなだめるなんて自分には絶対できないと遥は思います。いやぁ……あれは梅宮が特殊すぎるだけだと思います。
兎耳山も笑顔で食べている横で、十亀は何も食べてはいませんでした。コレが普通の反応ではありますね。元々十亀は責任感も強そうですし、余計ですね。
改めて土下座して「申し訳ない」と謝る十亀。今回のことの元をたどれば自分のせいだと言い訳せずに言います。獅子頭連が腐ったのも、今回の衝突の原因になったのも自分だと。
で、あらためて兎耳山も頭を下げます。まあ、けじめとしてこれは必要ですよね。兎耳山はそういうところが抜けてそうですが、十亀がそばにいればよいトップにはなれそう。カリスマ性的なものはありそうですからねぇ、兎耳山。
梅宮は笑って……遥に決めろと言います。梅宮はトップではあるものの、今回の事件の発端は遥(と杉下)ですからね。
驚く遥に十亀は真剣な顔で「どんな罰も受ける」と言います。そんな十亀の姿に遥は歯を食いしばりながら最初の出会いと、喧嘩中を振り返り……「格好いいやつになれ」と指を指して言います。ださいことをするなと。

喧嘩中も言ってたな。
十亀は驚いてから約束するとうなづくのでした。
梅宮は笑い「これでこの件は終わりだ」と笑ってまた何か食べていきます。美味しそう。

ゴボウフライだそうです。
私はゴボウ苦手ですがこれは美味しそうに見えます。
楽しい理由
兎耳山は楽しげな梅宮に聞きます。トップなのにどうして楽しげなのかと。
梅宮はみんなでわいわいと食べることが好きなのだと言います。だから今も楽しくて、それはテッペンであるかどうかは関係ないのだと。
それを聞いて兎耳山も「そうだよね」と頷きました。テッペンになる前だって楽しかった。みんなが楽しそうだと楽しかったのだと。
でもその事に気づけず、テッペンに登れば楽しくなると思ってしまった。そして失ってしまったわけです……いろいろと。どうして気付けなかったのかと呟く兎耳山に梅宮は当たり前だと言います。

呼吸するのに「酸素ありがたい」とならないのと一緒……つまり当たり前にあるとってことだよなぁ。

「無くなる前に気づけてよかった」と梅宮はどこか実感こもっていってるので……何かあったんでしょうね。彼にも。

柊と杉下は何かわかってる顔だが他のやつはきょとんとしてるな。
柊が中学卒業後に別学校の梅宮を担ごうと決めていたということは、中学の時に何かあったんですかね?杉下も知っているなら中3の時とか。
梅宮はみんなが楽しく笑ってくれていたら、自分も楽しく飯が食えるからテッペンになったのだという梅宮。みんなの笑顔を守るために何ができるか考えた時の方法が風鈴のテッペンだったわけですね。
テッペンになることが目標だったわけではなく、目標のための手段としてのテッペンだっただけですね。対して兎耳山はテッペンになることが目標でテッペンになってなにかしたいわけでもなくて道がわからなくなってしまったわけです。
これは僅かな違いのようで、とても大きな違い。

遥はその話にハッとします。彼もまた兎耳山と同じような理由でテッペン目指してますからね。

「(てっぺんに)ならせてもらっている」「一人じゃてっぺんになれない」という言葉が遥に刺さりまくってるな……。
みんなが担いでくれててっぺんになれたと彼は理解していて、だからこそ自分の願いが自分だけのものじゃないのだとも理解しているから……梅宮は負けない。
言い切る梅宮に遥はうちひがれたようですが、兎耳山は納得して本当に理解してました。自分の拳が軽い理由を、今の彼はちゃんと理解できます。
分け合う
そして夕方。風鈴メンバーが兎耳山たちに別れを告げます。
梅宮は商店街のパンを兎耳山にプレゼントします。
立ち去る際に十亀と目が合う遥。黙礼されて照れる遥。

はい。テレ遥いただきました!
遥は無言で背を向けて軽く手を振りました。
去っていく風鈴たちの背中を見送る兎耳山と十亀。
話し合う二人。兎耳山は自分がしたことが謝って済むことじゃないと分かっています。かといってどうしたらいいのか兎耳山は分かっていません。分かることはみんなが必要だということ。
震える兎耳山の手を十亀が握ります。十亀もまた同じだからです。彼は兎耳山と違って間違っていると分かっていてやってましたしね。
梅宮にもらったアンパンを2つにちぎり、兎耳山に差し出しながら「一緒に考えよう」と二人でアンパンを食べるのでした。

ようやく顔を出した太陽の下で……。
対話記念
アイキャッチが入って、今度は風鈴メンバー視点っぽいですね。

お?あの中学生が待ってるな……って、考えたらあの日から2日しか経ってないのか……数日経った気になってたぜ。
ここ。笹城は喫茶店前で膝抱えて座ってて、梅宮たちを見かけて走り出すんですね。店内ではこのはがそれに気づくんですけどなにかしていて……どうも学校の宿題? か何かっぽいです。数学の数式みたいなのが見えます。

普通にずっと喫茶店にいるので高校行ってないのかと思ってたんですが……通ってるんですかね? それかフリースクール的な。
自分のせいでって思っていたのでとてもホッとしたのでしょう。泣いてしまいましたね。
喫茶店に帰ってきてことはが「おかえり」と言ってくれますが遥は以前言われたこと「一人だからテッペンになれない」や「みんなが担いでくれたから」という言葉を思い出します。
そして帰ろうとしますが梅宮に肩を掴まれて阻止されてしまいます。というのも、遥がケンカで相手と対話できたから対話記念日だ、ということのようです。
遥はおろか、誰もが理解できてないので遥は悪くないですね。昔からの知り合いのことはですら理解してないっぽいので。
ただ……梅宮はちゃんと遥と会話したかったみたいです。蘇芳のこともよく知らないとのことでしたが、遥にいたっては街の外……という表現ですが……まぁ遠いっていう表現なんでしょうね。
受け入れる
一人ではてっぺんになれない。
前から言われていたことではありますが、そのときは理由がわからなかったのでただ苛立っただけでしたが……今の遥はなんとなく理由がわかるのでしょう。
ただ強いだけでテッペンにはなれないってことを理解し始めている……言葉にはできなさそうですが。
十亀と対話してどうだった?と聞く梅宮に出来てない、拳から声なんて聞こえてないという遥。

……?
って、もしかして遥。まじもんの声が聞こえると思ってたのか?
ここ、梅宮が笑ったり周囲が「ロマンチストだね」と言って遥を見ていてどういうことかと私もきょとんとしたのですが、どうやら遥は本当に声が聞こえると勘違いしていた、という話だそうです。

とにかく勘違いしていて真っ赤になる遥が可愛いので私は満足です。
拳もまた口で話すのとは違う言語の一種だと言う梅宮。ただとても原始的だから原始的なことしか伝わらない……たとえば好き嫌いとか。
十亀と喧嘩という対話して彼のことを好きになったのではないかと言う梅宮に、またまた照れる遥。……可愛い。
好きになったからこそあの時、兎耳山に殴りかかろうとしたのだと。
恥ずかしそうな遥を見守る楡井の顔を↓ぜひとも↓見て欲しい。
梅宮は街の外から遥が来ると聞いてどんなやつなのかと興味抱いていたらしいです。そして昨日今日と遥を見て良いやつだと確信を得た。そんなやつが来てくれたのが嬉しい、と。
言うと柊が「なら歓迎会でいいだろ」と呆れた感じで言ってくれますが、やはり柊は年齢詐称疑惑が……。

お前さん、まだそんなこと言ってるのかよ……高校生にそういうのは言ってやるな。結構ショック受けるぞ。

大人の度量持ちということで!
ですが、そんなふうに笑って簡単に他者を受け止める梅宮や町の人達、風鈴高校の生徒たちを遥は理解できません。
なので苛立つようにテッペンを獲りに来たんだと叫びます。
遥は人に拒絶されてきたので人を受け入れたことがない、と自分のことをそう認識しているようです。
せめてテッペンを取って自分で自分を認めたかっただけ。でもテッペンは一人では取れないともう理解した遥にとっては絶望的で。
と苦しむ遥に楡井が声をかけます。楡井のことをダサくないと言ってくれた。それは楡井のことを認めて受け入れたということですよね。

私は楡井が「昨日」と言っててようやく「そういや昨日の話だった」と思い出して驚きました。楡井とはもっと長い付き合いだとなんか勘違い。

たった2日の付き合いなんだよな……。
梅宮は拳で対話するには、相手のことを知りたいと思わないといけないんだと言います。知りたいと思わなければたしかに対話でそれは必要ですよね。
遥は向き合うことが出来ているから対話ができた。ことはもいってましたが、遥はなんだかんだと他人を諦めてないんですよね。だからこそ認めてもらうためにテッペンとりたいわけですよ。
梅宮は自分がテッペンであることにこだわりがないんでしょう。だから遥はテッペンになれると。
なんですが……そんなのは杉下にとって耐えられるわけもなく……ケンカになります。ですがここは喫茶店なのでことはが怒って……で、終わりです。

おまけは真のボウフウリンのトップについての話で……気づいていけない事実に気づく遥でした。

えっ? 何の話なんだってば?
気になった方は是非本編で!
まとめ
今回は事後処理? といいますか、喧嘩して仲良くなろうというお話でしたね。

今後、獅子頭連がどうなるかも気になるところだな

出てくるんですかねぇ。
言及無いですけど、鹿沼たちがクズなことしたのは事実ですしねぇ。少なくとも鹿沼たちも笹城に謝らないと。
また再登場してどう変わったか知りたいですね。
で、風鈴メンバーは和やかに戻ってきました。他所から来た遥もこれで受け入れられたって感じですかねぇ。
しっかし濃厚な2日間。
そして学生なのに勉強(授業)するシーンが皆無という(笑)。
ですがここならば遥も楽しい高校生活過ごせそうですねぇ……これからほかの同級生と過ごしていく姿が見れるのが楽しみです。……遥もだいぶ成長してきましたねぇ(しみじみ)。

そうだな……まあ、2日程度の話なんだがな。
これが成長期!?

ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました!

まったなー!
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